電波操作の技術は1970年代に確立されている。この一連の文章を書き出したときもそのような結論に至り、また、実際に調べた結果もその通りだった。

 

 MKウルトラ119というCIAの実験プログラムがあり、それは1960年代初頭から始まっている。このプログラムは電波がどのように人間に影響を与えるかを調べる研究で、CIAはこの時点から電波で対象者を操作するという考えを持っていた。ただし、このプログラムは成功に至らなかった。と言うよりも、電波操作技術の開発にまで至らずに資金が打ち切られることになった。

 

 1970年代になって別の研究が始まり、それはスターゲイトプログラムと呼ばれている。これは米軍とSRIが行った遠隔透視技術の開発であり、技術的には人間の脳が超長波の電波に影響を受けるという現象に基づいている。米軍は20年近くに亘って、この計画を進めるが最終的には遠隔透視は成功せず、プログラムは閉鎖されることになる。

 

 一方で、CIAは同じような電波技術に興味を抱いていたにもかかわらず、SRIの研究には数年間しか関わっていない。彼らはスターゲイトとは別の電波操作技術開発を行っており、それこそが現代の問題に繋がる工作技術になっている。CIAが目指していたのは遠隔的に対象者を尋問することと、遠隔的に対象者に影響を与えることであった。そして、実際の電波操作はその方向性の技術として確立されている。

 

 1970年代に基礎的技術が開発されたのはCIAの情報開示の中から見付けたが、当初は違う角度から問題を捉えていた。日本の歴史を考えたときに、大平首相と中川一郎氏の二人の死に方が怪しいと思っていた。彼らは1980年代初頭に死んでおり、その死に電波操作技術が関わっているのであれば、その時点までに日本に技術が導入されたことになる。

 

 ただし、今でもその確証は得られていない。一方で、中川一郎氏の死が問題になるのは、息子である中川昭一氏の問題が関連するからである。昭一氏は明らかに電波操作の被害を受けていた。国会での彼の失言と捉えられているものは、単なる言い間違いの種類ではなく、外部から操作された結果である。そして、それに続くイタリアでの朦朧会見も電波操作の症状が完全に現れている。

 

 僕は個人的に両方ともよく経験しているので、あれが電波操作であることは理解している。更に問題になるのが、彼がその半年後に死んでしまったことである。それが電波操作の結果かどうかは依然として分からないが、ただ十分に可能性がある。

 

 これらの事実は彼の父である中川一郎氏も同じような操作の対象になっていた可能性があることを意味している。つまり、彼の自殺は単なる自殺ではなく、電波による感情操作を受けていた可能性がある。

 

 実際に、1970年代には電波の初期的術は開発されていた。初期的技術とは単純な周波数で構成された電波操作を意味しており、対象者に痛みを与えたり、感情を操作したりする工作である。それと同時に、脳梗塞や心臓発作も初期の段階で技術開発されているはずである。

 

 中川一郎氏は北方領土問題に深く関わっていたが、特異な立場にあった。彼は保守政治家であったものの、ソ連をそれほど憎んではおらず、彼が首相になるのはCIAにとってはリスクであった。当時は冷戦の真最中であり、CIAが非常手段を取っても不思議ではないが、ただ、確証があるわけではない。一方で、息子である中川昭一氏は電波操作の対象になっており、それは二人とも対象者だった可能性が高いことを意味している。

 

 いずれにせよ、電波操作は1970年代から始まっている。僕が当初に想定していたことから修正する必要があるのは、CIAは最初から無線による技術開発を目指していたという点である。僕は頭に電極を巻いた有線の状態から拷問の技術として開発されたと思っていたが、彼らは最初から無線で対象者を尋問し、また影響を与えたいと思っていた。つまり、最初から電波による秘匿的な工作技術の開発を目指していた。