貫井徳郎さんは結構好きで、何作か読んでますが、私はこれが一番好きビックリマーク

作風も独特で、叙述トリックなどを使っていないので、貫井徳郎らしくないとも言えますが...


内容は、以下のとおり

大学で近代文学を教える講師の松嶋真司は、34才にして既に、結婚、子供の誕生、妻との別居、死別と、可能な限りのあらゆる事態を経験してしまっている。
夫婦喧嘩がきっかけで、妻の咲都子は娘を連れて実家に帰っているときに交通事故で亡くなってしまったのだ。
それから3か月、娘は未だに妻の実家で暮らしている。
咲都子の父は、松嶋が講師をつとめる大学の教授であった。
義父のおかげで講師になり、いずれは助教授にも、と周囲から思われていたのだが...
妻との喧嘩の原因が浮気(酔って、知らないうちに友達に風俗店に連れて行かれたらしいが、本人には記憶がない)ということもあり、義父母から娘を取り返せないでいる。
娘を取り戻せば職を失い、職にしがみつけば娘を取り戻すことができないという状況になっているのである。
そんな状況を打破するには、仕事で大きな実績を残し、別の大学へ移るしかなかった。
ある日、松嶋のところに、戦後すぐの時代に活躍した作家の手記が持ち込まれた。
作家の名は佐脇依彦、短編を5作しか発表しただけで自殺してしまい、マイナーな作家ではあったのだが、研究の余地は十分にあった
また、自殺の動機も手記には書かれていた...


作品中に佐脇依彦の手記が、そのまま挿入されており、小説のほぼ半分をしめています。
手記だけ読んでも、一つの作品にできるくらい、面白かったです。
結構何回もどんでん返しがあるのですが、それほど不自然じゃなく仕上がってます。
ラストも感動的


追憶のかけら (文春文庫)/貫井 徳郎

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