宗方玲・詩人が語る京都と歌舞伎

宗方玲・詩人が語る京都と歌舞伎

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南座の吉例顔見世興行は、八代目・菊五郎と六代目・菊之助の襲名披露です。

 

 

では、夜の部の続きで「口上」を。 まっすぐに祝う人、同じ裏話を繰り返す人、新ネタが豊富にある人。

色々あっても、寿ぐ雰囲気があればそれでいい。 7月の大阪松竹座に続いて、どんな口上が聞けるでしょうか。

 

南座と音羽屋の提灯が掲げられ、背景には斧文様・琴の崩し字・光琳菊の屏風。 両側に清水寺と音羽の瀧。

厳かながら華やかな舞台に、前列に仁左衛門を中心に13人、後列に音羽屋一門7人が揃いました。

 

まずは、座頭の仁左衛門が人間味あふれる、まっすぐなお祝い。 鴈治郎は、7月と同じく菊之助の末恐ろしさを。

ネタが豊富なのが孝太郎。 菊五郎の声がいいのは龍〇散のおかげ。 菊之助と同じ幼稚園の次男は、制服のお下がり。

 

梅玉は、ここでも実事の貫禄。 和くん(本名)は新・菊五郎を確立して、菊之助は御曹司らしい大きな役者に。

もうひとりの大物で、新作にずっとつきあってきた歌六は、吉右衛門の兄さんが、はらはらにこにこしていそうと。

 

 

ちょっとしんみりしたところで、勘九郎。 菊之助と長三郎は小学校の同級生なので、菊五郎はパパ友だあ。

扇雀、愛之助、七之助、幸四郎などは、手堅く納めます。 うん、祝言はこれで良し。

 

で、菊五郎は、周りへの感謝を述べて、芸道精進の宣言。 声が太くなってきた菊之助は、背筋を伸ばしてご挨拶。

 

真面目な雰囲気の中でも、温かさが伝わってくる、いい口上でした。 一門の7人が、緊張気味ながらうれしそう。