5月20日、墨田区総合体育館で行われたフライ級10回戦、前WBAライトフライ級スーパー王者 京口紘人(29=ワタナベ:16勝11KO1敗)vs ローランド・ジェイ・ビエンディーマ(26=比:17勝10KO13敗1分)。
京口選手は昨年11月、WBA&WBCライトフライ級王座統一戦で寺地拳四朗(BMB)選手に7ラウンドTKO負けして以来の再起戦&フライ級転級初戦。
ビエンディーマも今年3月のサナンチャイ・チャルンパク(タイ)戦に判定負け、その前戦でも大橋哲朗(真正)選手に判定で敗れており、同じく再起戦。
まずは立て直しを、という同士の一戦、結果は 京口選手が 3-0(100-90×3)の判定勝ち。
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初回から京口選手が左ボディフックなどを決めてペースを握り、以後も上下を打ち分けて主導権を掌握。
3ラウンド、左右ボディでビエンディーマを下がらせKO決着を予感させるも深追いはせず、実戦感覚を確認するかのような慎重な攻防。
中盤から後半も、多少手数や攻勢は増しても展開は同様なままで、観ている側にすればもう格の差はハッキリしている以上、あとはキッチリ倒してほしい流れで淡々とラウンド進行。
が、かなりヒッティングしつつも京口選手はもうひとつパンチにウェイトがのっていない印象があり、結局大きな見せ場のないまま10ラウンドを消化して試合終了。
内容的にはジャッジの採点が示すとおり、京口選手のワンサイドの完勝。
ビエンディーマも粘りを見せていたとはいえ、最後まで決め手を欠いてちょっと盛り上がらなかったな、と終了直後は思ったものの…
リング上のインタビューで、中盤以降に拳を両方とも痛めたという京口選手のコメントを聞き、そんなトラブルが起きていたのかと合点。
何れにしても、京口選手は無難に再起を果たすと共に、フライ級での初戦に勝利。
拳を完治させ、次戦からは世界3階級制覇に向けて対戦相手の質にも期待したいところ。
このクラスは国内にも世界ランカーが複数おり、挑戦権をかけてのサバイバル戦なども含めて想像すると、関心がより深まる感じです。