顧客囲い込みを狙いに、新モデルへの機種変更を条件に旧モデルを買い取る下取り制度はソフトバンクとKDDIが実施してきたが、今回は新たにアイフォーンを発売するドコモも参入。他社の旧モデルを買い取ることで他社に流出した顧客の再契約を目指す。他社の端末を下取りするのは携帯電話業界では異例のことだ。
一方、KDDIは「ドコモへの顧客流出を防ぐ」(同社幹部)ため、下取り価格を大幅に引き上げた。従来、「4S」の下取り価格は1万8000円だったが、新たに旧モデルとなる「5」は2万8000円に設定。「4S」も1000円上積みした。同社は「5」契約者向けに1万500円のクーポンを配付しており、「下取りとの合計で持ち出しなしで機種変更できる」(調査会社幹部)よう価格を決めたとみられる。
ドコモの下取り実施とKDDIの予想外の高値設定のダブルパンチで、「後出しジャンケンでいい」(孫正義社長)と公言していたソフトバンクも価格戦略の見直しを迫られた。13日夜になっても会議は続き、価格は連休明けまで決まらなかった。
ただ、下取りされた端末の再利用方法は不透明。ソフトバンクは外国で販売するとしており、KDDIは中古携帯業者に転売しているが、実績は非公表。ドコモは「どうするかは未定」だ。アップルは「4S」を無料で販売すると発表しており、中古アイフォーンの有効利用は難しい課題となりそうだ。