<8/3日の続きです>
その後、ネットでいろいろ調べると、パニック障害という病気は
心療内科に行くとよいと書いてありました。
ところが、ネットには、心療内科は慎重に選ばないと、
駄目医者がいると書かれていました。ほんの
一握りの精神科医の中にはパニック障害の事を
不勉強の医者もいる、と書いてあったのです。
でも、駄目かどうかなんて、素人の自分がどうやって
判断できるの?
不安を覚えながらも、ネットで調べて、評判のよさそうな、
心療内科を探し出す事ができました。
さっそく電話してみると、
予約がいっぱいで、診察はお盆をあけてから、
と言う事でした。電話の対応も親切でしたし、
感じがよかったので、予約を決めました。
お盆明けというと、まだ、10日程ありました。
その間も夫は普通の時もあれば、駄目な日もあり、
それを繰り返していました。
そして、診察の日がきました。
心療内科は隣の市にあるので、電車に乗らなくてはなりません。
今の夫は電車に乗るのも一苦労。
気分が悪くなると、駅を降りて、また、乗る。
つくまでに時間がかかります。
それでも、夏の暑い日、病院につきました。
中は落ち着いた感じで、患者さんのプライバシーを
守るため、名前でなくて、番号で呼んでくれます。
数人の患者さんがいましたが、すぐに呼んでもらえました。
まず、誰もいないお部屋に通されました。
受付の方が、カウンセラーが来ますので、
こちらでお待ち下さい、と説明がありました。
「カウンセリングがあるんだ。なんだか有り難いな」
そんな事を思っていました。
すぐにカウンセリングの先生が入ってきました。
そして、「先生が診察をする前に、臨床心理士の
私が、症状を発症されてから、今までの事を
聞かせていただきますので、よろしいでしょうか?」
と説明がありました。
私は、なぜか、ほっとしたというか、今まで回った
病院では、カウンセリングなんてないわけだし、
症状を話しても、様子をみましょうとしか
言ってもらえないことにもどかしさを感じていて、
話を詳しく聞いてもらえるだけで、心が楽になる思いでした。
約一時間ほど、カウンセリングしてもらった
あとに、少し、待ち、その後、私達は先生のいる部屋へ
移動しました。診察をしている時に、夫は先生にいろいろと
質問を受けていました。
「朝、起きるのは辛くないですか?」
「会社に行きたくないと思った事ははありますか?」
「一人になりたいと思った事はないですか?」
「現実がよくわからなくなったりしませんか?」
「わけもなく泣きたくなりませんか?」
夫は、すべて、NOと答えていました。
不謹慎ですが、夫の隣で一緒に診察を
受けていた私は心の中で、
「私、それ、全部はてはまるんだけど(笑!)
先生、私を見てください・・」
って思っていました。余談でしたが・・。
質問の他にもいろいろと話を聞いてもらい、
先生は、
「パニック障害という病気に
間違いないですね。パニック障害という病気はご存知ですか?
この病気はある日、突然なる人が多いので、
みんなあわてるんですよ。
今まで、健康で病気をした事がない人が
なったりする。ここにくるまで時間があったので、
かなり、苦しかったでしょう。」
私は、心の中で泣いていました。
パニック障害・・。これが夫の病名。
原因が分かった。夫は病気だったんだ。
かわいそうだったな。病名が分からず、苦しんで
いた夫が、本当に可愛そうに思えてならなかった。
でも、今、分かった。
病気だと言われたのに、ほっとした気持ちに
なるなんて・・。でもその時の私はそんな気分だった。
先生は続けて、
「薬で治るんです。でも、たまにお薬が会わない人も
いるし、急激によくなる病気でもないんです。
時間がかかりますね。様子をみながら、
治療していきましょう。今、お仕事をされて
いるという事ですが、症状からして、今、
仕事を続けていくのは、難しいですね。
経済的な事もおありでしょうが、しばらく仕事は
お休みされた方がよいでしょうね。」
これは、ちょっと困った!と正直思いました。
でも、この時は病名が分かった事と、この病気は
治る、といわれた事に救われて、まだ、
先の事は考えられずにいました。
その日は先生が処方して下さった、たくさんの
お薬をもらって帰りました。
リーゼっていうお薬をもらった時は、なんの
効き目がなくて、今日、もらった薬も合わなかったら
どうしようと不安はぬぐいきれませんでしたが、
その心配は翌日に消えていました。
お薬が効いたのです。
すごく、よくなったわけではありません。
でも、すこしづつ、TVの音が大丈夫になり、
食事中も少しなら、会話しながら、食べれるようになり、
また、時々起きていた、心臓のばくばくも
なくなってきました。
不安感がなくなって、しょっちゅう一緒にいなくても
大丈夫な日もありました。
夫も、「自分が死んでしまうんじゃないかって、
不安な気持ちがわきおこるのだけど、それが
なくなった気がする」と言っていました。
これだけでも、私は、どんなに嬉しかったか。
ホントに、この半月の間、つらかったね。
一人で、なんでもできる人が一人では、なにもできない、
自分は駄目になってしまうって、思いにさせられるって
なんてつらい事だろう・・。パパ、よく頑張ったね。
私は心の中でつぶやいていました。
でも、喜びもつかぬ間、次の事を考えずにには
いられない事態になっていました。
<つづく>