<7/31日のブログの続きです>


今から4年前の2008年、7月、私達は東京に住んでいました。


主人も私も地方出身で、東京で結婚して、共働き。


子供は小学校5年生になる息子が一人。


私は、今まで勤めていた会社を退職して、次の就職が決まって


いました。以前、パート勤めしていた美術大学に就職が決まって、


働く事を楽しみしていました。パート勤めの頃の知り合いの人も


働いているし、なにより、その美大が大好きだったので、また


採用してもらえてすごく嬉しかったのです。


8月の初めから来てほしいとの事で、それまでは家でゆっくり


過ごす事にしました。


息子はここ数年、夏休みを秋田のおじいちゃんの家で


過ごすのが、恒例となっていて、


私は、その日、東京駅に息子を送りに行ったのでした。


東京からは東北新幹線で一人旅。お菓子や、ジュースやゲームを


リュックに詰め込んで電車大好きな息子は至福のひと時です。


到着駅のホームでおじいちゃんが、息子を迎えてくれる手はずです。


私は、新幹線のホームで、これから始まる、


人生をひっくり返す出来事がおきるとも知らずに、


息子に向かって、のんびり手を振っていたのでした。


その日の夜。私は、東京駅まで行って、ちょっと疲れたのか、


そのままベッドで寝てしまい、気づくと、10時過ぎに。


その頃、ちょうど夫が帰ってきたのです。


まずい、ご飯、作ってない・・。あれ、私、なんか、頭が痛い・・。


「ねえ、パパ、ごめん、なんか頭いたくて・・、悪いけど、


冷蔵庫にあるものなにか食べてくれる?」


「なんだよ~。しかたないな。分かった。適当に食べる。


あいつ、秋田にちゃんと着いたか?」 


「うん、さっき、電話あったから、大丈夫だよ」


そんな会話をしつつ、私はまた、横になったのです。


ところがしばらくして、だんなが、ばたばた洗面台へ駆け込む


音と、「ママ!」という声で目が覚めて、洗面台に行って見ると、


夫が苦しそうに、嘔吐しているではありませんか!


これはただ事でないと思いました。なぜか、それは夫は、


嘔吐した事がない人だったから。私は何か、いやな予感がしました。


嘔吐した事がない人が苦しそうに嘔吐している。次の瞬間、


「ママ、心臓がばくばくする・・。ゴメン、タクシー呼んで・・」


私は当時、免許を持っておらず、迷わずタクシー会社に電話しました。


病院が近く、救急車を呼ぶとかえって時間がかかるかもしれない、


早く病院に連れて行きたい、という気持ちからでした。


タクシー会社に事情を話すと、近くにいるので、すぐいけるとの事。


たぶん、時間にすると、10分程できてくれました。


その間、救急病院へ電話。その間も、だんなは顔面蒼白。


それでもなんとか、タクシーへ乗り込み、


救急病院へ。時間にすると20分位。


タクシーに乗っている間もどんどん顔が白くなっています。


病院につく頃に、主人が始めて口を開いて、


「少し、楽になったきた・・」とぼそっとつぶやきました。


病院では事情を話して、診察してもらいました。


ところが、血圧も心音も、とくに心配する程でないし、


今は落ち着いてきてるようなので、一度、家に帰って、もう一度


明日検査に来てくださいという返事でした。


私達夫婦は少し拍子抜けしました。


それでも夫は気分が悪いのが抜けない、と言っていたので


明日の仕事はとにかく休んで、もう1回ちゃんと検査を


受ける事にしました。


その日の夜、家に帰ってきた夫は、意外な事を口に


していました。


その日の夜は蒸し暑くて、エアコンを効かせた部屋に


夫に横になってもらい、喉が渇いたと言うので、水を


準備していると、「ママ、ちょっときて!」と叫ぶ声が。


「どうした?また気分悪い?」と聞くと、


「そうじゃなくて、エアコンの風が冷たいから止めてくれる?


それと、ずっと、傍にいてくれないかな?」


と言われたのです。


主人はとても暑がりで、夏でもエアコンをがんがんに


効かせて部屋で過ごす人だったので、エアコンを止めて


なんて、結婚して初めて聞く言葉でした。


その日は東京は真夏日で夜にエアコンを止めると


汗だくです。それでも夫はエアコンの風を嫌がりました。


傍にいてほしいと言うのは、またいつ心臓の発作みたいなのが


起きるのか分からないので、できるだけ、傍を離れずに、


いてほしい、という事だったのです。


その日の夜、私は、何度も、夫に起されました。


「ママ、水・・。」「ママ、気分が悪い・・」


そうやって、何度も起きては、私を起して、少したつと


寝る、少したつと、私を起してくる、といった具合で、


二人ともほとんど、寝ることができませんでした。


そして、朝を迎えて、そのまま病院に向かいました。


ところが、検査を受けても、異常が見つからなかった


のです。血液検査も尿検査も、心電図もなにも異常が


ないと言うのです。そして、しばらく様子をみてみたら


いいのでは、ないかと言われました。


私達夫婦は原因がわかない事に途方にくれつつ、


家に戻ったのでした。