BizBuz 2月23日(月)15時33分配信
規制緩和を受けてNTTドコモが満を持して3月1日からスタートさせる固定通信回線と携帯通信のセット割「ドコモ光パック」。大手携帯3社のセット割が出そろう中、料金や利便性などメリットを前面に出して競合他社に対抗しようとしている。「ドコモ光パック」の狙いなどについて同社経営企画部の梶原弘道事業推進室長=写真=に話を聞いた。【河鰭悠太郎、写真も】
--セット割を開始した経緯は。
NTT東西が提供している光回線サービスが、事業者向けに卸という形で提供されるようになったことがそもそもの始まり。携帯通信も固定通信も意識せずにお客様に使ってもらえるのはいい機会だと考えた。固定と携帯のいわゆる「セット割」はこれまでの制度環境の中では実現しづらかったが、卸という仕組みを活用することで可能になった。まずは競合他社に対する戦略上の対抗商品として「ドコモ光」を提供していき、お客様の囲い込みやさらなる利用拡大を図っていきたい。
--割引以外のメリットは。
携帯電話では(高速通信規格の)LTEをはじめ、非常に速く大容量のコンテンツが流せるようになってきており、これからはお客様に固定と携帯とを意識せずに使っていただく環境になっていく。ドコモが固定と携帯の一体型サービスを提供すれば、両方の特徴を生かしたサービスを不便さを感じずに使っていただけると思う。また、ワンストップで提供できる利便性も大きい。今までだとISP(インターネット接続業者)、固定、携帯とそれぞれ申し込みが必要だったが、ここをドコモが一元的に受けられるようになる。
--新サービスなどは。
単なる割引サービスではなく、お客様に価値提案をするための武器を手に入れたと思っている。お客様にとってのリーズナブルな料金を意識しながら、これからいろいろなサービスを出していきたい。すぐに具現化できるようなアイデアが見えているわけではないが、たとえばビデオコミュニケーションのようなサービスであるとか、携帯と固定を融合させてシームレスに使えるサービスを視野に入れている。携帯電話が一番苦手なのは大容量のコンテンツを流すことだが、それが可能になるのは大きな変化だと思っている。
--想定する利用層は。
やはりご家族でのご利用。十数年前、「ファミリー割引」(家族で契約すると割引を受けられるサービス)が囲い込み効果が高かったので、そこへの原点回帰の意味合いもある。ドコモのお客様はご家族みんなで使われているケースが多い。ここをしっかり囲い込んでいきたい。また、他キャリアに行かれたお客様にもう一度戻ってきていただきたい。一度離れたお客様に戻ってきていただくことは非常に重要。キャッシュバックや雰囲気などではなく、ドコモをずっと使っているお客様を大事にしているという企業姿勢を理解してもらい、戻ってきていただければと考えている。
--目標の契約数は。
今回は初めて参入するマーケットで、何が起こるのか見えない状況なので対外的な目標値は出していない。ただ、市場が非常に大きいということははっきりしている。この大きな市場を今回の「ドコモ光」でどれだけ取っていけるか。やはり早期の段階でどこまで取り込んでいけるかが重要になるだろう。過度な割引キャッシュバックなどをせず、ロイヤルティーの高いお客様に喜んでいただける施策で勝負したい。既存客の囲い込みは新規客を開拓する源泉にもなると思う。既存のお客様を大事にしていくことが結果的に新規の獲得につながると考えている。
--今後の展開は。
とにかく精いっぱいお客様にご案内し、サービスをアピールしていく。ロケットスタートで頑張りたい。サービスを展開する中でしっかりお客様の声やご不満点を受け止め、いろいろな部分を改善したり新たに作ったりしていくことが原理原則だと思う。また、固定と携帯をシームレスで使うということはどういうことなのか、できるだけ早いタイミングで体験できるサービスを準備していくことが重要になるだろう。
