ボディセラピーには不思議なことがあります。
「今日のセラピーは特に気持ちよかった、なんでだろう」とおっしゃっていたお客様が、実は長年取り組んでいた試験に合格したばっかりで、幸せいっぱいだったことがわかりました。
幸せな時のボディセラピーは気持ちいい? これはイエスです。体への刺激を自分へのご褒美として受けとるので、嬉しい気持ちが2倍にも3倍にも感じられます。
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じゃあ、悲しいときのボディセラピーは? 私の経験では、体の奥にある自己治癒力をセラピーが引き出してくれます。ただ、体の感覚は少し麻痺するかもしれません。なので、いつものセラピーが今日はあまり効かなかったな。。。と思ったら、心に辛さがないか、自分に訊いてみてください。
私が心のカウンセリングに戻って一番よかったなと思うことは、ブランクの間に体のケアに集中していたことです。お客さまの体のことを考え、自分の体のことを考え続けてきたことを、そのまま心理カウンセリングに生かすことができているからです。
体に関わるとわかることがあります。それは、体は心と同じぐらい、いや、むしろ心以上に深いということです。
以前、お受けしたお客様から、「頭をさわらないでほしい」というご注文を受けました。
何回かセッションをしているうちに、「子どものころに、父親に頭を殴られたり、つかんで揺さぶられたりしたから、頭をさわってほしくないのだ」ということをおっしゃいました。
体に、傷が刻まれているのです。
ボディセラピーでは、こういうことがとてもよくあります。
多くのヒーラーが、心と同じように体に言及しているのも頷けます。
自分を愛することがどうしてもできない、という方に、まず自分の体を愛することをおすすめすることがあります。
体は心と同じく、一人として同じ体はありません。すべての体が、ユニークです。
自分の体は、この世の中に一つだけの体です。自分の体を全部わかってあげられるのは、自分しかいません。自分の体を全部愛してあげられる人も、自分しかいません。
この世からいなくなるまで、体はずっとあなただけのために働き続けます。体に怒りを向けていじめるのではなく、体を慈しんで、労わってあげると、体が喜んでいるのがわかります。
鏡を見て「私は私が好き」というのは効果的です。ルイーズ・ヘイが「ミラーワーク」という言葉で提唱しているものです。最初は好きじゃなくても、言ってみます。何百回も言っているうちに、それが沁みこんできます。
私は、「私のお腹、出ちゃってるけど悪くない」「私の足、今日もよく動いてくれた」「私の内臓、いつも働いてくれてありがとう」などと言うのが好きです。
ところで、私は今、いわゆる妊活(赤ちゃん待ち)というのをしていて、ひと月に一回、赤ちゃんが授からなかったという印がやってきます。
自分の子宮に悲しみや怒りが向かうときがあります。「役立たず」だとか「もっと簡単に妊娠する体がよかった」と思うこともあります。
そういう月をいくつか過ごして、自分なりにどうやって子宮を愛しようか考えた結果、子宮を小さな植物に例えることにしました。
私は体の中に小さくてかわいい木を飼っていて、その木はひと月に一回、赤い葉を茂らせます。とても美しい葉です。そしてひと月に一回、葉は枯れて下に落ちます。それが生理です。
毎月、その木は赤い葉を楽しげにそよがせて、葉を落として次の葉に備えます。木はそういう風に生まれてきたので、幸せに、楽しくこの仕事をしています。
この木は私だけの木です。この木を、たくさんかわいがってあげるのが私の仕事。そう思うことにしました。
そう思ったら、子宮は何も赤ちゃんを育むためだけにあるのではないのですね。赤ちゃんがいようといまいと、私の部屋(体)を、美しい植物で飾ってくれるという役目を、十分に果たしてくれています。この木を体の中にもっているいうことは、女性にしかできません。
以上は、私が実際にやってみている途中のアファメーションです。もちろん、子宮に限った話ではありません。手・指・頭・首・腰・胃腸・心臓・ヒザ・・・自分の体をどう愛せるか、みなさんも考えてみてください。