夫が家にいる時は




物音がするたび緊張し、




いつか部屋に怒鳴り込んでくるかもしれないと




怯えていた。




でも、夫は何もアクションを起こさなかった。




私は、こういう状態になってしまったことを




どうすればいいのかと




悶々と思い悩むばかりで




ほとんど食欲もなくなり




急激に痩せた。






吸えない煙草をこっそり裏口にしゃがんで




吸ってみたり




夫からやめてくれと言われていた




マニキュアをつけてみたりと




まるで




いい子ぶりっ子に疲れた思春期の子供が




非行に走る前兆の行動のような




そんなことをせずにいられなかった。






今、思い返してみると




夫からかなり精神的に縛られていたのかな。




私が薄いマニキュアをつけることも嫌がり




子供を置いて友達と会うことも嫌がり




夫より私が目立つようなことも嫌だったようだし




私には逆らうことを許さなかったくせに




自分は好きなことをしていた。




私は、夫のくだらない要求を




夫への反発があるのに




それを押し殺して




真面目に従順に受け入れようと




努力していたと思う。






でも、私の心の「我慢の壺」がいっぱいになってしまった。




そんな夫でも




相手が何の反発も不満ももたなければ




うまくいくだろう。




私にはできなかった。




本当の愛情がなかったからなのだろうか。






最初の頃は、夫に対してこんな気持ちになってしまったことを




どうすればいいのかと




悩んでいたが




時間が経つにつれ




離婚しよう、と決断することができずに




悶々とするようになっていた。