【結果】クアドラスvsゲバラ[WBCスーパーフライ級暫定王座決定戦]&WBC総会で決定の指名戦 | ボクシング・ダイアローグ

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11月17日

ウーモ・アリーナ:ウズベキスタン・タシケント

 

◇WBC世界スーパーフライ級暫定王座決定戦◇

 

2位

カルロス・クアドラス

(35=メキシコ:41勝28KO5敗1分)

vs 

3位

ペドロ・ゲバラ

(34=メキシコ:40勝22KO3敗1分)

 

クアドラスは14年5月、シーサケット・ソー・ルンビサイ(タイ)に8ラウンド負傷判定勝ちでWBCスーパーフライ級王座を奪取、6度防衛ののち16年9月 ローマン〝チョコラティート〟ゴンサレス(ニカラグア/帝拳)に判定負けして王座陥落&初黒星。

 

17年から18年にかけ、当時は無冠の現WBC同級王者 ファン・フランシスコ・エストラーダ(メキシコ)、のちにWBCフライ級暫定王者となるマックウィリアムス・アローヨ(プエルトリコ)に判定で連敗、20年10月には王座に就いたエストラーダに挑むも11ラウンドTKO負けでタイトル奪還&雪辱はならず。

 

22年2月、エストラーダのフランチャイズ王者認定に伴い再起戦で同じタイトルの決定戦チャンスが回って来たものの、ジェシー〝バム〟ロドリゲス(米/帝拳)に大差判定で敗れ、再び返り咲きに失敗。

 

そうした低迷期を経て、バム戦の以後は再起2連勝で立て直し中、今年8月に無名のファン・カルロス・ミミレス(メキシコ)を5ラウンドTKOして以来のリング。

 

ゲバラは、12年8月の世界初挑戦で当時のIBFライトフライ級王者 ジョンリェル・カシメロ(比)に2ー1判定負け、以後は1階級上げて14年12月、空位の王座決定戦で八重樫東(大橋)氏を7ラウンドKOし、WBCフライ級王座を獲得。

 

15年11月のV3戦で木村悠(帝拳)氏に2ー1判定で敗れ陥落、ライトフライに戻し17年11月にWBC王者 拳四朗(寺地拳四朗:BMB=1期目王者時代)選手に挑むも、2ー0の判定負けで2階級制覇ならず。

 

寺地戦から再起後はここまで10連勝中、今年6月に無名のミゲル・エレラ(メキシコ)に判定勝ちして以来のリングとなり、今度はスーパーフライで2階級目を狙う格好。

 

両者の略歴は以上のような形ながら… 

 

ただ、昨年12月のvsチョコラティート第3戦を最後にリングに上がっていないWBC[正規]王者 エストラーダは、怪我や病気といった事情ではなく、WBA同級王者 井岡一翔(志成)選手との年末:日本での2団体王座統一戦の交渉が難航していることによるブランク。

 

井岡戦が実現するとしても、少なくとも大晦日:日本開催の線はもうなくなったという情報がチラホラ出ていると同時に、それでもエストラーダはこの日程に合わせてトレーニングはしているとも報じられており…

 

であれば、そもそも暫定王座を設置する正当な理由はナシ。

 

(井岡戦はアテにならない状況だけど練習はちゃんとやっている、というのなら、ズルズルとブランクを長引かせず代わりに年明け1月頃、防衛戦=王者の義務をこなせる筈)

 

かなり前振りが長くなりましたが、そういう前提のもとでWBC年次総会のイベントとして行われた暫定王座決定戦…

 

結果は クアドラスが 2-1(116-110、115-111、111ー115)の判定勝ち。

 

今日の夕方までに動画サイトを数度、それと一応WBCのHPもザッとチェックしてみましたが映像は見つからず、試合は観ていませんが…

 

2ラウンドと6ラウンドにダウンを奪ったクアドラスが追い上げるゲバラを振り切り、かなり大きく割れたジャッジ3者のうち2者の支持を引き寄せた、という内容だったとのこと。

 

暫定ながら久々の王座に復帰したクアドラスには、エストラーダとの団体内王座統一戦が義務付けられているようですが、この両者の決着はもう既についているだけに、やっぱり何だかな~、という感じです。

 

(エストラーダは、井岡戦がまとまらないなら次戦でクアドラスとやれば、義務も果たせるし良いのでは?と思います)

 

なおWBCは、総会で協議された指名戦の決定事項を発表。

 

11月25日(日本時間26日):米ラスベガスで開催されるWBC暫定スーパーミドル級タイトルマッチ、デビッド・ベナビデス(米)vs デメトリアス・アンドラーデ(米)の勝者は、WBC正規を含む4団体統一王者 サウル〝カネロ〟アルバレス(メキシコ)と団体内統一戦。

 

12月9日(日本時間10日):米サンフランシスコで開催されるWBCスーパーライト級タイトルマッチ、レジス・プログレイス(米)vs デビン・ヘイニー(米)の勝者は、1位 サンドル・マルティン(スペイン)と指名戦。

 

12月26日:東京で開催されるスーパーバンタム級4団体王座統一戦、井上尚弥(大橋)vs マーロン・タパレス(比)の勝者は、1位 ルイス・ネリ(メキシコ)と指名戦。

 

また、10月のタイソン・フューリー(英)戦で、ダウンを奪う善戦の末2ー1判定で敗れた元UFC王者 フランシス・ガヌー(カメルーン)を、ヘビー級10位にランクインさせるようです。