【今更ですがさらっと観戦記】寺地拳四朗vs久田哲也 比嘉大吾vs西田凌佑 | ボクシング・ダイアローグ

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24日にエディオンアリーナ大阪第一競技場で開催されたWBC世界ライトフライ級タイトルマッチ、王者・寺地拳四朗(BMB)vs 挑戦者1位・久田哲也(ハラダ)

 

それと

 

同じ日に沖縄・宜野湾市の沖縄コンベンションセンターで行われたWBOアジアパシフィック・バンタム級タイトルマッチ、王者・比嘉大吾(Ambition)vs 挑戦者5位・西田凌佑(六島)の映像が動画サイトに上がっていたため、昨日/今日の空き時間に観戦。

 

試合からもう4日経っており、記事ネタにするには今更、かもしれませんが・・・ せっかく観たので、さらっと感想を大まかに。

 

両者とも1年数ヶ月ぶりのリングだった寺地vs久田は、特にブランクの影響などは感じられず。

 

2ラウンド、寺地選手の被せるような肩越しの右で久田選手がダウン。

 

寺地選手は距離のとり方が相変わらず巧く、当て勘にも鈍りの色はナシ。

 

久田選手のパンチも時おり当たってはいるものの、ヒット数で上回る寺地選手が大部分のラウンドをゲット。

 

その積み重ねで、3-0(119-108、118-109×2)の文句なしの判定でV8。

 

上体が立っていて堅そうなこと(そのため、たぶん打たれ強くはないと思われます)、下がりがちなガードなど、気になる部分は以前と変わりなかったにしても、そこをポジショニングでカバーするスタイルと考えれば、これが完成形なのかもしれません。

 

具志堅用高(元WBA同級王者)氏の持つ、日本人世界タイトル連続防衛記録(13回)と4団体統一を目標に掲げている寺地選手。

 

中重量級と違い、欧米の選手層が薄いクラスという現実面も含めると、その可能性は充分あるのでは?

 

個人的には、一昨年に一度決まりながらも相手の病気のためキャンセルになったIBF王者フェリックス・アルバラード(ニカラグア)と、早い時点での再マッチアップに期待。

 

相変わらずの新型コロナ禍で海外から選手を招聘するのは難しいでしょうけど、年内に最低もう1試合くらいはしてほしい、と思います。

 

比嘉vs西田は、西田選手の堅実な戦術が光った一戦。

 

直線的に突っ込む比嘉選手をいなしてコツコツと当て、プレスに対してはクリンチを巧く使って遮断、プロ4戦目の選手とは思えない冷静な試合運び。

 

スーパーバンタムから下げて来た体格差も活かし、老獪とも言えるような戦いぶりで、117-111×2、118-110の3-0判定で快勝。

 

倒すボクシングではなく、ツウ好みの技巧派タイプだけにKO期待型のファンにどこまでアピールできるかはわかりませんが、今後のキャリア如何で世界を狙えるポジションに着ける選手だと思います。

 

一方、比嘉選手はパワーでねじ伏せるスタイルを空回りさせられ、課題だった部分が浮き彫りにされた形。

 

単発パンチはそれなりに当てていたものの、ヒット率もボクシングの幅もハッキリ西田選手に及ばず、この敗戦で世界戦線から一歩後退。

 

ここからやり直すのであれば、持ち前のパワーパンチを活かすための攻防パターンや強弱など、じっくり時間をかけて取り組む必要があるように感じます。

 

あと、どうでもいい話ですが、なんか西田選手が大阪府の吉村知事(を20代にしたような)にちょっと似てるな~、と思ったのは、緊急事態宣言の影響 !?