どの位お金を持って家を出たのか覚えてないけど


アパートの権利金、敷金分とか


一、二ヶ月の生活費くらいはあっただろうと思う。



結婚して離婚するまでの7年間


私も働いて収入を得ていた時期だってあるし


出産、育児、家事にと


ちゃんとやってきた。


そのなかで、夫名義の貯金、


私名義の貯金、子供二人の学資保険など


家族平等に貯蓄もしていたので


私は私の分をもらい


子供の分はそのまま引き継ぐため


それも私が預かった。




離婚するにあたり


夫と約束ごとを決めていた。


養育費一人につき月、○万円、母親が再婚するまでか、


子供が18歳になるまで支払うことと


父親は子供といつでも会うことができるということと


親権は母親、


その他はそのつど話し合いによって決める、とかいうことを


紙に書いてお互い署名捺印して


取り交わした。


ただそれだけのことしかしなかったし


その文書が、何か問題が発生したときに


法的効力があるかなど


はっきり調べることもしなかった。


どうなのかなあとは思って


周りの人にきいてみても


皆、素人なので答えはまちまちだった。


公証人役場とかにいけばよかったのだろうけど


その時は知らなかった。


離婚するにあたり


法的なことなんて全く考えもしてなくて


ただ、離婚といえば養育費、となんとなく思いついただけで


夫もとくに何にもしようとしてなかったようだし


今思えば、信じられないような離婚の仕方かも。




結婚して3年後には新居を購入していたが


家や土地の名義は夫のみだったから


(住宅展示場をなんとなく見に行って


夫のほうがどうしても欲しくなったようで


私の知らないところで自分の親に相談して


親に300万援助してもらっていて


自分の名義にするのは当然といった感があった)


離婚となれば、かえって面倒なことにもならなくて


ほんとよっかたと思う。


家なんかにこれっぽちも未練なかったしね。


そうそう、思い出した。


あまり喧嘩しないようにしていたけど


それでも喧嘩になることはあったが


夫は最初、自分が出て行くと怒鳴った後


一瞬考えて、いやお前のほうが出て行けと言い換えた。


この家は俺の名義だから


お前が出て行けっていわんばっかりに。


なんだかね。



そういう感じだったので


家は夫なのだから


私は家財道具はあのぐらい持ってでてもいい


ぐらいの権利はあるだろうと思っていた。




とにかく、無事にわずらわしいこともなく


協議離婚できたのだった。


ただ、子供の苗字を私の旧姓にしたかったが


それをするには家庭裁判所に申し出て


相手方に了承をえらなければいけないということだった。


せっかく、ごねられることなく


穏便に離婚できたのに


こういうことを相手に言って


変に穏便に済んだことまでが


ごねられたり、子供を渡さないとか言い出されたり


したら台無しなので


苗字は相手方の姓をそのまま名乗ることに


するしかなかった。


不本意だったけど


また、二、三年後には再婚して


苗字が変わるからいいや、などと


ノーテンキに思っていたのだ。


実際は、そう簡単に再婚などできようもなく


14年も一人だったんだけど。