夏休みの活動、もう少しだけ「子どもの成長」に近づけたい。職員みんなで話し合いました。
先日、うちで運営している放課後等デイサービス(ぐりの木・つくつく)で、夏休みの活動についての検討会議をしました。
20分という短い時間で、できるだけ正直なところを職員みんなで話し合おう、という会です。
放課後等デイで「夏休みの活動」と言うと、プールやクッキング、お出かけ、ゲーム ── 楽しい体験がたくさん思い浮かぶと思います。
うちの今年の活動案も、本当に充実していて、職員それぞれが「子どもたちに、こんな夏を過ごしてほしい」と考えてくれた跡がいっぱい詰まっていました。
ただ、私のなかで、ずっと小さく引っかかっていたことがあって。
「活動を、たくさんやることがゴールになっていないかな」
ということでした。

放課後等デイサービスの本当の目的は、活動をたくさん回すことではなくて、子どもたち一人ひとりが、安心して、楽しく、自分のペースで少しずつ成長していくことです。
これは、開所する前から自分でも何度も口にしてきたことです。
でも、現場が一生懸命になればなるほど、「楽しい活動を、たくさん用意してあげたい」という気持ちが大きくなっていきます。
それはもう、本当にありがたいことなんです。
ただ、活動が増えれば増えるほど、職員の準備時間も増えます。
体調を崩した職員が一人でも出たら回らなくなる、というシーンも見えてきます。
そして何より、活動を全部こなすことで精一杯になってしまうと、一人ひとりの子どもにじっくり向き合う時間が、削られていってしまいます。

「活動の充実」と「個別の支援」は、本当はもっと両立できるはずなのに、現場の善意が大きいぶん、活動側にどんどん寄ってしまう。
これをどう整理すればいいのか、ずっと悩んでいました。
今回の会議では、こんな話をしました。
「活動を減らさなくていい。ただ、午前と午後の使い方を、少しだけ変えてみないか」
午前は、これまでどおり、みんなで楽しめる集団活動を1つ。
午後は、いつもより少し落ち着いた時間にして、その日の何人かの子どもに対して、個別の支援の時間を意識的に作る。
例えば、人との関わり方を練習する時間(SSTといいます)。
身体を動かして、うまく扱う練習をする時間。
学校がある日だと、忙しすぎてなかなかできないことを、夏休みだからこそ、ゆっくりと。

毎日全員にやろうとすると、職員が疲れ切ってしまいます。
だから、1日に何名か、職員何名かが担当する形で、週単位でぐるっと一巡する。
そんな考え方を提案してみました。
職員から、いろんな意見が出ました。
「午後の個別の時間、ぜひやってみたい」
「でも、集団活動とのバランス、どう取ればいいかな」
「個別の時間に入っていない子の自由時間、どう過ごしてもらおうか」
どれも、現場をやっている人にしか出てこない、貴重な疑問ばかりでした。
会議の最後に、私から伝えたのは、
「今日の会議は、何かを決める場ではなくて、これからの考え方の物差しを作る場でした」
ということでした。

正直、まだ全部が決まったわけではありません。
このやり方が、本当に子どもたちにとってベストなのか。
職員が無理なく続けられるのか。
夏休みが終わって振り返ったとき、「あの夏は良かったね」と思えるか。
答えはまだ出ていません。
出てから始める、では遅いので、走りながら考えていくしかない、と腹を括っています。
それでも、職員みんなで「活動ありき、ではなく、子どもの成長ありき」という言葉を共有できたことは、自分にとって大きな一歩でした。
たぶん、これは夏休みの活動だけの話ではなくて、ふだんの療育活動全部に効いてくる考え方だと思っています。

今年の夏が、子どもたちにとって、
楽しかった、嬉しかった、できるようになった。
そんな小さなことが一つでも増える時間になってくれたら、職員の苦労もぜんぶ報われます。
その一つを増やすために、もう少しだけ考え方を整理する時間が、私たち大人には必要なのかもしれません。
また経過、ここに書いていきますね。
長文に最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。