
KDDIの田中孝司社長は3日までにフジサンケイビジネスアイのインタビューに応じ、高止まりしているといわれるスマートフォン(高機能携帯電話)の利用料金について、「今後は多様化していくと思う。(auブランドで)低料金プランも出していきたい」と述べ、割安な料金プランの導入方針を示した。携帯電話大手の経営トップがスマホの料金引き下げについて言及するのは初めて。
携帯電話大手のスマホ利用料金は、KDDI、NTTドコモ、ソフトバンクモバイルの3社とも、月額7000円強(データ通信量7ギガバイトの定額プランの場合)と、従来型携帯電話に比べ高水準で横並びになっている。
田中社長は、スマホの料金プランが競争激化によって単純化されたことが割高感の一因とし、ニーズに応じた多様なプランを出していきたいとの考えを示した。具体的には、高速データ通信サービス「LTE」による音声通話「ボイス・オーバーLTE(VoLTE)」を年度内に提供する計画で、それにより音声定額など料金プランの多様化が可能になるとしている。
田中社長はまた、総務省で検討が始まった通信業界の競争政策見直し作業について「NTTの規制緩和という矮小(わいしょう)な議論になるとしたら問題だ。2020年に向け日本の通信基盤をどう強靭(きょうじん)化し活用を進めるかであり、いまだに圧倒的な市場影響力を持つNTTを規制しなければ競争は進まない」と主張した。
この上で総務省が検討しているとされるNTTドコモのセット割引(携帯電話とNTT東西地域会社の固定通信の同時契約による割引販売)にふれ、「解禁されればドコモの携帯電話のシェアは45%だが、NTT東西の光ファイバーのシェア72%に近づく」と述べ、トップシェアを持つ企業同士の抱き合わせ販売に反対する考えを示した。