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『こゆづ』マドラーの衣装は「僕が一番、自信に満ち溢れていた時の衣装」
――(スタッフ)衣装デザイン候補を数パターンご用意しました。
羽生結弦選手(以下、敬称略):これが良いかな!
――即答ですね(笑)理由を教えてください。
羽生:僕が初めて、全日本クラスの試合に出場して優勝した時の衣装です。……僕が一番、自信に満ち溢れていた時です(笑)。今以上に、自信がありました。
自分にとっては、この頃の自分が心の中にいて、“頑張れよ”って言っている気がします。だから、これかな。
――少し懐かしそうに衣装デザインを見つめていますね。ちなみに、当時何歳だったのでしょうか。
羽生:この衣装は、8歳から10歳の時です。この頃は一番練習が嫌いでした(笑) ただ自信はありました。試合に出れば絶対に勝てると思ってました。
――最後に、衣装へのこだわりは?
羽生:やっぱり曲に合っていないといけないですし、物語も自分の中では作るんですけど、(自分が作った物語の世界観をデザイナーへ)押し付けることはしないです。曲とテーマに沿ったものであることに気をつけています。
なので、デザインに関しては(そこまで細かくなく)ざっくりと見ますけど、最終的に自分で着て動けるかどうかに関しては、やはり競技者として一番(デザイナーへ)自分の意見が出ますね。
ホットガーナづくりに挑戦 「こういう特別な時は、本気でやります!」
――それでは、ファンの方々へプレゼントするコンセプトで、お作りいただけたらと思います!
羽生:……(緊張した様子で、袖をまくりながら、コクリと頷く)。
――今マシュマロをホットガーナの上に乗せていますが、よく飲み物とかにトッピングしますか?
羽生:しないですね。面倒くさがりやなので(笑) だから、ホットガーナは、チンするだけなので、そのラクチンさは良いですよね。でも、このような特別な時は本気でやります!
――(8割ほど盛り付けが終わり)チョコレートソースとクッキーを載せる前に、ちゃんと構成を見直すんですね。
羽生:ちゃんと(構成を)練ってからのほうが良いですよね。……うわ、激ムズだ! 大丈夫かな……。
(その後も、しばし無言で真剣に仕上げに取り組む)
……本当に!? 本当に大丈夫!?(独り言)
――バッチリですよ!
羽生:……(少し足りなかったのか、アクセントに砕いたくるみを黙々と載せる)
――いかがでしょうか?
羽生:……ハイ! 完成しましたー!
――(周囲のスタッフから、その出来栄えに大きな拍手)……ちなみに今回お作りいただいた『愛が爆盛りホットガーナ』、技術点と構成点は、何点でしょうか。
羽生:TES(技術点)65点、PCS(演技構成点)は、ちょっと盛ったから73点くらい。138点!ちなみに私の歴代最高記録は、220点。だから、相当低い!(笑)
――最後に撮影スタッフ一同からも、羽生選手へ作った『愛が爆盛りホットガーナ』をプレゼントさせていただきます!
羽生:有難うございます! いただきます!(一口飲んだ際に、鼻に生クリームがついてしまう) これ、24歳的にどうなんだろ? セーフ?(笑)
羽生結弦 撮影後インタビュー
Q1.今回のCMタイトルは「母ごころ」篇です。羽生選手が子供の頃、お母さんとのどんな思い出がありますか?
羽生:食べるのがすごく遅くかったんですよ。あと、いっぱい(量)は食べれなくて。食べなさいってよく言われてた記憶があります(笑) 「これもちゃんと食べなさいね」という感じで、お世話してもらった記憶が強いですね。
Q2.CMでは、子どもたちの楽しげな様子も映されています。羽生選手は、スケート教室で子どもたちが滑っている時のどんな姿が一番好きですか?
羽生:やっぱり一生懸命な姿ですね。(スケート教室で)最初はあまり集中できていなくて、(子どもたちは)ワチャワチャとはしゃいだりして大変なんですけど、スイッチが入ると一生懸命やるんですよね。その瞬間がカワイイと思いますし、そういう時に背中を押してあげたいなっていう親心みたいなものにもなります。
(自分にとっても、子どもたちの姿は)原点回帰というか、自分の気持ちの中にずっと幼い頃の自分がいて。自分が昔、一生懸命やっていたのを覚えているので、その子(幼い頃の羽生選手)に対して、自分も真摯に向き合わないとなと思いながら、練習するようにしています。
Q3.振り返ってみると、幼少期と少年期、羽生選手はフィギュアスケートに対して、どのように取り組まれていたのでしょうか。
羽生:始めたての頃は、とにかく姉についていこうと練習していました。(始めたのは)4歳だったので、そんなに記憶も定かじゃないんですけれど、とにかく最初は姉に追いつこうと思っていました。
その後、だんだん先生が厳しくなって、すごく練習したくなくて(笑)、毎日毎日泣いて、「スケートやめたい」って言っていた記憶があります。
(先生が本当に厳しいのは)期待してくださっていたからだと今は分かるんですけど、当時の自分にとっては、「なんでこんなに怒られないといけないんだろう」と思いながら練習していました(笑)。
Q4.青年期では、フィギュアスケートに対してどのように取り組んでいましたでしょうか。
羽生: その頃はやっぱり、自分のリンクが無くなったり出来たり、また無くなったりみたいなことを何回か繰り返していたので、練習の大切さを改めて感じていました。
練習に対して、真面目に、積極的に取り組むようになっていましたし、日本代表としての気持ちが強くなっていて。日本代表のジュニアの選手として、そしてシニア(クラス)上がりたての選手としての自覚は、芽生えていたかなと思います。
Q5.昔と今で、大会に出場する上で変わらない、自分だけのルールや心がけていることはありますでしょうか。
羽生:「勝ちたい」、「全力でやりきる」という気持ちの部分とか。そこは、昔から変わらないと思います。
Q6.会場内でのファンの方々からの声援は、子供の頃、どのような心境で受け止めていたのでしょうか。
羽生:幸せで仕方がなかった。練習では怒られますし、辛かったし、「やりたくない!」と思っていたんですけれど(笑)、試合になると、みんなが自分のことだけを見てくれる。
そこで応援されるっていうのがすっごく気持ち良くて。だからスケートに惹かれていったんだと思うんですよね。今よりも昔のほうが思っていたかもしれません。「みんな見てくれ!」って思いながら滑っていました。
Q7.「チンするだけ!」のホットガーナを、羽生選手は練習の拠点先でリラックスしたい時に楽しまれていると聞きました。他に、オフの時間でリラックスしたい時に何がしたいでしょうか。
羽生:……考えてみたら、ゲームと音楽鑑賞しか思い浮かばない(笑) 4歳からスケートをやっていたので、なかなか学校帰りにみんなと遊ぶという環境にいなかったです。
また土曜と日曜も朝から練習していたので、外で遊ぶきっかけがありませんでした。家でゲームしたりとか、家族とテレビを観たりという環境しかなく、それが今も心地良く続いているかなって思います!
Q8.羽生選手がガーナミルクチョコレートのCMに初めて参加されて、6年目を迎えました。羽生選手にとって、ガーナミルクチョコレート、そしてホットガーナとはどんな存在でしょうか。
羽生:勉強している時やスケートをしている時など、ちょっとエネルギーが足りなくなった際には、昔から(食べて)よく補給させていただいてました(笑)
今は、CMに出演させていただいているから食べている、ということもあるかもしれないのですが、それ以上に、昔から積極的に食べさせてもらっているので、僕自身も色々な力をいただいているなと改めて感じています。