通院日記★二年の節目 | 空よりも天高く

通院日記★二年の節目

火曜日は、月一の診察日でした。

病院につくと、まず3ヶ月に一度の検査(今回はMRI)を受けて
その後、こちらも3ヶ月ぶりの形成外科の診察へ。
久しぶりにDr.ニヒルに会えると思ったのに、緊急手術が入ったようで
次回に持ち越しになってしまいました。う~残念(>_<)

それから、口腔外科で主治医のいつもの診察。

先生は、今日のMRIの検査結果は問題なしだったと言い
手術から二年たったので、これで再発の可能性は"99%回避"と
2回繰り返して言いました。

そして、服用していた抗癌剤もこれで終了。
毎月だった検診も、次回は2ヶ月後になりました。


終わり際、私は先生に"見て見て!"と、
右手を鳥の羽ばたきのように真上に何度か上げ下げして見せました。

というのも、手術以降、
私の右手は真横の角度では水平より上に上げることができなくなっていて
(前からは上げることはできます)
食事をする時も体が斜めになりがちで、首や肩のコリもひどいので、
何度か先生にも伝えていましたが、手術をした人はそうなるようでした。


今年の1月に、疲れのせいか、
首の左側にタンコブのようなコリができるようになり
頭痛が走ったり、痛みで夜中に熟睡できなくなったので、
会社の駅近くの整骨院に通い始めました。

肩、首、背中、腰をまんべんなく20分ほどマッサージして
15分ぐらい電気治療をするだけですが、
保険が使えるので1回600円です。

3回目の日、右脇下後方の筋肉のコリをマッサージし
反発運動という、右手を押さえつけられた状態で、
上に思い切り力を入れるという作業を数回繰り返すと、
何と右手がみるみるあがっていくではありませんか!

最初のうちは、翌日になると元に戻っていたのですが
直に、いつでも上にあがるようになっていきました。
忘れていた筋肉の動きを、体に覚えさせてあげるのだそうです。

20年以上前に、舌癌で手術をされた知人がいて、
数年前にクラッシックバレエを始めたら、手が上がるようになったと
聞いていたので物理的には可能だとわかっていましたが、
こんなに簡単に治るとは思っていなかったので驚きです。

もしかしたら、私以上に驚いていたのは主治医かもしれなくて
他にも困っている患者さんがいるので、
私の通っている整骨院を紹介したいと。
同じような誰かの助けになれたら、嬉しいなぁ。。。


病院のまわりは、桜が綺麗に咲いていました。

私の目に映る今年の桜は、
二年前、病室から眺めていた桜とも、
一年前、病院に向かう途中で見た桜とも違っていたけれど

会計を待つ間に涙がこぼれ、
病院を出て家族にメールする自分の胸がいっぱいになったことに、
安堵を覚えました。

今を感謝できる心が残っていることに。


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二年前の今日、私は手術をしました。

朝の9時前に、手術着に着替えて準備を済ませ、
病室の前で簡易式ベッドに寝て、腕に麻酔の注射を打たれました。

後で聞くと、手術室に向かう私を見送る看護師さんたちに
「いってきまーす」と元気に挨拶をしていたようですが
本人は全く覚えがありません。

次に目が覚めた時、私は手術台にいました。
目の前で主治医が、「○○と○○準備して!」とテキパキと指示を出していて
私は寒くて寒くてそれを伝えようとするのですが、
体も動かず声もでませんでした。
そしてまたすぐに記憶がなくなりました。

あれは何時だったのか。今度はICU(集中治療室)にいました。
隣りに疲れた様子のDr.ニヒルがいて、私に言いました。

"大丈夫だよ。手術はうまくいったからね"

今でも鮮明に覚えている記憶です。
それから私は微笑んで目をつぶり、安心して眠りにつきました。

手術が終わったのは、夜中の1時過ぎだったそうです。
15時間以上の間、私はひたすら寝ていただけですが、
心配してくれていた家族や友人には長い時間だったと思います。


この二年間、
私は再発をイメージすることはほとんどありませんでした。

"心配しても仕方がない。なったらなった時に考えればいい"
そういう思いもありましたが
手術の経過が良好だったこと、先生への信頼、
そして今日まで大きく体調を崩すこともなく、
不安になる要素がなかったからなのだと思います。

もちろん、体力は以前の半分も元に戻ってないし
歯並びの良かった前歯は斜めにずれずれ、フライ症候群は治らず、
ケロイド体質なのか、首の塗い傷は硬くなって痒いし、
食事や会話にも結構苦労ありで、おまけに笑い顔もちと恥ずかしいw

小さな問題はたくさんあるけれど、それと再発はまた別の問題。



今回私が授かった「下顎歯肉癌」という病気は、
生きていく上での試練の一つのツールでしかありません。

再発期間が過ぎたとしても、
来年私は乳がんや食道がんになるかもしれない。
明日、突然の事故や大地震で死んでしまうかもしれない。

苦しむ時間がなく、死ねることはある意味幸せだけれど
苦しみの中にこそ見いだせる幸せも、たくさんある。
これから先も、きっと苦難は待っていることでしょう。


病気になってからの二年、
私を見守り、支え、愛してくれた家族や友人、
そしてこうやってブログを見に来てくださっているみなさんのおかげで、
今日も笑って過ごせる私がここにいます。

本当に、ありがとうございます。




今、私は、私という人生を歩いている途中です。



菜の花