半分ほど読んだトコロで、ちょっと休憩した。
そして、ふと
「えーっと。あれ? 主人公の名前なんだっけ」
そう思って… 山下… 中村…
と考えてみたが、ついに思い出せなかった。
本を再びめくると… 正解は「中谷」。
これは、いいと思った。
いや、中谷でいいんだと。
忘れてしまうような、普通の名前。
主人公ではある。
中谷。
『エアー2.0』。
特にどうってコトねえ、普通の男がスケールのでかい渦に巻き込まれて行く。
中谷の成長物語。
ん? ちょっと違うな。
なんてゆうのか。
もちろん真の主役はいるのよ。
中谷は、たまたま巻き込まれたカタチ。
キャラクターとして、色は薄い。
薄い… まあ、いいけども。
「おっさん」の方がキャラ立ってるからね。
薄さ、普通さ。リアリズム。とゆう感じであろう。そこは。
解説では、なんて言ってるんだろう。
ふむ… これは、近未来小説か。
ま、そうなんだけど。
なんてゆうのかなぁ。
30年前なら、これSFなんだろうけど。
いまや時代は、かつてのSF的なモノが現実化されてるからなあ。
そんな現代の、さらに先のヴィジョンを描いている。
フィクション。
として、素晴らしいんじゃないでしょうか。
『摩天楼の身代金』などを思い出させるオープニングは、
もろに犯罪ミステリーなんだけれども。
そこからの飛躍が、すごい。
すごいので、「これ、どうまとめるんだろ」と軽く不安に。
結果。
カタチとしては、綺麗にまとまった感あるけども。
中谷の成長物語的には、「ここで終わるの?」。
だから、成長物語じゃないんだって!
そりゃそう。
でもまあ、おもしろい小説でした。
となると。
映画化するなら、誰をキャスティングすればよいのだろう。
謎の老人。
中谷。
誰?
まったく、思い浮かばないな。お手上げです。