仕事柄子供たちと一緒なので彼らが自分の親のことをどうおもっているのか知ることが多い。
 
 さて自分のこどもがあなたのことを、親として大人としてどう思っているか知っていますか。考えてみたことがありますか。そんなことは絶対知りたくないと思うかもしれない。たまたまチャンスがあってそれを知ってあまりの子供の言いようにショックを受けるかもしれないし、喜びに涙するかもしれない。

 たとえ納得できない表現であなたのことを子供が言ったとしても、親はそれを受け止めないといけない。あなたが子供をそう育てた証なのだから。学校や世間や友だちの影響だと思うかもしれない。それは否定できない。ただそういう子供を取り囲む周りの影響に取り込まれた結果、自分のこどもがあなたの目指したものとは違う価値観をもったとしたらそれは親の責任ということに他ならない。

 携帯電話の件で「うちは違う。うちの親はダメと言ったらダメ」とまれにレインボーの生徒でそういうのがいるが、子供自身は決して親を恨んでいない。それに似た話かもしれない。親子の関係は。うちの家の「絶対」が親への「印象」を作っていく。

 親の中には「あなたの子供はあなたのことをどう思っていますか」ときいた時
「わからない」「考えたことない」と答える人が結構多い。想像すらしないかもしれない。私も自分のこどもにこの質問をしたことはない。

 要は子供が根底のとこ「今日も親とともに生きている。支えあい思いやりながら」という共通認識があるかどうかの一点につきる。

親を思いやれる子供はたとえ180cmの大きな高3の男の子でも「お母さんが…」と私の前でさりげなく言い、それを聞いていて違和感がない。きっと母親といい関係なのだろうと思う。
                                    監督