レアメタル“錬金術” 京大教授ら人工ロジウム作製、実用化へ | マルチニーズシステムのブログ

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最も高価な金属の一つでレアメタルのロジウムとほぼ同じ性質の合金を性質の近い二つの金属から作製することに京都大理学研究科の北川宏教授のグループが成功し、22日発表した。合金の価格はロジウムの10分の1から3分の1で済む。「現代の錬金術」と言え、材料開発の新技術として期待されるという。
 ロジウムは、自動車の排ガスに含まれる窒素酸化物を除去する唯一の触媒として使われている。ただ主な産出国は南アフリカで世界の年間生産量は約20トンしかない。現在の流通価格は1グラム当たり約4千円だが、リーマン・ショック以前の2007年ごろには3万円を超えたこともあった。
 グループは、元素周期表でロジウムの両隣にあるパラジウムとルテニウムのイオンを含む水溶液のガスを高温の有機溶媒に噴出させる手法で、本来は混ざりにくい2種類の金属を合金にした。合金は黒い粉末で、ロジウムとほぼ同じ性質を持つことを確認しており、「人工ロジウム」と呼べるという。
 パラジウムの流通価格は1グラム当たり約2600円、ルテニウムは同約200円。合金の材料費は、両金属の混合する割合で約400~1400円になる。
 今回開発した人工ロジウムは、自動車や触媒メーカーと実用化に向けた交渉を既に始めているという。北川教授は「周期表で両隣の金属を混ぜたらその間の金属ができるのではないかという単純な発想だった。同じ手法で他の金属も作りたい」と話している。
 今回の成果は、近く米化学会誌に掲載する予定