古代のライ麦パン | 無添加パン屋むーにゃんの店長ブログ

古代のライ麦パン

今から4000年前の古代のお話です。

 

その当時、ドイツなど北ヨーロッパでは、ライ麦を育てていました。

しばらくたって、ヨーロッパ一帯にパンを作る技術が導入されると、この地方にライ麦100%で作られた完全な無添加パンが生まれました。

 

簡単に「ライ麦100%のパン」と言ってしまいましたが、今思えば、大変な苦労をしたでしょうね。

現代でも、ライ麦100%のパンって、なかなか作れません。理由は簡単です。ライ麦は、パンのふわふわ、モチモチを作り出すグルテンの含量が小麦に比べ大変少ないからです。だから、通常のライ麦パンは、小麦を混ぜて作っています。例えば、40%ライ麦パンとか、90%ライ麦パンとかいうものです。

 

当時、ヨーロッパに広まったパンを作る小麦専門の技術は、ライ麦を使ってそのままやると、情けないほど貧相なパンができていたと思います。

 

どれくらい失敗したかわかりませんが、きっと気の遠くなるほど長い期間に、覚えきれないほどの多くの失敗をしてきたと思います。

 

もちろん、諦めなかったのは、命を支える食べ物だったからです。例外を除いて、私たちは、食べ物が無い生活の経験がありませんので、その必死さは想像するしかありません。余って捨てていて、国際的には肩身の狭い思いをしている国に住んでいます。

 

私、今ね、偉い先生のご指導を得て、色々食事療法を試しています。するとね、食べ物を口に含んだ時の、あの幸福感は、言葉になりません。このためなら、なんだってする!と思います(笑)。

 

話を元に戻して、古代の人は、必死でライ麦からパンを作ろうとしました。そして、できたのです♪その作り方を見ると、まるで中国で発明された黒色火薬の作り方と似ていて、理屈でなく、あらゆるケースをただただやり続けているうちに偶然見つけたようなものです。今で言いますと、将棋の名人を打ち破るために、名人たちの打った名手を3000万手を学習したケナゲなディープ・ブルーとおんなじかもしれません。

 

古代のドイツで出来たパンは、酸っぱい味のするライ麦100%の無添加パンです。この味を味わったことがあります。十年くらい前に、サンフランシスコの空港でサワドーというパンを食べました。きっと、入っていたのは、古代パンに使われたイースト菌の子孫が作ったものだな〜と感激しました。

 

 

写真のパンは、ライ麦100%ではありませんが、自家酵母を使ったライ麦パンです。いつかは、古代に初めて登場した100%ライ麦パンを、しかも、繊細な日本人に合う、美味しく食べれるパンを作りたいと願っています。出来上がったら、ご一緒に食べましょう♪