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─モロッコ/フェズ (Fes)─

【今回も《AFRICAN SMILE》です】

長らくのご無沙汰でがございます。
本当にもう、このブログは忘れ去られたのでは。。。
と、思えるぐらい間が空いて。。。と
思って個人的には心配していたのですが、
約3週間、実はまだ3週間だったのか、というのが個人的な感想です。
世間では3連休の先週末も、ガッツリと仕事に追われていました。。。
いえ、楽しみにして頂いていた方には、
とても迷惑をかけていたのだと思いますが。。。

年明けから(いえ、旅行に行っていたから実際は1月半ばからです)
仕事がヒマでこのままでは、
食い扶持さえ稼げないのではないか、
いや、それどころか、今している仕事のフィールドさえ
無くしてしまうのではないかと、かなり危機感に苛まれていました。

ところが、2月半ばから、某プロジェクトに参加して
(まあ、それは結局不発に終わったのですが)
更に、それに似たような案件が、なぜか重なるように発生し、
この関連の仕事って、長いことしてなかったよな~、と思うような案件で
改めてその案件の周辺についての、最近の状況リサーチと、
取りかかるための下準備に追われまくっていました。

実際に動き出すと、それなりに新しい現状認識のほか
大変な部分もありつつも、過去の経験から今のところ
なんとか遅滞無く進行している、といったところでしょうか。

そんなおかげで、全く持って新しい投稿をするどころか、
自身のブログをチェックすることもないまま、
こんな期間を過ごしてしまいました。

すいません。これって言い訳でしょうねぇ~(^^。


で、こんなに空いて、猫写真でお茶を濁したのでは
失礼だ、と、一念発起(^^。
気合いの見せるところで、【ASIAN SMILE】
いや、今回も今のところ【AFRICAN SMILE】なのですが、
前回の続きを言葉にしてみたいと思います。


前回の写真の彼女たちは、左から
アスマール、ハジャル、そしてカウタ。

彼女たちとコミュニケーションのきっかけができて
会話は成り立たないものの、少しずつ笑顔が浮かんでくる。


迷路のようなフェズのメディナを4人でふらふら歩いていくと、
ふと見かけた駄菓子屋
(よりも更に小振りな、ホントに10種類程度のお菓子がおいてあるだけのお店)
で、カウタが、こちらに向かって手を出す。

????

反対の手でお菓子を指差している。
金を出せってことか。
まあ、しょせん駄菓子屋のお菓子だから安いもの。
ポケットにあった2ディラハムコインを渡すと、
チョコレート菓子を買って、お釣りは自分のポケットに入れてしまう。
こちらに廻って来たのは、ほんのひとかけらだけれど、
それでも気を使ってるんだと、微笑ましい。
1ディラハムは11~12円程度だから、
日本の駄菓子とそう変わらない。まあその程度の金額。

言葉が通じないから、コミュニケーションは
もっぱらアイコンタクトばかり。
『こっちへ行くよ』
『ちょっと待って』
『ほら、早くおいでよ』
何となくでも、言葉が聞こえてくる気がするから面白い。

そのうち少しにぎやかな場所へ出て
(といっても100m程度の日本のシャッター通りの商店街のような場所)
屋台のヘーゼルナッツの煮物(?)とスープ(煮汁?)を飲む時は
彼女たちがお金を払ったようだ。

ただ、やはりここはイスラム教の国。
女性が異国の男性とふらふら歩き回っているのは
かなり居心地が悪そうだ。
当然のことだが、機会あるごとに写真を向けるが
(お店や、回りのスナップを撮るふりをしながら)
その度に顔をそらしたり、隠したりする。
イスラムの国というのはそういうもの。
特に女性相手に、おおっぴらにカメラを向ければ、捕まる可能性だってある。
あまりしつこくやっていると、回りから咎められるのは目に見えている。
あくまでも遊びを装って、笑いながら、カメラだけを向けるふり。

小一時間ほど歩き回ったところで、彼女たちはある建物に入っていく。
こちらがためらっていると、
『おいで、大丈夫だから』と
そう言っているのが分る気がする。

土作りの、狭い階段を上ると、
そこはただのモロッコスタイルの集合住宅の一角。
カウタの家(?)というか、カウタの家族の部屋がある建物らしい。
ひとつの部屋にはお父さんらしき人が横になっている。
彼女がどう紹介したのか分らないけれど
少し身体が悪そうで、横になったまま怪しい異国人に
微笑みを返してくれる。

そして彼女の部屋。
(だと思うが、何人かで使っているのかもしれない。
 ひとりひと部屋なんて、あり得ないと思えるから)
女の子たちは、さっそくタバコを吸い始めるので、
外での彼女たちと違う態度に、思わずこちらが驚いてしまう。

『写真を撮ってよ』
さっきまで、あんなに嫌がっていた、
いや、嫌なそぶりをするしかなかった場所(外界)から
家の中へ入ったとたん、大胆になりだす。

ひとしきり撮影会をしたあと、
ハジャルが、たばこを買いにいこうというそぶりをするので、
手持ちのたばこを渡したが、それじゃないという反応。
『ハシシ(大麻樹脂)』
それか。。。

一旦、部屋を出て、再び迷路の街へ。
わざわざ狭い道を選んで歩くように、奥まったところを抜けていく。
方向感覚が全く無くなった頃、人ひとりがかろうじてすれ違えるぐらいの路地にある
半地下のような一室の扉に向かいノックをして声をかけている。

今度は駄菓子屋でカウタがしたように、ハジャルが手を出すが、
さすがにハシシを買うためにはお金は出せない。
首を横に振ると、彼女たちの手持ちの分だけだろうか、
小さな包みを受け取って、再び迷路の路地を抜け
さっきまでいた部屋に戻って来た。

さっそく、一緒に持っていたたばこをほぐして、
買って来た小指の第一関節ほどのハシシの塊の
更に5分の1ほどを一旦ライターの火であぶり、
指先で細かく潰した後、さっきほぐした煙草の葉に混ぜ
再び器用にペーパーに巻いていく。

火をつければ、当然のごとくこちらにも廻ってくる。

見知らぬ街や、見知らぬ場所で、
旅をしていれば身近にこういう場面がやってくる。
そして興味本位で、手を出し
大変な目にあった日本人を目の前で見たこともあるし、
話しだけなら何十例と聞いている。

適当に口を付け、適当にあしらいながら、
さて、この後どうしたらいいか考えあぐねていた。

『お腹へってない?』
カウタが手振りで、そう言ってくる。
6時に自称ガイドが、クスクスを持ってくると言っていたのを思い出したが、
それよりも彼女たちと、どんな食事会になるかのほうが興味深かった。

『買ってくるからお金ちょうだい』
いくら出すべきか、さっきのハシシの件で、
金づるには思えなかっただろう。

ポケットを探ると、手についた紙幣がちょうど50ディラハム。
外国人が食べる安めの夕食ぐらいの金額だ。
それを差し出すと、一瞬思案したような表情の後、
その紙幣を持ってカウタが出かけていった。

その間、残っているハジャルとアスマールは、
再びたばこをほぐしては、ハシシを混ぜ込んだシガレットを作って吸っている。

日が落ちて、外が暗くなりかけた頃、
カウタの手には、大きめのアラブパン3枚、
小降りの缶詰3つ――味付けのツナ缶のようなもの――
ミンチボール(何の肉だったのか)の煮込みのようなものを、
ビニール袋に入れてテイクアウトして来たもの。
更に1リットルぐらいのオレンジジュースの瓶をもって、
戻って来た。

大きめのお皿に缶詰を開け、ミートボールはビニール袋をそのまま開けた状態。
部屋が暗くなっていたので、テーブルに鑞を垂らして立てたローソク1本。
パンを一口大にちぎっては、缶詰かミートボールを少しつまんで食べる。
きっとこれでも豪華なのかもしれない、そんな思いが頭をよぎる。

単なる旅の一瞬で、これがどんなことなのか
偽善ぶって貧困や格差と結びつけて話しても
きっと何も変わらない世界が続いているはず。

『どうぞ食べて』と勧めてくれるが、適当に食べてお腹いっぱいだとジェスチャーする。
個人的にはどんなものだって食べられるし、食べる自信もある。
でもそれは、自分が食べてもみんなが満足出来る量がある場合。
先に書いた量で、彼女たち3人に加え誰かの妹(いとこ?)を加えた4人、そして自分。
5人分の食事とすれば、やはり少ないと思う。
こちらがフィニッシュを告げた後、全てきれいに無くなった。


食事を済ませた後、再び表に出る。
所々に街頭らしきものもあるが、それでもかなり暗い。
彼女たちが、宿まで送ってくれようとしているのか、
ついてくるように、と目配せして歩いていく。

どこかの建物の前を通った時、
突然けたたましい怒鳴り声が聞こえ、
彼女たちが顔を見合わせた。

誰かの母親だろうか、姿は見えないが
かなりの剣幕なのは推測出来る。
戒律の厳しい国で、外国人の男を家に上げ遊んでいたのは、
あまり許されるべきことではないだろう。

カウタが目配せをして、
『ここはなんとかするから、ひとりで(宿へ)戻って』
あっけないお別れだけれど、これは仕方ない。
逆に彼女たちのことが心配になったが、
こちらが何かをしてあげられる訳でもない。

『じゃぁ、ね~』
手を振ってその場を離れると、
なんとか昼間の記憶をたどりながら宿にたどり着いた。


宿に戻ってふと疑問がよぎってくる。
彼女たちは宿泊している宿を知っていたのだろうかと。

あの後、更にどこかへ連れて行ってくれるつもりだったのか。
それとも横つながりの密な国のこと、
しっかり分っていたのかも知れないな、と思うべきか。

唯一言えることは、こちらからコミュニケーションを仕掛けたのだから
海外でよくある詐欺やだましのたぐいでは無いだろう。

彼女たちが落書きした手帖のページには、
3人の名前や不思議なイラストともに、
つたないアルファベットでI LOVE YOUと書かれていた。


※写真は撮影会(?)に参加して来た、同じフロアに住む(?)彼女たちの友達(だと思う)
 (ホントに言葉が通じないので、細かい人間関係が分らないままだった)