
PCのOSといえば、今まではWindowsが主流でしたが、最近はこの流れが変わりつつあります。特にノートPCの分野では、米Googleの「Chrome OS」を搭載した「Chromebook」が米国を中心にシェアを拡大。サムスンが最新機種「Chromebook 2」の11.6インチと13.1インチモデルを米国で4月から発売予定となっているほか、東芝では4月に日本国内市場向けとして初の「Chromebook」を発売する予定です。それでは、Chromebookの概要や人気の秘密を見ていきましょう。
Chromebookの特徴としては、クラウドサービスの利用を前提としたシステム構成が挙げられます。まずデータ保存については、本体のストレージ容量を最低限にとどめる代わりに、Googleが提供するクラウド上のストレージサービス「Googleドライブ」に各種ファイルを保存する形式を採用。Chromebookでは、1台あたり100GB以上というGoogleドライブのストレージを、2年間無料で利用できるようになっています。
各種ソフトウェアについても、従来のように本体内のローカルストレージへインストールするのではなく、クラウドサービスを活用します。Webブラウザ「Google Chrome」のログイン情報をベースに、Googleが提供する各種サービスへシームレスにアクセスできるため手間もかかりません。確かに、Windowsでお馴染みとなっている一部のソフトウェアが使えませんが、たとえば「Microsoft Office」は「Googleドライブ(Googleドキュメント)」、「Skype」は「Googleハングアウト」、「iTunes」は「Google Playミュージック」といった具合に類似するサービスが用意されているので安心です。また、ビジネス現場で使われることが多いOfficeファイルに関しては、一部の関数などを除いてGoogleドキュメントが互換性を保っているため、社内の既存資産や社外との連絡にも支障はありません。
セキュリティの観点から見ると、Chromebookは従来のWindows搭載ノートPCと比べて、紛失や盗難に遭った場合のリスクを軽減しやすいのも特徴といえます。これは前述の通り、データをノートPCのローカルドライブではなく、クラウド上のストレージサービスへ保存するためです。
従来のノートPCが悪意ある第三者の手に渡った場合、内部にあるデータをそのまま盗まれてしまいます。いくらログインパスワードがかかっていても、パスワード解析ツールなどを使用される可能性もあるため、相手が所有している限りは危険が消えません。
一方、データがストレージサービス上にあるChromebookなら、ログイン管理さえしっかりしていればデータへのアクセスを防げますし、緊急の場合は別のPCからログインしてパスワードを変更したり、データ自体を移動・消去することも可能です。
そのほか、従来のノートPCと比べて起動時間が短い、長時間駆動が可能、低価格で購入できる、OS自体の設計がシンプルなため長く使っていても動作が重くならない、買い換え時のデータ移行やソフトウェアの再インストール作業が不要、といったメリットもあります。
東芝が4月から日本国内市場向けに販売を開始する「TOSHIBA Chromebook」は、すでに米国市場で2月から発売されているモデルと同型です。主なスペックとしては、Intel Celeron 2955U(1.4 GHz)、2GBメモリ、16GBのSSD、1366×768ドット表示の13.3インチ液晶などを搭載。日本での販売価格はまだ発表されていませんが、米国の279.99ドルと近い価格設定になると見られています。
TOSHIBA Chromebookの登場を皮切りに、今後は日本市場でもChromebookのリリースが増えていくと予想されます。果たして日本のユーザーにChromebookがどれだけ受け容れられるのか、各メーカーの戦略と売れ行きから目が離せません。
