妙高池の平スキー場(2019.1.29) | 旅の虫速報

妙高池の平スキー場(2019.1.29)

murabie@はくたか574号東京行きです。

少しばかり仕事で暖かい所へ行っていたのですが、その仕事も無事終了し、
やっぱりこっちの方がいいやと、雪を目指して夜中の東京を出発しました。
今日は昔々のスキー教室で半日だけ訪れたはずの妙高池の平というゲレンデを
目指して、大宮から北陸新幹線に乗り込みました。
高崎辺りまでは文句なしの快晴でしたが、赤城や榛名がどんよりとし、
そして北陸新幹線の領域へ進んでトンネルを抜けるたび、残雪の量は増えて
いきましたが、更埴市辺りまでは依然として空は快晴のままでした。
ところが長野が近づくと空も辺りの山並みも急速に白く染め上げられるように
なっていき、あっというまに白い世界へと変貌を遂げていきました。

ちらちらと粉雪が舞っていた長野駅で、元信越線の北しなの線の列車に
乗り換え、さらに山奥を目指します。
通学の高校生達で混雑している列車で北上し、屋根が白くなるくらい雪を
蓄えている住宅街やりんご畑の間を進んでいくにつれ、雪の量はどんどん
増えていき、辺りに舞う粉雪の量もどんどん増えているようでした。
牟礼で高校生がすべて下車すると車内は一気にがらがらになり、枝に
大量の雪を付着させた斜面が車窓に迫る真っ白い谷あいを列車は進んで
いきました。
そして県境を越えたところの妙高高原駅で下車すれば、小さい観光地といった
風情の駅にもやはり大量の粉雪が舞い、駅前広場にもたくさんの雪が
ふかふかにつもり、ショートブーツではちょっと厳しいかなという感じでも
ありました。
目的のスキー場が運営するシャトルバスに身を任せれば、大量の雪が
掻き分けられて回廊のようになった大通りを進んでいきます。
駅の周辺には小さい民家が集まったり、また少し進めば温泉街となるのか
民宿のような建物も集まるところも通っていきますが、雪の壁のせいで
街の表情が完全には伝わって来ない感じの、あくまで真っ白い世界を淡々と
マイクロバスは走っていきました。

たどり着いた池の平温泉スキー場にも、大量の粉雪が舞っていました。
安い分ちょっと不便な思いをして、ゲレンデの中ではなく周辺の民宿で
予約していたスキーをレンタルし、粉雪の舞いつづけるゲレンデへと
歩みを進めていきます。
目の前に乗場を構えるしらかばカプセルペアリフトに搭乗し、疎らに
杉の木の混ざる落葉樹の森の木々の枝に大量に雪が蓄えられている間を
進み、広大に広がる真っ白いゲレンデの上へと踊り出て、まずは
中級コースのカヤバゲレンデを堪能しようと考えたのですが、
待ち受けていたのは予想外の大量の深い新雪でした。
斜度自体は大したことはないのだけど、とにかく積もる雪はふかふかの
非圧雪オフピステ状態、体重のかけかたもだいぶ考えなくてはならず、
なんか前回やったものとは違う種類のウィンタースポーツをしているかの
ような感じになってしまいましたが、それはそれでまた楽しいものでした。

午前中は大量の粉雪が降りしきり、景色を楽しむこともできずひたすら
新雪と格闘することとなりました。
カヤバゲレンデを下までいくのをあきらめて、このゲレンデのメインとなる
池の平クワッドリフトに搭乗して、落葉樹のみとなった白い森から、
やはり広大なゲレンデを見て斜面を上るようになっていき、最上部へ出ると、
いくつかの中級コースへ足を踏み入れることができるようになっていました。
林の間を通されるようなガッシュタイナーコースも広々したコースに大量の
新雪が蓄えられ、下部はハッピーゲレンデという初級者コースにつながり
ましたが、斜度は緩斜面になってもやっぱり雪はふかふかしたままでした。
一番下まで行ってしまったらアルペンブリック第1ペアリフトで
ゲレンデ沿いを上り、池の平クワッドに乗り継ぐことができます。
山頂から右へ右へ、さらに深い森の中へ進むとやはりオフピステ状態の
ヤッホーコース。最後の急斜面は上級者扱いになっていましたが、
距離も短いし難無く下ることができました。動きはじめたアルペンブリック
第2リフトを使えば、麓の初級者コースに戻ることなく、上部の中級者
コースへ戻ることができます。
ゲレンデには中学生と思われるスキー教室や、自衛隊か警察かといった
感じの迷彩服の団体もいたりして、昼時に近づくにつれてゲレンデの雪も
自然に圧雪されていき、クワッドリフト沿いに広がる広い中級斜面の
クワッドコースなどで、ようやくスピードに乗ることを楽しめるようにも
なっていきました。カヤバゲレンデを迂回するように林間へ伸びる
中級斜面のやまばとコースや、その下に続く初級斜面のやまばと林間
コースも優雅に滑りを楽しむことのできるコースになっていました。
カヤバゲレンデの麓で昼食休憩にしようと考えたのですが、コンビニ
リフト券のおまけについてくる場内利用券が使える店が、東京にも
普通にあるゴーゴーカレーくらいだと言いやがるので、再びしらかば
カプセル、池の平クワッドと乗り継いで山上まで進んでから、
アルペンブリックゲレンデの方へ下りるべく、中級斜面のヤッホー
コースを下れば、ここは人通りが少ないみたいでお昼になっても
依然としてオフピステ状態、そしてその下に続く初級斜面のドリームコースも
またオフピステ状態となっていたのでした。

大きなホテルに付属しているっぽいレストランで人気メニューらしい
もち豚カツ焼きチーズカレーなるものをいただいて元気をつけている間に
あんなに降りしきっていた雪がぱたっと止み、あろう事か空には青空さえ
覗くようになるという、急激な天気の変化が起こっていきました。
午後はゲレンデも明るくなり、そして周辺の展望も大きく開けるようになって
より楽しく滑ることができるようになりました。
午後は池の平クワッドを中心にして上部の中級斜面をがんがん滑って
いくことにしたわけですが、雪の状態も適度に圧雪された軽い滑りやすい
感じで保たれて、そして何より、クワッドコースを経由して広大な斜面の
カヤバゲレンデを下っていけば、前方に雲を纏いながらそびえる
恐らく黒姫山に連なる山並みの懐に静かに、野尻湖の姿が真っ白い田んぼに
隣接して佇んでいて、谷底の皺にたくさんの樹木や疎らに小さい建物が
集まりながら白く染め上げられるパノラマが大きく広がり、野尻湖に向かって
飛び立つかのように滑ることを楽しむことができるようにも
なっていきました。
そしてクワッドリフトに搭乗して登っていけば、晴れた空に白い妙高山の姿が
白くない山に挟まれるようにして姿を現した一瞬も捉らえることが
できたのでした。

リフトが距離の割にあまり高速ではなく、1回乗ると10分奪われてしまう
ことがちょっともどかしくもあり、今回もようやく楽しみ方がわかった頃には
営業終了の時間が近づいてしまっていたのでした。
それでも今回は結構ぎりぎりまで楽しめる余裕があり、池の平クワッドの
営業が終わる頃に、夕暮れの色を帯びはじめたカヤバゲレンデを下まで下って
まだもう少し営業するしらかばカプセルペアで駄目押しにカヤバゲレンデの
滑走と野尻湖ビューを最後に楽しんで、無事今日のひとりスキーを締めくくる
こととなったのでした。

ここからアフタースキーの温泉に向かうべく、地図上ではそんなに遠くない
はずのランドマーク妙高という施設を訪れようとしたのですが、朝と違って
除雪された下り坂の道はがちがちに凍結し、しかも負担をかけすぎた膝には
思うように力を入れることがままならず、だいぶゆっくりと歩んでいくことと
なってしまいました。
杉木立の間に疎らに小さい民宿が姿を現す下り坂をゆっくりと交差点まで
下り、ランドマーク妙高という真新しい施設へと入場し、単純泉では
あるけれどそれなりにいいお湯の温泉に、露天風呂も含めてのんびりと
使っていくことができました。
運営者にアプレシオという文字が見えたのですが、時間制の入場料や、
館内でかかった経費をまとめて精算するシステム、休憩室に備えられた
ネット用パソコンにたくさんの漫画の本棚は、ネットカフェのノウハウが
活用されているのだなあといった感じでした。

で、のんびり湯に浸かり、火照った体を落ち着かせると、ちょうど
1時間コースが終わる時間となり、そして帰りの有料の市営バスの時間と
なっていて、辺りはすっかりと夜になっていましたが、再びちらちらと
舞い出した雪が該当に照らされて幻想的な風景を作り上げる中、
路面は除雪されても勢いの衰えない雪の壁に囲まれた回廊をバスは下り、
駅近くの小さい町並み、そして妙高高原駅へと夜道を進んだのでした。

夕食は何でもない駅前の大衆食堂で摂ることとし、そして雪は止んでも
雪を蓄えたままの駅周辺の歩道の乾いた雪を踏み締めて妙高高原駅へと
歩みを進め、がらがらの北しなの線に乗車して、牟礼以降は高校生で
賑わうようになった列車に身を任せ長野へ戻り、そして酒を買うくらいの
余裕しかなかった長野駅で帰りの新幹線へ乗り継いで、現実へ戻ろうと
しているところです。