蝸牛と蛞蝓 | 僕の理屈

蝸牛と蛞蝓

※食事中の人は食事が終わって、お腹の満腹感が30%まで下がってから見てください。

 

ナメクジが超苦手。

 

 

自分の生活導線の中に、悲しくもナメクジと遭遇する局面が、結構ある。

最近雨が多いからなおさら。

彼らはなんて気持ち悪いんだろうか。

見てるだけなら大丈夫。

見ながら、彼らが血に飢えた蛭かのごとく自分に襲ってくる様を想像すると結構危ないけど、ギリ大丈夫。

ただし、体のどの部分でも、正常に触覚が機能する部分に触れようものなら、即FUCK!!

 

カタツムリ(蝸牛)はなんとなく許せる。

手の甲に乗っけられても、「いやぁん☆」ぐらいの感じで乗り切れる気がするんだけど、

ナメクジ(蛞蝓)は断固ムリ。

この差は一体なんでしょうか??

 

 

ゴキブリは嫌いだ。無論である。が、ナメクジもいい勝負をする。

でも、ゴキブリに遭遇した場合は、「キャー!」っていう感情より、

自分の中に「ニャロウ!!ぶっ殺してやるぜ!」っていう、男の子特有の使命感と闘争心が漲る

まるで好機が訪れたかのように、新聞丸めながら眼をギラつかせる。

 

 

ナメクジはそうではない。

ナメクジは発見次第駆除しようと思えば、赤子の手を捻るより簡単にやっつけられる。

「エイ!」ってすればいいんだもん。体のどの部分を使ってでも、容易に「エイ!」って出来ちゃう。

一番に想像されるのは、無論、靴の裏ですが。

基本姿勢として、常時プチ生類憐みの令が発令されている自分としては、

コチラに直接的害を与えようとしてこない彼らを、「こなくそー!」っとやっつける気は起きない。

基本的には静観。お互いが干渉しあわないように努める。

 

 

シュチュエーションとしては、主に自分がタバコを吸うために勝手口から外に出たところ。

そこに、彼らは多く生息している(遭遇率は10日に一回ぐらいだけど)。

そのため、自分が腰をおろすために用意されている椅子的位置づけのゴミ箱の上にいたりすると、

「だめじゃないか・・・」と呟きながら、近くに落ちている葉っぱなんかを使って他所に放る。

殺すことはしない。直接触ることは、殺す以上にしない。

 

 

だけどたま~にあってはならないニアミスを犯すことがある。

それは、灰皿代わりに使用しているネスカフェゴールドブレンドの瓶の側面。

普段、風で倒れたりして割れるのを避けるタメに、横にしてあるそれを、タバコ吸う時は当然立てますわな。

そのとき、おもむろに来るんです、「にゅるぅ・・・」って。

 

「FUCK!FUCK!!FUCK!!!FUUUUUUUUUUUUUUUUCK!!!!!」

 

それはそれは、エフ・ユー・シー・ケイです。

なんとなく、触った手を振ってみるんだけど、後の祭り。

というか、そもそも手に彼が張り付いてるわけではない。

俺は本能的に、必死で先刻の戦慄を拭い去ろうとしてるだけ。後の祭り。

恐る恐る、件の瓶を裏返してみると、マジ一切悪びれずナメクジが引っ付いてる。

逃げてもいないことに、先ほどの戦慄はやや風化。

彼女が遅刻してきて、凄いイライラして待ってるんだけど、

「ごめ~ん」と笑いながら駆けてくるその笑顔に、怒りが風化する感覚。

「こいつ~☆」って。

そんな想いから、きっちり剥がして土の方に放っておきました。

葉っぱで。

 

 

冷静に考えれば、彼が悪くないのは明白ではある。

ナメクジにとって瓶の側面ほど這いやすいとこなんてないでしょう。

そりゃあ、出くわしたら這うよね。

本能だもん。生きるための本能だもん。頑張って生きてるんだもんね!!

彼らは俺に対して一切悪意なくそこにいたわけであって、最終的には許してあげることにする。

そんな想いから、きっちり剥がして土の方に放ってやることにしてるんです。

葉っぱで。

 

ゴキブリも悪意はないと思うけど、俺がハナっから敵意を持って接するので別の話。
 
 

でね、そう思っていた俺に凄いセンセーショナルな事件が、この間あったんですよ。

結構前の話なんだけど、本当に「え~・・・・」って思った。

 

その日も例によって、一日中小雨が降り止まない夜で、

その日も例によって、いつもの喫煙スポットでタバコを吸ってたんです。

すると、自分が腰を下ろしたところの斜向かいを、ナメクジが、例によってのんべんだらりと這ってる。

基本静観の姿勢で、お互いが干渉しあわない平和な共存を望んでいる俺は、

例によって、彼らが大群で体にへばりつき、凄いイヤなアプローチをすることを脳内で空想しつつも、

例によって、気付かぬ振りをして、タバコを吸ってたんです。

葉っぱによる排除を敢行するほどの距離でもなかったし。

何事もなく、お互いの主張が交差し衝突することもなく、俺は無事にタバコを吸い終わって、

頭の中で「次来る時はいるなよ☆」という決して伝わらない捨て台詞を残して、その場を後にしました。

その日のそのタイミングに、ちょうど眠かったんですぐ寝ました。

 

朝だか昼だか夕方だか覚えてはいないんだけど、まだ陽がある時間。

目が覚めると、外はピーカンの空。

「なんて気持ちいい朝(?)なんだ~。今日は一日どう過ごそうかな~」なんて考えながら起き抜けの一服。

 

いる!!

 

なんで?

こんな外は晴れ晴れで、地面も乾ききってるのに昨夜の彼がまだそこにいるの!!

「なにやってんの!!」(ブライト艦長/当ブログ二度目の出演)ですよ。

呆れつつも、基本干渉しあわないので自分は定位置に腰掛けタバコに火をつける。

この奇異な体験に内心「きゃっきゃ!きゃっきゃ!!」しつつも冷静を装いタバコを吸い終わる。

「次いたら承知しないぜ。」的な捨て台詞があったかないか定かではないが、

とりあえず支度して出かけました。

 

翌朝です・・・・。

もうここで「翌朝」と来たら、賢明な読者の皆さんのご想像通りです。

 

ひ、干乾びてる!!

 

なしでしょ!!それはないわぁ!!

全然生命の息吹感じねぇの!!

昨日はまだ感じたんだよ!?割かしツヤツヤしてたもの。

まじで「え~・・・」って思った。

彼らの生きるための本能を、結構信じていたのに、なんだこの有様は!!

裏切られた失望感とそれに伴う憤り、その亡骸の放つ哀愁とがごっちゃになって、

俺の脳ミソの中で、俺が「なにっ!?」ってテンパってる様子が眼に浮かびます。

 

「ほんとうに・・・だめじゃないか・・・」

 

そう呟いて、彼を土の上に帰してあげました。

葉っぱで・・・。

 

 

俺は、彼が息絶える前にどこかに放ってあげるべきだったでしょうか?

葉っぱで。

中途半端な正義は一番の悪なのでしょうか?(by伝説の教師/主演 松本人志)

 
 
 

そういう話です(笑)

 

 

∈今日の言葉∋
今回は遂に初めての諺!!

二つの単語でリサーチしたので、本文との互換性もばっちり~☆

 

○蝸牛角上の争い 【かぎゅうかくじょうのあらそい】

〔「荘子(則陽)」より。カタツムリの左の角の上にいる触氏と、右の角の上にいる蛮氏とが争ったという寓話から〕

小国どうしの争い。つまらない事で争うことのたとえ。蝸牛の角の争い。蝸角の争い。蛮触の争い。

 

○蛞蝓に塩 【なめくじにしお】

〔ナメクジに塩をかけると縮むことから〕苦手なものに出会って萎縮してしまうことのたとえ。

 

【例文】

蝸牛角上の争いの果てに、女が言い放った言葉はこうだ。

「あなた私の事、本気で満足させてるつもりなの?」

この言葉ほど男の胸に突き刺さる言葉が他にあろうか?“満足”という言葉が二人の性生活を指しているのか、または精神生活の上でのことかなのか、それら以外の何かなのかは、もはや問題ではなかろう。それを示さずとも、私にとっては十分に蛞蝓に塩なのだ。

 

 

以上