俺は健康診断を受ける為に実家に戻ってきた。
別に戻らなくてもいいんだけど、仕事を休む口実と行きはタダで帰れそうだったから、
帰ってきた。
すると、何だか隣の家に車が沢山泊まっている。
何だろうな?と思ったら、隣の家のばあさんが亡くなったそうだ。
実家はとても田舎なので、お隣さんはその家しかない。
隣だから多少交流があったもんだ。
年齢はまだ60代後半だったようだ。
少し死ぬには早いかなと思った。
思えば、物心ついた時から、ババァだったんだけど、、
よく考えると。逆算してみると。
俺が10歳くらいの時って、まだ40代じゃねーか。
俺、40代の人をずっとばあさんだと思ってたんだ…
子供のころのフィルタリングってのはすごいなぁ。
その息子も20代くらいだったんだから、別にばあさんって訳でもなかったんだな。
何やかんやで会えば挨拶したし、野菜を貰うこともあったなぁ。
突然の死だったらしい。
いつものように起きて、じゃあ、病院行ってくるわと旦那に挨拶して、
息子に病院まで送ってもらって。
病院行って、人の家に行って、ちょっとエライわ。って言って、
横になって、しばらくするも動かなくなって、救急車で運ばれて。
そのまま、息を引き取ったそうだ。
ばあさんってのは、ずっとばあさんのまま、生き続けるもんだと思ってたけど、
やっぱり死ぬもんなんだな。
旦那さんは「ありがとう」という言葉も言えなかったのが残念だと話していたそうだ。
そして、急に亡くなったから、家のどこに何が置いてあるのか分からない。
女ってのは凄いもんだと言っていたらしい。
急に亡くなるのも大変だ。
しかし、癌で苦しんで死ぬのも大変だ。
お隣から見てる限り、いい人生だったと思う。
息子も結婚して孫も居たみたいだし。
たまに話をした時も、普通にばばぁだったし。
お疲れ様でした。