公園でブランコに乗った後、ベンチにいたらおにーさんがきた。

とってもおっきな荷物を持ったおにーさんだった。


自分のはとさんにえさをあげようと思ったけど、いなかったから

あげるって言って、蒸しパンをくれた。

ありがとう。とっても美味しかった。


おにーさんはアユム。

かっこいい名前だと思う。

19才なんだって。年上だ。

この街で歳が近い人ってあまりいないからちょっと嬉しかった。


ピンクのセーラー服かわいいってほめてくれたの!

うれしかった。ありがとう。


おっきなバッグに何入ってるの?って訊いたら、見たい?って

もったいぶってから本を取り出そうとしてた。


…でも、全部は見せない内にまた入れちゃったの。

ケチ。見せてくれたっていいじゃないのー!


次に出してくれたのは赤くてフリルがついたシャツ。

とってもきれいだった。

長い間しまいっぱなしだったみたいで、しわしわだったけど

すごいなーって思ったの。


これもすぐしまっちゃったの。アユム。

もうちょっと長く見せてくれたっていいじゃないって言ったら

完成してないからダメなんだって。


出来上がったら見せてもらうんだ。

楽しみ。


アユムはアーティストだなって思ったの。

『何か』を創り出す人。

それは洋服だったり、絵だったり、それ以外のものだったり。

アートだなって思った。

そういうの全然作れないからすごいなって尊敬してたら

普通だよってアユムは言ってた。


それが普通だって言えるのがすごいのに…。



アユムが帰るっていうから、途中まで一緒に帰った。

やみいちに行ってみたら、天ぷら屋さんにアキラと菊池さんと

けいしがいた。


アキラはマグロぎょせんに乗ってたんだって。

いいなー。うらやましいなー。

わたしもいつか乗るんだ!マグロぎょせん!


けいしは菊池さんのおごりで卵かけご飯とイカのゲソ天食べてた。


菊池さんが中学にでも上がるのか?っていうからもう卒業したって

言ったら、そこにいる人全員おどろいてた。


…何でみんなそんなにおどろくんだろ。


今16歳で今度春になって誕生日来たら17歳だよって言ったら

けいしがまた変になってた。


昨日のさいげんみたいになって、うっかりよけそこねて、

わたしのほっぺたにけいしのがちょっとついた・・・。


ああいう時は、遠い目しちゃだめだね・・・。

油断大敵、なのです・・・。


ティッシュを出して、ふいてからその辺にぽいっと捨てたら

けいしにツンドラー!!って泣き叫ばれた。


・・・人間、ビックリしすぎると普通に行動するものだよ。


エロくなめとってほしかったんだって。


出来ません。どこの商売の人ですか。わたし。

格好がイメクラっぽいからってそれは出来ません。


一応、今度からそうするって答えたら、ばーか。そういうのは

自分で決めろって言われた。

じゃあ、自分でじょうきょうに応じてどうするか決めるって

言っておいた。


けいしはジーパンのボタンだけ留めて、チャックを上げないまま

帰っていった。


…寝る時は、しまってね。


二日連続で出したままの下半身はちょっと…。と

思いながらお見送り。


何故か菊池さんに生きろ。とはげまされた…。

…う、うん。がんばるよ。


けいしにていそうたいつけたらどうだって言われたけど…

そんなのつけさせてもけいしには意味がない気がするんだよなぁ。


けいしはあんな感じで自由だからこそわたしは好きなんだ。

だから、そんなのはつけさせないと思う。


天ぷらを食べたり、アキラがつってきた小魚をあげたのを

おいしくいただいてたら、アキラがその様子を絵にしてくれた。

小魚ほうばって、ほっぺたが片方ぷくってふくらんでる絵なの。

すごく可愛く描いてくれたんだ。

ありがとう。


メモ帳だけど、すごくうれしかったから、大事にするね。

この絵。


アキラも荷物を持って、おうちに帰ったからまたねって

見送ったの。


菊池さんが、わたしは度量の広い女になるって言ってくれた。

そんな人になりたいって言ったら、そうなりたいって思ってる奴は

なれるからがんばれって言ってくれたんだ。


そうなれたら観覧車とかでデートしてくれって言われたから

いいよーって言った。


楽しそうだし、菊池さんなら前一緒に乗った時みたいに

楽しくお話してまたねってお別れする感じになるだろうなって

思ったからいいよって言ったの。


そしたら、けいしが怒るかもしれないからかばってくれって

言われた。


…けいし、おこるのかな。

おこらない気がするんだけどな。


怒らないと思うよ?って言ったら、人は解らないから、知ろうと

するんだろって言われた。


ふむ。たしかに。


けいしは特にわからないって言って、前にあった舌の話を

したら、菊池さんも訳解らないって言ってた。


やっぱり、わからないよねぇ…。

そこがいいんだけどさ。


訳分からないって言ったから、でしょー?って私言ったの。

そしたらそういうところもきらいじゃないんだろ?って言われた。


・・・何で大人って解るんだろ。そういう事が。

何かくやしいな。


うんって答えたけど。

顔赤くなっててちょっとはずかしかった。


そんな話をしてたら、菊池さんが帰るって言うから、途中まで

送ってもらった。


ありがとう、なのです。


いつかツンデレ通り越してツンドラの王様、こと、無国籍屋台の

おっちゃんを倒すから!

おうえんしてね!


おっちゃんを倒して、デレの時代とうらいさせるのだ!


ツンドラのちょうてんに立ってみせます!

わたしがんばるよっ!!