考証、旧1号 PART 6 | 特撮PROP COLLECTION

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特撮ヒーローのマスクや小道具などについて呟いて行きます。


さて、第6回目となりました「考証、旧1号」これで最後となります。

前回は自宅周辺で完結していたので、臨場感に欠けましたね。

更なる検証の為に、室内から出てロケ撮影に向かいたいと思います。

この画像で、もうお分かりかも知れませんが、、。



第1話のロケ地、奥多摩の小河内ダムです。

季節や天候など、かなり条件が違うとは思います (^_^;)





ダム湖の周りにちょうどいいベンチがあったので、撮影 (^_^)

さて、いかがでしょうか?

緑と言うより、青いマスクです。



サイクロンに跨がっている有名なスチールの、青く見えるマスクが

こんな色合いをしています。

周囲の山の映り込みが無ければ、正にブルーのマスクです。



横からのショット。

クラッシャーの色はほとんどそのままの色に見えます。

あれだけパールを吹いているのに不思議です。



マスクには、太陽、空、山、ベンチ等が複雑に映り込んでいます。



旧1号のパール効果がいかにマスクの色に影響するかが分かります。

再現が難しいのが当たり前です。



同じ場所の日陰に移動して撮影してみます。

日陰で撮ると、マスクとクラッシャーの色の境目が曖昧になって来ます。



本編でも、こういった曖昧な色のマスクは良く見られます。



この画像、ロケ地は三栄土木です。

周りは切り立った崖で暗いのですが、レフ板を当てている所のみ光っています。

当時のマスクはかなり雑に作られているので、新規に作った小奇麗なマスクだと

多少印象は変わりますが、色の方向性は合っています。



周りの木々が映り込むので、また違った色合いになります。



マスクの後頭部には、完全に木が映り込んでいます。

空の青と、緑のグラデーションです。



マスクを接写してみます。濃い緑色ですね。

細かい粒子が見えますが、様々な色の粒子です。



移動して、少し離れた森に近い場所で撮影しました。



向かって左側が森なので、暗く写っています。

とにかく撮影する場所で様々な変化をします。



以前撮った画像と比べてみます。



やはり、ベース色が「暗過ぎる」のが分かります。

確かに回転塔の前の色味には近いのですが、、、。




小河内ダムのロケはここまでです (^o^;)



現在は完成した状態になっています。

実物は肉眼で見るとかなり違って見えます。

画像では伝えられないのが残念です ( _ _ ; )



曇天での撮影。

ちょっと落ち着いた色味になっています。



クラッシャーを少し解放した状態。



ちなみにCアイは透明度を下げる為、裏側に白を軽く吹いています。

このマスクは「立体資料集」旧2号マスクからのレプリカ。

あまりいじらずに仕上げてあります。



オリジナルのフィルムは16ミリの為、かなり暗く写ります。

最近のデジタルでの撮影と比べると、その解像度や見え方には

雲泥の差があり、比較検証は難しいのですが、、。


全6回に渡っての「検証」いかがだったでしょうか?

賛否両論あるのかも知れませんが、これが旧1号の色です。

けっこうコアなマニアの間では常識的な話ですが、

なかなかメディアで取り上げなかった事です。

「謎は謎のままが良い」


と言う意見もあるでしょうが、知った上で「自分が好きな色に塗る」

と言うのが良いのでは無いでしょうか。

知らずに適当に塗るよりはマシかと思います。





先日、知り合いの方からメールを頂きまして、

「暗い色がパールの影響で明るく見えるというイメージが、
明るい色が撮影時の影響で暗い感じになっていた」

とのお言葉を頂きました。
旧1号のマスクの色の変化を的確に表現しているなぁ、と納得しました。




余談ですが、以前紹介したバリーフーの川上さんの旧1号。<左>



こうして比べると、ベースの色はかなり頑張っていると思います。

ホワイトパールで仕上げてあるので、印象は違っていますが、、。

何気なく比較用に撮った画像ですが、この旧1号が一番見た目に

近いかも知れません。

旧1号は、奥が深いです (^_^;)