【素敵な「天球」の贈り物】 | 村の黒うさぎのブログ 

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大自然の中で育って、都会の結婚生活へ。日常生活の中のイベント、出来事、雑感を、エッセイにしています。脚色はせず、ありのままに書き続けて来ました。

 

昨年のクリスマスに、主人から素敵なプレゼントをもらった。クリスタルな球形の天球で、太陽系を模している。 
デザインが優先されている。実際の太陽と惑星の大きさ、軌道の比率とは、全然違っている。
でもそれはかまわない。とても綺麗にデザインされた天球である。

太陽系の恒星と惑星には、名前を示してくれてある。すい星 金星 地球 火星 木星 土星 天王星 海王星そして太陽と示されている。冥王星は、現代の天文学により、惑星のカテゴリーから外れている。
 この天球には、彗星(ほうき星)と小惑星帯が無い。そこまで描き込んだら、ごちゃごちゃになるであろう。私も、そこは理解している。
 
透明な球の中に、文字、太陽と惑星、それに円軌道が、すっきりと磨られた半透明に描かれている。
そして文字のレタリングがまた、お洒落だ。

角度を色々試して置いてみる。右上がりに傾けて、やや斜め手前にかざして置くと、テーブルの私の椅子から、絶妙に良い角度になる。そうして天球は、より映えて見える。

透明な球形も綺麗なのだが、更に台座に置くことで、カラーのグラデーションに光りを放つ。白・赤・青・黄のそれぞれの色調が、順次様々に混ざり合って変化してゆき、それは美しい。三原色の他に、白色も基調に成されていることで、ピンク・肌色・水色等という三原色だけでは表せない色までもを、醸し出している。

グラデーションの天球は、私のツボにすっかりはまった。DKのオーディオの下の、遊びの空間に置いて、自然な感じに収まっている。
テーブルで記帳をする時、家事の折、DKでの作業をしながら、美しく輝く天球を愛でている。

今までの人生で、この眼で観た天体のうちで、 一番心に残っているものはといえば-1970年4月のベネット彗星は、最も美しく観ごたえがあった。深夜2時に、父に起こされて夜空の下に出て、ベネット彗星を観た。よく晴れた夜空に、ひときわ映えていた。
明け方の4時に再び起こしてもらえ、山の側に傾いて去ろうとしているベネット彗星の輝く姿を、再び目に焼き付けたのだった。
この体験が、私の天文学への興味の原点な気がする。

「ねえ、夕べ彗星観た?」
昼間になって、近所の子と話した。
「それ、何チャンネルだったの?」
その子はTV番組の題名と勘違いしていた。
 中学の理科の教諭だった私の父。1970年という、人々の知識や教養が今より浅かった、半世紀前のことだった。
太陽系の一部を構成する、彗星について記した。

主人は、私がこのクリスマスプレゼントをすっかり気に入ったのに気を良くして、今度はポシェットを買ってくれた。
「絶対気に入るよ」
自信満々な様子だ。それが、カレーヌードルの容器の形をしたポシェットなのだ。...私は、中身のヌードルが好物なわけで、容器など何とも思っていない。

アメブロには、女性の好みをよく把握していて、女性受けする記事をアップして、女性読者の多い男性のブロガーさんもいる。
主人には、基本的なところが解っていない...

私がDKのテーブルでタブレットを操作する現在も、天球は神秘的な光りを放っている。
...私の人生も、半分以上が過ぎた。
主人は、前述の様に凸凹はあるが、生涯を添い遂げるに価する人である。 残りの人生を、主人と共に歩んでゆこうと思っている。

死を迎える瞬間には、私の心には何が巡り来ることだろうか。
主人との楽しかった日々なのだろうか?


天球は、私の心の内も何処吹く風かという様子に、今も美しく輝く。