隣街のおばちゃんの所に行って、久しぶりにご飯ごちそうに

なったり、お風呂貸してもらってたりしたら、いつもの街に帰るのが

遅くなっちゃった。


夜遅くなって悪かったねぇっておばちゃんがオレンジ色と赤い色の

ガーベラをくれたから、安寿にあげようと思って、にこにこしながら

歩いて、いつもみたいにしんりょうじょに行ったら、安寿が泣いてた。


けが痛いのかなって慌てて近づいて、そう訊いたら違うって答えが

返って来た。


それが理由じゃないとなると、やっぱり、一昨日話した時のことで

不安にさせちゃったのかなぁって、思って。


何を言われても、全部受け止めるつもりで訊いてみた。


わたしが皆に優しいって言って、視線を逸らしてくちびるを尖らせる

安寿が何だか可愛くて、愛しいなあって思ったよ。


あの人に何時会ったのって訊かれたから、先月の21日で、新しく

好きな人が出来たってちゃんと伝えたよ、って。正直に答えた。


ホントに傍にいたいのは、シロの傍で。

安寿は代わりじゃないのか、って。


わたしがシロと楽しそうに話してるのを見て、で言葉は止まったけど

そう感じたんだろうなって、思って。

安寿は、その後ずっとひとりで苦しんでたんだって思ったら、

涙が出そうになった。


わたしの今の正直な気持ちを伝えたよ。


代わりじゃない。

いつだって会えるなら会いたいし、安寿の傍にいたい、って。


信じて良い?って訊かれたから、信じて欲しいって答えた。


安寿は、ちっちゃい子みたいに泣いて、ひどいこと言って、

うたぐってごめんって言ってくれた。


わたしは、例え言ったら傷つくようなことだったとしても、不安な

気持ちを隠さずに、きちんと伝えてくれたことが、嬉しかったから。

だから、全然怒ってなかった。


わたしは、優しい人に好きになってもらえて良かったなぁ、って

心から思ったよ。


膝立ちになって、こっちにきた安寿を優しく抱きしめてたら、一瞬

診療所の扉の隙間から、眩しい光が出たような気がして。

なんだろうなーって思ってたら、安寿がビックリして鼻水飛ばしてた。


うん、面白いから問題なし。

鼻水飛んだなら、拭けばいいだけの話だもの。


子供みたいに泣いた後だから、鼻がすごかったんだろうと

思って。ティッシュで鼻をちーんてしたら、桜の花びらが

沢山出てきた。


鼻から、花??


お花見できて良かったーって喜んでる場合じゃない、ような。


安寿が花が出てきたーって大興奮だったけど、夜中だし、傷が

治るの遅くなっちゃうと困るから、一旦それはビニール袋に入れて

置く事にした。


UFOだったのかなぁってそわそわしながらも、寝ることになって。

今日もくっついて寝ることにした。

安寿が明日会えたらいいなぁって言うから、わたしが寝る前に

もしかしたら、いつの間にか混ざって寝てるかもって言ったんだけど

どうやら、安寿はそれを真に受けちゃったっぽくて、ヒイ!って

悲鳴上げてた…。


・・・悪い事、しちゃったかも。


お詫びに後でご飯作って持っていってあげようっと。

…またおいなりさんじゃワンパターン過ぎる、かな。


後で訊いてみよう。何が食べたいか。

他にも訊きたい事いっぱいあるけど、まずはそれから。