国之常立神 ~神々の生成する空間を司る神~ | 神さまの本音・御利益だけでは解らない神々の気持ちと本来の御加護

神さまの本音・御利益だけでは解らない神々の気持ちと本来の御加護

気軽に神社参拝を推奨するブログです。知りたい神様リクエストしてくださいね。

日本の神様って漢字ばかりで意味不明ですよね。文字から噛み砕いて解説してます。

古事記・日本書紀を元に
神名解説とスピリチュアルを融合してお話します。

 今回は「国之常立神」についてお話していきます。この神様は神世七代の神様の中の一柱です。余り馴染みのない神様ですが、意外と祀られている神社は有ります。ネットで調べてみると市内とは言わずとも県内ぐらいには有ると思いますよ。

 


~国之常立神とは~
 神世七代の初代の神で、独神(ひとりがみ)として成り(出現し)身を隠した(居なくなった)神様です。それ以外の記載は古事記では、何もなく解りません。性別も有りません。男でもなく女でもなく、『THE GOD』とでも言えばいいのでしょうか?存在が違います。古事記では、天地初発の時(最初に出てくる神様)から国之常立神・豊雲野神までの神様は皆性別が有りません。豊雲野神の次に出現する神様からは性別が有ります。

【神名】

国之常立神(くにのとこたちのかみ)(古事記)
国常立尊(くにのとこたちのみこと)(日本書紀一段一書一・二・四・五・六、二段一書二、三段本書)

国底立尊(くにのそこたちのみこと)(日本書紀一段一書一・三)
国常立尊(くにのとこたちのみこと)(先代旧事本紀)(神代系紀)

国狭立尊(くにのさたちのみこと)(先代旧事本紀)(神代系紀)

国狭槌尊(くにさつちのみこと)(先代旧事本紀)(神代系紀)

葉木国尊(はこくにのみこと)(先代旧事本紀)(神代系紀)

【神格】

地上世界の空間を司る神
神々の生成する空間を司る神


【御利益】

国土安穏・出生成功・開運招福・商売繁盛・悪霊退散・厄除け・病気治癒・縁結び

 

~記紀の漢字と音から読み解く~
 記紀の漢字と音から読み解くと、どちらから読み解いても『地上世界の空間を司る神』という風に捉えているのが解ります。詳細な説明が、記紀の漢字・音により異なります。『その空間で何をしていたのか?』その解釈・説明等々で変化が有ります。

【漢字から読み解く】

くにとこたちのかみ)(古事記)(参照 漢字ペディア

地上にいたるいつまでも変わらなく成りたたせる

地上世界をいつまでも変わることなく成り立たせる為の神

 

くにのそこたちのみこと)(日本書紀一段一書一・三)(参照 漢字ペディア)

地上に物事のもとになるものを成りたたせる神(尊)

地上世界の法則・元素などを成り立たせる為の神

 

くにつちのみこと)(先代旧事本紀)(神代系紀)(参照 漢字ペディア)

地上のせまい空間を木槌で固定させる神(尊)

不安定な地上世界を固定化させる為の神

 

くにのみこと)(先代旧事本紀)(神代系紀)(参照 漢字ペディア)

かざりけがない世の地上の神(尊)

何もない地上世界の神→空間しか存在しない地上世界を司る神

 

【音から読み解く】(抜粋:國學院大學大学古事記学センター
 国之常立神の常立(トコタチ)とは、神々や大地・国土が生成されるための土台となる根源的空間の出現を意味し、国之常立神は、そのような観念的な場の成立を意味するという説があります。また、常立(トコタチ)を床立(トコタチ)と解釈して、生殖・誕生の場というイメージに基づく神々生成の場を意味しているという説も有ります。

 要約すると細かい点は異なりますが、どちらの説も神々の生成する空間を司る神という解釈ですね。

~国之常立神から一言~
 いつものように直接、国之常立神にお尋ねして色々と質問をしていきたいと思います。大抵知らない神様(参拝したこと無い神社に祀られている神々)へ質問する場合は、伊耶那岐命と伊耶那美命にお願いをしています。今回は、二柱共に存在しないときに出現し去って行った神ですから通じるのか不安ですがお願いしてみます。



「初めまして。今回色々と解らないことが多いので国之常立神にお尋ねしたいと思いました。宜しくお願い致します」

国之常立神
「はい。わかった。色々と語られることのない存在だから致し方ない。理解できるかはわからぬが出来る限り説明をしていこう」


「初めに色々と記載していますが不具合・間違え・指摘等々が御座いましたら指示・指摘宜しくお願い致します」
国之常立神
「大まかには、問題ない。だが仔細は間違っている部分が有り得る。捉え方によって間違えに成る。その部分の説明をしよう」

「まず、国を世界と解釈してる点だが、この世界の解釈。人によって間違える。地球の世界・世界各国・この次元の世界等々色々あるからな。この場合の世界とは、人類が生存している次元の世界ということだ」

「それ以外には問題はない。まぁ全体的にきちんと読んでくれさえすれば世界の解釈は間違えないと思うが古典的解釈が過ぎると間違える。古代の人々を無知的に捉える傾向があるので尚更だ。言葉では言い表してはいないが古代でも元素的な概念・物理法則的な概念は存在していた」

「次に質問します。私的な解釈になるのですが、《性別のない神》譜系の神々は元々神であって人から成った神ではないと感じたのですが如何ですか?」
国之常立神
「あぁ、その件か。大きな意味だと間違ってはない。仔細な意味では間違えている」

「大きな意味は、神世七代の神々までが神の世界から成ったり出現したりした神ということだ」

「性別のない神は、神々の段階が違う。色々な世界(次元・空間)を統率する神々の世界に属する神ということだ」

「性別の有る神々は、人々が存在する世界に根付いた神々という意味だ」


「なんとなく理解しました」

「実際、性別のない神々は、この人々がいる世界に不干渉という意味でしょうか?」
国之常立神
「それは違う。作って放置ということはしない。世界を作ったら責任があり終生見届け見守り加護していく。それもすべてのことに関してだな」


「解りました。俗に言う《御利益》的なお話をお伺い致します」
国之常立神
「あぁ・・・。あれか。まぁ色々言われているな。すべてを見るが、すべてを司る訳ではない。個々の神々が統率し動いておる。我は直接的な干渉は出来ぬよ」


「あ・・・。えっと、普通に今迄の話を考えると、物理法則・空間管理・物質管理等々の神で神生みの空間提供及び管理という風に捉えられるのです。人々の祈願を受け付けるような神には感じないのですが思い違いでしょうか?」
国之常立神
「厳密に言えば正しい。我は人々の祈願を直接受け付けるような存在ではない。だが、伊耶那岐命と伊耶那美命とに連絡をして他の神々へ連絡をしてという具合に祈願を受けても願いを伝える行為はしている」

「実際のところ、どのような祈願だったら直接祈願しても大丈夫なものなのでしょうか?」
国之常立神
「あぁ。これは難しいな。そうさな、科学者・技術者・物理学者・天体学者等々真理を追求する人々に祈願されれば道筋が解るように勧めることができる」


「有難うございます。最後に何か御座いましたら宜しくお願い致します」
国之常立神
「名に《国》と冠しているが、日本国のみの神ではないという事を理解して欲しい。祈願は何でもしなさい。私利私欲でも構わぬ。叶うかどうかは不明だがな。私利私欲が叶わない・公的なものに関しては叶うなどという事はない。何事にも叶う・叶わぬの理由があるぐらいだ」


「色々と教えて頂き有難う御座いました」


~最後に~

 今回は、国之常立神についてお話してきました。様々なことを言われていましたが、祈願しても大丈夫そうなので一安心です。大本の神々に近づくにつれて情報が少なく困りますが神々に伺うことにより情報補填しています。



~詳しく国之常立神を知ろう!~

【古事記から解く】(抜粋:國學院大學大学古事記学センター
 国之常立神の名義は、「常立」を文字通りに、恒久(常)、とどまる(立)の意味にとって、国土(国)に恒久にとどまる神と解して、国土の根源神とする説があるが、上代語では「常(とこ)」が動詞を修飾する用法が見いだされないという指摘がある。

 また、「常」を「床」と取って土台の意、「立」を現れる意に取って、土台すなわち大地の出現を表す神名とする説がある。

 

 一方、神世七代は伊耶那岐神・伊耶那美神の生成過程を述べているとする立場から、大地の形成は岐美二神の修理固成によって初めてなされるのであって、ここではまだ大地が形成されるべき段階ではないとする批判がある。よって、トコタチとは、神々や大地・国土が生成されるための土台となる根源的空間の出現を意味し、国之常立神は、そのような観念的な場の成立を意味するという説がある。

 

 またこれに対して、上代語のトコは一般的な土台の意味ではなく、寝たり座ったりする場所のことで、なかんずく歌謡には男女同衾の場としての例が多く、それは、男女交合の場、生殖を準備する場として捉えられるという指摘がある。従って、この神名のトコは土台ではなく、生殖・誕生の場というイメージに基づく神々生成の場を意味しているとも論じられている。この場合、トコの第一義が「床」だとしても、表記に「常」の字が当てられていることには、その空間の恒久性が含意されていると考えられるという。

 

《雑学:古事記における神世七代》

 先に出現した天之常立神と対応しますが、天之常立神が別天神に属するのに対して、国之常立神は神世七代に属している所に、両者の関係性の問題があります。天之常立神までの別天神は天上の事柄にのみまつわる神で、国之常立神以下の神世七代は、国生みを行う岐美二神(伊耶那岐神と伊邪那美神)の出現を目指して国土に関わってくる神であるという違いがあるとする説があります。

 

 岐美二神の誕生を到達点として、そこに到る過程を神々の生成によって発展的に表現したものが神世七代と捉える解釈が多い。

 

☆神世七代までの過程の意味☆

(1)国土の形成を表すとする説

(2)地上の始まりを担う男女の神の身体(神体)の完成を表すとする説

(3)地上に於ける人類の生活の始原を表すとする説

 

【日本書紀から解く】(抜粋:國學院大學大学古事記学センター
 この神は「国常立尊」、または別名「国底立尊」として第一段の全ての所伝に見えるが、第一段本書・一書一・四・五では、天地開闢の最初に生まれた神として登場しており、名を対にする「天常立尊」は一書六にのみ出ている。国常立尊を最初の神としているのは、『日本書紀』の編者が、天界よりも現実の国土の始まりに関心を寄せていたためとする説がある。


 

~漢字から詳しく見る国之常立神の加護~
くにとこたちのかみ)(古事記)(参照 漢字ペディア

地上にいたるいつまでも変わらなく成りたたせる

 

意味・・・・・①くに。一つの政府に属する社会。②日本。 ③昔の行政区画の一つ。 ④ふるさと。いなか。
なりたち・・・囗と、或(コク)(さかい、くに)とから成り、「くに」の意を表す。

意味・・・・・①ゆく。いたる。 ②これ。この。指示・強意の助字。 ③の。主格や修飾の関係を表す助字。
なりたち・・・足あとの形にかたどり、「ゆく」意を表す。借りて「これ」「の」の意の助字に用いる。

意味・・・・・①つね。いつも。いつまでも変わらない。 ②ふつう。ありきたり。なみ。 ③とこ。つねに変わらない意の接頭語。
なりたち・・・巾と、音符尙(シヤウ)とから成る。もすそ、下半身の着衣の意を表す。もと、裳(シヤウ)の別体字。借りて、「つね」の意に用いる。

意味・・・・・①たつ。まっすぐにたつ。 ②たてる。さだまる。成りたたせる。③季節がはじまる。
なりたち・・・地面にたった人の形にかたどる。地上に「たつ」、「たてる」意を表す。

・・・・その職務を仰せつかった神。職務が無い場合は単に”神”と言われる。一般的には、尊・神・命は神を表す尊称。

 

くにのそこたちのみこと)(日本書紀一段一書一・三)(参照 漢字ペディア)

地上に物事のもとになるものを成りたたせる神(尊)

 

意味・・・・・①くに。一つの政府に属する社会。②日本。 ③昔の行政区画の一つ。 ④ふるさと。いなか。
なりたち・・・囗と、或(コク)(さかい、くに)とから成り、「くに」の意を表す。

意味・・・・・①そこ。ものの最も下の部分。奥深いところ。 ②物事のもとになるもの。
なりたち・・・。广と、音符氐(テイ)とから成る。とどまり住む意を表す。転じて、「そこ」の意に用いる。

意味・・・・・①たつ。まっすぐにたつ。 ②たてる。さだまる。成りたたせる。③季節がはじまる。
なりたち・・・地面にたった人の形にかたどる。地上に「たつ」、「たてる」意を表す。

・・・・その職務を仰せつかった神。職務が無い場合は単に”神”と言われる。一般的には、尊・神・命は神を表す尊称。

 

くにのたちのみこと)(先代旧事本紀)(神代系紀)(参照 漢字ペディア)

地上のせまい空間を成りたたせる神(尊)

 

意味・・・・・①くに。一つの政府に属する社会。②日本。 ③昔の行政区画の一つ。 ④ふるさと。いなか。
なりたち・・・囗と、或(コク)(さかい、くに)とから成り、「くに」の意を表す。

意味・・・・・①せまい。せばめる。せばまる。②さ。語調を整える接頭語。
なりたち・・・犬と、音符夾(カフ)とから成る。心のせまい意を表す。転じて、空間が「せまい」意に用いる。

意味・・・・・①たつ。まっすぐにたつ。 ②たてる。さだまる。成りたたせる。③季節がはじまる。
なりたち・・・地面にたった人の形にかたどる。地上に「たつ」、「たてる」意を表す。

・・・・その職務を仰せつかった神。職務が無い場合は単に”神”と言われる。一般的には、尊・神・命は神を表す尊称。

 

くにつちのみこと)(先代旧事本紀)(神代系紀)(参照 漢字ペディア)

地上のせまい空間を木槌で固定させる神(尊)

 

意味・・・・・①くに。一つの政府に属する社会。②日本。 ③昔の行政区画の一つ。 ④ふるさと。いなか。
なりたち・・・囗と、或(コク)(さかい、くに)とから成り、「くに」の意を表す。

意味・・・・・①せまい。せばめる。せばまる。広 ②さ。語調を整える接頭語。
なりたち・・・犬と、音符夾(カフ)とから成る。心のせまい意を表す。転じて、空間が「せまい」意に用いる。

意味・・・・・①つち。木づち。物をたたく道具。 ②うつ。木づちで打つ。 
なりたち・・・木と、音符(ツイ)とから成る。

・・・・その職務を仰せつかった神。職務が無い場合は単に”神”と言われる。一般的には、尊・神・命は神を表す尊称。

 

くにのみこと)(先代旧事本紀)(神代系紀)(参照 漢字ペディア)

かざりけがない世の地上の神(尊)

 

意味・・・・・①は。草木のは。 ②はのように薄いもの。 ③かみ(紙)。一枚一枚の紙。 ④時代の一区切り。世。 ⑤すえ。わかれ。 ⑥木のは、紙などを数える語。
なりたち・・・艸と、枼(エフ)(木にはがしげるさま)とから成る。草木の「は」の意を表す。借りて、よ(世)の意に用いる。

意味・・・・・①き。たちき。 ②建築や器具の用材。 ③五行の一つ。 ④七曜の一つ。木曜。 ⑤かざりけがない。
なりたち・・・立ち木の形にかたどり、樹木の意を表す。

意味・・・・・①くに。一つの政府に属する社会。②日本。 ③昔の行政区画の一つ。 ④ふるさと。いなか。
なりたち・・・囗と、或(コク)(さかい、くに)とから成り、「くに」の意を表す。

・・・・その職務を仰せつかった神。職務が無い場合は単に”神”と言われる。一般的には、尊・神・命は神を表す尊称。

 

~ご興味を持たれた方~

 ご興味を持たれて私に依頼をされたい方は下記のWebサイトまでアクセスください。お仕事のご依頼心よりお待ち申しております。神社総合案内所 受付案内