私村上は、ひょんなことがきっかけで、シックハウス症候群の原因であるホルムアルデヒドについて実験することに。ちょっとレポートします!

 

始まりは、数年前に中国に留学した時に仲良くなった中国人の友人が、家を購入したので、休暇に遊びに来ないかという招待。友人はかなりの金持ちで、北京の豪邸は、東京なら300平米3階建ての一戸建てが買えるくらいの価格らしい北京ならその半分の広さというから、北京の不動産バブルは恐ろしい~。

 

ちょうどまとまった休みを取れるタイミングだったので、1ヶ月中国に滞在することに。7,8割方は北京に滞在し、中国の大型連休を挟むので、友人と一緒に四川かチベットを旅行する計画を立ててました。海抜の高い山で自転車にでも乗ってみようかなと。ところが、北京に着いて2日目に、友人は会社命令で突然ヨーロッパ出張に行くことになったのです。しかも3週間も!何がなんでも急過ぎでしょ!いきなり一人ポツン・・・ドラえもんが帰った後ののび太みたいな気分でした。

 

 

でも、新築の豪邸で一人過ごすのもなかなか悪くない体験。ただ、滞在4日目からなんか身体に違和感が何もしてないのに涙が出たり、のどがイガイガ。何かおかしい。まさか、呪い?友人宅には、特に寝室3部屋に観葉植物や、果物の皮、活性炭がそこら中にたくさん置かれていました。私が泊まらせてもらったゲストルームはさながら「借りぐらしのアリエッティ」の部屋のように植物に囲まれている始末。

 

 

 

最初は中国の風習か、何かの儀式なのかと思いましたが、友人によると中国の新築住宅では皆このようにするというのです。植物や果物の皮、活性炭を置くことで、新築住宅特有の刺激臭や有害ガスを軽減できるらしい。確かに家の変な臭いが消えている。人を窒息させる新車のようではなくでもコペンハーゲンの友人にビデオ電話で、高濃度のホルムアルデヒドが充満しているんじゃないかと伝えると、全然臭いもしないしホルムアルデヒドがあるわけないと言うのです! 

 

友人が見落としてる重要な点は、ホルムアルデヒドは無臭でどこにでも発生するということ。最近中国でホルムアルデヒドに関する大事件が起こりました。中国のAirbnbのような会社が貸し出した物件で、大量のホルムアルデヒドが発生し、結局宿泊客が何人も死亡したようです……

 

 
本当にホルムアルデヒドなら、一大事。 日本ではホルムアルデヒドはもちろん、PM2.550を超えたら服を干したりはしない。私は友人にホルムアルデヒドの検査をしたらどうかと提案しました。植物や、特に果物の皮みたいな変なもので有害ガスを除去できるはずはないのだから。
 
友人はそれでも消極的。なので北京滞在10日目にして、友人のために大貢献する使命感に燃えました。——科学の名の下に、命と健康を守る戦いに挑みます!

そこで、中国留学時の同級生のコネで、実験できるちょうど良い場所を使わせてもらうことにしました。村上のホルムアルデヒド狩りは、こうして幕を開けまし た!!!!!!!
 
 

狩りの前の準備

私の疑念を証明するために、市場で観葉植物を購入しました。自分は専門家でもなんでもないですが、友人の家の植物と同じのを見つけました(*^ ^*)グレープフルーツよりはるかに大きい中国の柑橘系果物もありました。
 
 
果物の皮を剥くのにかなりの時間がかかりましたが、こうすると空気中のホルムアルデヒドにより触れることができます。

 
実験のために準備したのは、果物の皮と、活性炭に空気清浄機。果物の皮に、ホルムアルデヒド除去の効果があるかは疑わしいですが、活性炭は日本やアメリカなどでも広く使われてるので、期待大!袋に小分けされた活性炭を12kg用意しました。

 
 
空気清浄機は、全部で6台。知ってるメーカーはパナソニックとフィリップスくらい。その他は聞いたこともないメーカーですが、中国では有名なようです。中国は大気汚染がひどいので、空気清浄機の能力は高いに違いないですね~
 
実験の前にググってみました!Mideaは中国で有名な大手家電メーカーとのこと。炊飯器などキッチン家電が多いそう。中国のタイガーと言ったところか?その他のメーカーも、オフィシャルサイトは立派だけれど、性能はどうなんだか。
 
 
もちろん空気清浄機のフィルターは全部新品。実験について知った友人たちが、フィルターを提供してくれました。中国人はケチケチせず、み~んな太っ腹!


 
そして今回の実験の大ボスであるホルムアルデヒド!一口いかが?笑 これこそ、友人の城に住み着く魔物!敵を狩る方法を探し出すぞ!

 
実験室について多くを語る必要はないですが、30 m³ほどの空間で、聞くところによると建設費は100万人民元だそうな!設備や機能はかなり専門的で、空気循環、換気、温湿度調整、電気制御システム、専門サンプリング装置を備えているとのこと。実験室について20分以上の説明を聞きましたが、全部は覚えてません笑~
 
 
最後の写真は、記念撮影。科学の名の下に、悪をやっつける戦いへの協力に感謝!
 
 

狩りのスタート!

まず測定するのは植物。


 
おっと、説明が抜けてました。実験方法は、対象物を実験室に置き、ホルムアルデヒドを継続的に揮発させ、15分毎に実験室内の空気を専用のポンプで測定器に収集します。
 
 
その後、測定器内の液体を一定濃度の試薬(ホルムアルデヒド吸収液)と調合して、青色の濃淡で測定します。青色が薄いほど、ホルムアルデヒド含有量は少ないとのこと。
 
 
測定時間は、60分。
 
最後に空気中のホルムアルデヒド含有量は、専門機器で分析すると数値がわかります。いずれにしてもとても複雑ですが、万全で用意周到!
 
それでは測定結果を見てみましょう。
 
 
データだけ見てもなにがなんだかなので、データを基にグラフを作ってみました。これで明快!
 
 
実験で証明されたのは、継続的に揮発している状況のホルムアルデヒドは、植物では十分に除去できないということ。友人のグリーン屋敷は、ただアニメの世界のようなインテリアに過ぎなかったのですwww
続いて活性炭も同じ方法で測定します。測定前に、活性炭に効果があるか賭けをしました。意外にも賭けに勝ってしまいました。ビール1杯だけだけど。
 
 
活性炭は、ホルムアルデヒドを吸収すると言えますが、基本的に最初だけで後半は効力がなくなり濃度が高くなりました。これは継続的に揮発されるホルムアルデヒドの濃度が高くなり過ぎて、活性炭で吸収しきれなくなったからです。実験1時間で吸収力は飽和状態になりました。日常生活では3日ないしは、1週間、もっと長く効力が続くかもしれません。でもいずれは満腹になってしまうのです。他に、活性炭をよく呼吸させるために広げて敷いたり、量もとても重要です。
 
植物と活性炭の実験で一日が終了。というのも空気清浄機は、1台毎に1時間の測定時間が必要なので、次の日に行うことにしました。丸一日実験をしてクタクタになってしまったので、ゆっくり休みました。
 
 
実験2日目は早朝から、空気清浄機の測定開始。同時に空気清浄機の機種、ホルムアルデヒドのCADR(CADR値が高いほど空気浄化をするスピードが速い)をまとめたグラフを作ることにしました。CADR値はさながらお相撲さんの体重のよう。体重が重いほど、あっという間に決着が着くのです。
 
 
空気清浄機の価格も一応書いておきます。まとめると価格差があることがわかりますが、最初、価格はそんなに重要ではないと思っていました。
 
 
さておしゃべりはここまで!それでは実験スタート!
 
 
1時間6台全て実験。結果はこの通り。
 
 
データだけではよくわからないので、やっぱりグラフで見てみましょう。
 
また、植物と違うところは、空気清浄機には消費電力と運転音があるので、そこもまとめて簡単に測定しました。
運転音の測定室は相当高級!中は防音壁が吸音するのでとてつもなく静かで、広くはないですが、多くのマイクで音を収録します。こんなにたくさんのマイクを見たら、中に入ってB'zの歌でもうたいたくなってきた〜
 
 
写真の通り、空気清浄機を枠の中心に置いて、コンセントを挿して運転し、実験室のドアを閉め測定をスタートしました。空気清浄機の弱と強で運転して測定した結果はこの通り。

効果、運転音、CADR、価格を総合的に考えるために、まとめてみました。

1、ホルムアルデヒド除去効果

この測定項目が最も重要なので、先に話すことにします。シックハウス症候群対策で、空気清浄機を使用するのは、正解だとわかります。1時間の測定では、6台の空気清浄機の測定結果は千差万別でしたが、意外にも中国ブランドのairx A8がトップ!airx A8は、各段階でホルムアルデヒド除去性能は、最低値の空気清浄機の倍でした。ホルムアルデヒドのCADR値が580(mg/m³)は本当にすごいです。2位は、スイスのIQAirで、優位性は非常に明確!やはりヨーロッパのものは相当良いです。あまり言いたくはないですが、日本ではどこの家庭にもあるであろうパナソニックは、見間違いでなければワースト1位でした・・・

 

2、コストパフォーマンス

実際価格をリスト化すると、価格差が大きいことがわかる。中国の大都市では、日本の家屋よりもずっと広い家が多いので、空気清浄機を2台以上買うのが普通です。そのため価格はやっぱり重要!中国ブランドのairx A8は、コストパフォーマンスでダントツにトップでした!3000人民元の販売価格は卸売り価格かと疑うほど安い!詳しく調べてairx A8が、本当に中国製なのかと確認したい!中国はすごい技術を日本には隠しているのかもしれない。第2位のIQAirは、airx A87台、もしくはパナソニックが5台買えちゃう価格。すごいお金持ちなら、これは忘れてくださいね〜

 

324時間使用する場合

騒音問題は結構大事。眠りが浅い人ならば、オランダ発のPHILIPSを選べば、行儀の良いオランダ人のような空気清浄機なのでベストマッチ。その他では、“中国のタイガー”であるMediaも同じく良い感じ。ただCADR値は少し低い。airx A8にはまたもや驚かされました。運転音は少し大きくても、580(mg/m³)CADR値は忘れてはならない。風量が強でも静音性能はなかなかです。

6台の空気清浄機は細かい点では異なっていますが、一番強いモードでは騒音はほとんど同じ。平均65dBを超える騒音は結構うるさいです。完全に“うるさい”レベルで、セミの鳴き声の中にいるようです。

 

感想

まず、友人が植物を使ってホルムアルデヒドを除去しようとしたのは、無意味だったことがわかりました。友人が言うように、これが中国人の習慣ならシックハウス症候群の正しい対策を知る必要があります~急成長する中国、特に大都市では中国人の生活水準も向上しています。ただ中国人の世界への理解や、成長欲求、研究欲はかなり高いですが、先進国の人々の生活と比べることはまだできません。

 

「俺は、闇で生まれ、闇に育てられた。」というバッドマンのベインの名言を思い出しました。これは完璧にこの科学実験を説明してますホルムアルデヒドの実験で、空気清浄機がホルムアルデヒド除去に最も効果的だとわかりました。

空気がキレイで、シックハウス症候群があまり問題にならない日本では、この性能に対する場ニーズは高くありません。

 

きっかけは、そんなに深刻なレベルではないシックハウス症候群でしたが、スモッグや大気汚染と毎日戦っている中国が、スモッグだけでなくホルムアルデヒド除去に非常に有効な空気清浄機をつくったというのは面白いですね。中国製空気清浄機の高い品質は、グローバルメディアの“中国製”品質に対しての報道と全く異なるようです。いたるところに広告を出しているグローバルの大手メーカーより、品質が高いことに驚き!これは日本も含まれますが、日本メーカーに少しがっかり!

だから、シックハウス症候群が心配で空気清浄機がほしいなら、今回実験した中国メーカーがいいでしょう!しかも中国メーカーは、どれもホルアルムデヒド除去機能のために、巨額の科学研究費用を投入して製品の研究開発をしてるらしい。ダーウィンの進化論のように中国も進化してるのかもしれない。