【結果】井上尚弥へのIBF指名挑戦権保持者 サム・グッドマン vs チャイノイ・ウォラウト | ボクシング・ダイアローグ

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10日:豪ニューサウスウェールズ州ウロンゴンのWINエンターテイメント・センターで行われたスーパーバンタム級12回戦、IBF&WBO1位/WBC7位 サム・グッドマン(25=豪:18戦全勝8KO)vs WBC8位 チャイノイ・ウォラウト(タッタナ・ルアンポン 27=タイ:25勝15KO無敗1分)。

 

両者ともに前戦を今年3月に消化し、グッドマンはマーク・シュライブス(豪)を 4ラウンドTKO、チャイノイは彭蘇(中国)を判定でそれぞれ下して以来のリング。

 

昨年6月のIBF挑戦者決定戦で元WBA暫定王者 ライース・アリーム(米)に 2-1 判定勝ち、指名挑戦権を手に入れているグッドマンは、5月の井上尚弥(大橋)vs ルイス・ネリ(メキシコ)を会場で観戦、試合後はリングに上がってモンスターから直々に9月の対戦を呼び掛けられ応じていたものの…

 

間もなくして、イノウエに勝つためにはあと一戦テストマッチが必要との理由でせっかくの世界戦チャンスをいったん回避、チャイノイとの試合を発表。

 

ただ相手のチャイノイはというと、無名相手に勝ちを重ねて好成績を築きランクイン&アップするという、タイ人に典型的とも言えるキャリアでいつの間にか台頭して来た選手で、1引き分けを含め無敗ながらも世界レベルの実績は皆無。

 

率直に、どうもグッドマン側の言うことに説得力が感じられない前提で行われた〝 モンスター挑戦の前哨戦〟

 

結果は グッドマンが 3-0(119-109、117-111、117-113)の判定勝ち。

 

動画サイトに FOX SPORTS のハイライトがあったのでそれを視聴してみましたが、グッドマンの勝ちは明白だったにしても、内容的にはけっこう手こずっていた印象。

 

攻防にしっかりした組み立てのない、直線的に入ってパンチを叩きつけるだけのチャイノイに対し、動きながらコツコツ当てて着実にポイントを稼いだ一方で被弾するシーンも目につき、世界挑戦前の仕上げに弾みをつけたというよりは、課題と穴が露になった感の方がハッキリ大。

 

個人的には前々から井上選手の敵ではないと思っていることもあり、その分も余計に酷評側へ偏り気味になる部分は自覚していますけど、とにかく今回の8分弱の短尺編集ハイライトを視聴しただけでも更に関心が薄れちゃったな~、と。

 

なお、グッドマンは試合中の 4~6ラウンドに左拳を傷めたとのこと(骨折が判明した等の不確定情報も)で、本人は試合後「検査を受けるが、それほど長くはかからないと思う。年内には世界戦のために復帰する。モンスターが欲しい。捕まえに行く。ホームでは俺は強い」などとコメントしたそうですが…
 

仮に、噂されているとおり井上陣営と12月の対戦で交渉するとしても、負傷の度合いによっては回復に間に合わない可能性もある訳で、話の不透明さはまたも割り増しになった気が。

 

(グッドマン側はこの試合を前に、9月のモンスター挑戦も検討している、準備は間に合わせられると喧伝していたとの報道もありましたけど、ここで怪我となると流石にもうムリな筈。

 とはいえ、もとより本気で言ったとは思えませんが)

 

大方が指摘しているとおり、やはり井上選手の返上 or 剥奪で空位になったタイトルを狙いたいのが本心本音なのでは…?

 

何にしても、大口を叩けば叩くほど痛々しく感じるのは自分だけ?