夏の3冊 | Maki Murakami Official Blog

8月2日(金)太陽

 

 

(わがやのお紺)

 

 

 

プライド・肩書き・序列

かくあるべきとか

自分がどう見えるか

ではなく

 

 

 

素の自分・人間として

生きる姿は美しく

「彼らは・あなたは尊い」

 

 

 

 
 
 
学生に人気のロックバンド
Mrs GREEN APPLEの曲を
検索しながら
心に響いたのが "Soranji"
 
 
 
 
映画のテーマ曲と知り
その原作
「収容所(ラーゲリ)から来た遺書」
を読む
 
 
 
 
 
 
シベリアの収容所での
壮絶な11年間
人間以下の扱いのなか
人間の裏切りやプライドに
翻弄され
心折れ身体はむしばまれる
 
 
 
 
希望を信じ
すべての人の希望となり続けた
実在の主人公
 
 
 
 
"Soranji"
誦じる 諳んじるとは
丸暗記や詰め込みではない
 
 
 
 
 
誰が 
誰のために 
何のために
何をそらんじるか
ずしんとのしかかる
 
 
 
 
家族としては
本人に
自分の生き方を
全うさせてあげたいけれど
 
 
 
 
 
皆の希望の光でなくて
いいから
生きて帰って来て
欲しい
 
 
 
 
一目でもいいから
会いたかった
 

 

 

 

 

 

 

最近の書籍ランキングの中で

特に

「ネタバレ厳禁!

電子書籍化

絶対不可能」

 

 

 

 

紙媒体でなければ

できないと言われている一冊

 

 

 

 

 

主人は

こすると香りでも

出てくるのかな・・・!?

 

 

 

 

私は

TVのバラエティ番組

「プレバト」俳句添削コーナーの

フルーツポンチ村上氏の

ある俳句に詠まれた

文庫本の紙質を

思っていましたが

やっぱり。

 

 

 

 

 

 

 

すべてが解決した

最後の「景色」には

驚かされます!

 

 

 

 

 

 

 

銀座歌舞伎座の裏手

木挽町通りが残る

いい風情で

書名から気になっていた1冊

 

 

 

 

こちらもランキング上位で

絶賛

「直木賞」「山本周五郎賞」

W受賞という「肩書き」に

つられて読む

 

 

 

 

 

 

木挽町の

芝居小屋の外で

仇討ちが成し遂げられた

 

 

 

 

その後

その仇討ちについて

聞き回る武士の

芝居小屋に関わる

6人へのインタビュー集

 

 

 

 

そのやりとりの中で

市井の人々の生き様とともに

仇討ちの真相が

明かされていく

 

 

 

 

(テーブルクロスに隠れたつもり)

 

 

 

思い起こされるのは

娘の知人が

体調を崩して

水商売から介護職に転職した

その時の言葉

 

 

 

 

水商売には

自分は底辺で生きている

という自覚があり

仕事がしやすかったけれど

介護職には

プライドが見え隠れし

人間関係が難しい

 

 

 

 

 

 

 

江戸時代の

武士たるもの

家督・家長・本分

ゆえの生きづらさ

 

 

 

 

その真逆に

吉原や芝居小屋

賭博場・・・

「悪所」と呼ばれた

多くの人たちの拠り所

 

 

 

 

両親を亡くして

やむなく

隠亡(おんぼう)という

火葬場で働く子ども

周囲からの蔑視

その手が穢れているという

偏見

 

 

 

 

今の時代にも

火葬場で働く方が

「究極の平等」と

断言する世界

であることを

いつも忘れる私たち人間

 

 

 

 

 

不運・極貧の

連鎖にあっても

痛みがわかる人たちとの出会い

助け合う社会の中で

武士としても

人間としても

あり続けられる

 

 

 

 

 

 

情 なさけ

「青」の文字は

水が澄んで美しいの意

 

 

 

 

心が

ありのままで美しいのが

「情」なさけ

 

 

 

 

情けを大切に

情けのある人たちに

またたくさん

出会いたい

夏の読書

 

 

 

 

 

ブックレビューには

様々なコメント

賞賛ばかりではなく

不平不満もありつつ

 

 

 

 

 

 

やっぱり

作家さんたちや

自分で

生み出す人たちは

素晴らしいキラキラ

 

 

 

 

心から讃えながら

自分も

批判したり非難するのではなく

自分で生み出せる

夏の

一日一日にしたいです音譜

 

 

 

猫あしあと