4年前に亡くなった先輩、犬飼さんのお墓参りがようやくできた。
故郷の岡山は初めてゆっくり訪れる場所でした。
※たぶん。。。大学の時に車で日本一周に連れられて行ったことがあって、確か外側の海岸線を巡ったから、中国地方は日本海側を行った気がします
犬飼さんのご両親が空港まで迎えに来てくださって、お墓参りをし、ご実家にお邪魔してお仏壇に手を合わせ、お食事をご馳走になり、後楽園と岡山城に連れて行っていただいて、たくさんお話をした。
彼についてのことも、それ以外のことも。
岡山はさすが晴れの国で、夏の緑がどこも美しかった。
犬飼さんのお父様お母様は、ダイヤモンド婚式を過ぎて、調和のとれた素敵なご夫婦。
お兄様はご不在ながらご旅行に行かれた時のお土産を私にご用意くださっていて、
「ああ、ここで、この方たちに、犬飼さんは育まれたのだな」
と、納得して、ご家族まるごと、すっかり、ファンになってしまった。
犬飼さんは50歳で彼岸に渡ってしまったけれど、
お母様が、「好きなことをやりきったと思う」とおっしゃっていて、安心した。
犬飼さんは仕事もおできになったし、趣味も楽しんでいて、生きるのがとても上手に見えた。
でも反面、彼の繊細さは、時々彼を痛めつけすぎていることも、ともだちとして感じていた。
そういうところが似ているから、なんとなく放っておけなくて、優しくしてくださったのかもしれない。
私は犬飼さんによく懐く、それこそ尻尾をぶんぶん振ってる犬みたいな後輩だったと思う。
いつも面白い話をしてくださった、彼が大好きです。
お墓の前でも、仏壇に手を合わせても泣かなかったけれど、ご実家で思い出話をしているときは少し泣きながら話したりもした。
でも概ね、泣かずに済んでほっとしていたのだが、いざ、退出するとき、
もう一度改めて、お仏壇の前の遺影に相対して、正座したら、
自然と手をついて、頭を下げて、
ありがとうございました
と口をついてでて、肩を震わせて泣いてしまった。
ああ、私は、彼に、ずっと、これが言いたかったんだ。
東京にいたんじゃぁ、わからなかった。
やっとわかった。