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iPad、Android、Windows、3つ巴の“タブレット戦争”勃発!

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iPad、Android、Windows、3つ巴の“タブレット戦争”勃発!

●四半期ベースのタブレット出荷台数が初めて200万台を突破

 タブレットの売れ行きが加速している。

 IT専門調査会社のIDCジャパンが発表した国内タブレット端末市場動向調査によると、2013年第4四半期(10~12月)のタブレット端末の出荷台数は、前年同期比21.5%増の223万台となり、四半期ベースで初めて200万台を突破した。

 この要因として、アップルのiPadシリーズの出荷が好調だったこと、NTTドコモ向けの4G回線付きAndroid端末の販売が安定して推移していることに加え、日本マイクロソフトのWindowsタブレットの出荷が急拡大したことが挙げられるという。

 また、2013年(2013年1月~12月)の年間出荷台数は、前年比67.2%増の743万台を記録。個人向けタブレットでハイエンド端末の出荷が増加したこと、法人向けでは年間を通してiPadの買い替え需要とWi-Fi対応の新規需要が堅調だったことが背景にある。

●2013年は1位アップル、2位ASUS、3位に日本マイクロソフト

 年間のベンダー別シェアでは、アップルが43.8%のシェアを獲得し、1位の座を維持。2位は、グーグルの「Nexus」シリーズを出荷しているASUSで17.1%を獲得。また、3位は、個人および法人市場に対して「Surface」で攻勢に出た日本マイクロソフトで6.0%。続いて、「Kindle」を展開するアマゾンが5.8%、「Xperia Tab」を投入するソニーが5.4%のシェアとなった。

 年間シェアではベスト5に入らなかったが、第4四半期では、4G回線付きAndroid搭載タブレットで販売を伸ばした富士通や、Windows搭載8型タブレットが販売好調なレノボが躍進している。

 IDCジャパンによると、「2014年上半期にNTTドコモがiPadの販売を開始すると見でおり、iPadの占有率が上昇する可能性が高い。また、教育分野でのタブレット需要が拡大していく」と予測している。



●Windowsタブレットのシェア拡大の原動力は8型

 国内タブレット市場では、iPadの優勢は続いているが、市場シェアは刻々と変化している。

 調査会社のBCNが量販店を対象に調査としたタブレットの売れ筋シェアでは、2013年12月に、Windows系を搭載したタブレット端末の構成比が15%前後まで上昇し、前月の7.0%からシェアを倍増。2014年2月最終週の集計では15.7%、さらに直近週では16%台を記録している。この集計には、日本マイクロソフトの「Surface」シリーズが含まれていないことから、これを加えると20%を超える構成比になるとみられる。これに対して、Android搭載端末は44.9%、iPad(iOS搭載端末)が39.8%と両者のシェアは拮抗しているが、Surfaceが集計に加わると、Android、iPadのシェアが若干下がることになる。

 こうしてみると、この数か月でWindowsタブレットのシェアが上昇傾向にある。そのWindowsタブレットのシェア拡大の原動力は、8型タブレットだ。

 BCNの調査によると、Windowsタブレットのシェアが7.0%だった2013年11月集計時点の、8~10型未満のWindowsタブレット構成比は28.3%。それが12月の集計では52.5%と過半数を突破した。2014年2月の集計でも8~10型未満が49.8%となっており、8型タブレットの拡大が、そのままWindowsタブレットのシェア拡大に直結している。

 また2014年2月の機種別売れ筋ランキングでは、8型タブレットのレノボ・ジャパンの「Miix 2 8」が14.4%と首位。上位10機種中5機種が8型タブレットという図式だ。

●製品が潤沢にあれば、もっと拡大するはずだったSurfaceのシェア

 Windowsタブレットのシェア拡大のもうひとつの原動力が、日本マイクロソフトのSurfaceだ。

 Surfaceは現在、世界的な品薄状態にあるのだが、実は初代モデルで在庫が大量に発生したため、第2世代となる現行モデルは生産数量を絞り込んだことが背景にある。

 日本でも2013年12月から量販店向け一部製品の受注を停止。その後も受注停止対象の機種を増やしており、2014年1月には法人向け販売ルートでも取り扱い機種を限定した。3月末までの限定措置としているが、現在、量販店向けには5モデル中2モデルが受注停止、法人向けモデルでは4モデル中2モデルが受注停止となっている。こうした状況がなければ、Surfaceのシェアはさらに高まっていた可能性すらある。

 しかも、Surfaceは3月15日に発売1周年を迎えており、製品が潤沢にあれば、きっと日本マイクロソフトのことだ、大々的な販促キャンペーンを行っていたはずだ。Windows XPのサポート終了に伴う新たな需要を取り込み、それによってシェアを高めるといったことも起こっていただろう。

 だが、品薄によってSurfaceのシェア拡大は限定的に留まったといわざるを得ない。

 日本マイクロソフトでは、「Surfaceの供給に関しては、引き続きお待ちいただいているお客様および販売店様にはご迷惑をおかけしている。現在、状況の改善に向けて全社で取り組んでおり、状況は少しずつ改善されている。間もなく、モデルごとに順次受注再開が行える」としている。

●8型タブレットに勢いがつけばWindowsタブレットのシェアはさらに拡大

 日本マイクロソフトによると、2013年10~12月には、Windows タブレットのシェアが26%に達したと分析しており、「1年前にはわずか1%のシェアだったものが、わずか1年で一気に拡大してきた」という。同社は今年6月までには、タブレット市場全体で3分の1のシェア獲得を目指す。またシェア拡大には、8型タブレットを中心としたWindowsタブレットのラインアップ整備や、Surfaceなどの2-in-1パソコンの人気が原動力になると考えている。

 Surface投入時には、Surface対ベンダー製品という構図で語られることが多かったが、日本マイクロソフト 樋口泰行社長は、Surfaceの投入時点から、「Windowsタブレット全体でシェアを伸ばしたい。Surfaceは一部のモデルと位置づけ、量販店ルートも限定してきた。Windows エコシステムとしての成長を目指す」と、Windows陣営対iPadという構図を打ち出してきており、今やそれが実証されつつある段階といえるだろう。

 Surfaceの出荷状況が改善されるとともに、8型タブレットにさらに勢いが付いてくれば、Windowsタブレットのシェアが大きく拡大する可能性がありそうだ。2014年度は、iPad、Android、そしてWindowsの3つ巴の戦いが、本当に意味で熾烈化することになるだろう。 大河原克行(おおかわら かつゆき) フリーランスジャーナリスト1965年、東京都出身。IT業界の専門紙である「週刊BCN(ビジネスコンピュータニュース)」の編集長を務め、2001年10月からフリーランスジャーナリストとして独立。BCN記者、編集長時代を通じて、約20年にわたって、IT産業を中心に幅広く取材、執筆活動を続ける。現在、ビジネス誌、パソコン誌、Web媒体などで活躍。著書に、「ソニースピリットはよみがえるか」(日経BP社)、「松下電器 変革への挑戦」(宝島社)、「パソコンウォーズ最前線」(オーム社)などがある。近著は「松下からパナソニックへ 世界で戦うブランド戦略」(アスキー新書)。