日本全国高校総番長になる為に地元番長をシバく旅に出たムクさんが辿り着いたのはアストルティアという不思議な世界でした。
前回…
ベジータのコスプレのエルフにビビったムクさんは動いたら絶対ヤラレるので地蔵のように固まっていました。
『見てみぃや…アレ…』
『赤い髪に…赤い装備…』
『あないゴツい男ですら…』
『ビビって動かれへんねや…』
『赤は止まれっちゅうてやな…』
『スラムダンクに書いてんねん…』
『せやけどな…ベジータはんには…』
『全くもって無意味…通用せぇへん…』
『そんまんまジッとしとけ赤信号くん…』
『あっ!ちょアカンて…アカンアカン…』
『ほーれ見よ…走り回ったぁアカンて…』
『あぁーあ…ロックマン捕まってもた…』
『アレ昔っからいっつも走ってんねん…』
『にしても…さすがベジータはんやで…』
『赤信号も青信号も全然関係あらへん…』
『赤信号も青信号も全然関係あらへん…』
『………ん?…あの後ろ姿は…もしや…』
『あらまー…出たで…出た出た出た…』
『麦わらの一味のコックはんやんけ…』
『料理の腕と蹴り技で海を渡る男や…』
『いかなる時も女性を尊重しはって…』
『女性のウソは動揺もせず許すねん…』
『けどな…男はすぐシバきはるねん…』
『いったい何やねんな…アカンてココ…』
『今はなき惑星ベジータの王子はんと…』
『ヴィンスモーク家の王子やはんやで…』
『貴族がココでいったい何してんねん…』
『あー…あの女子狙ってはんねんやな…』
『お二方ともゴッツ見てはる…夢中や…』
『パンはんおりはんのにベジータはん…』
『大丈夫なんか…あっ!そや!今やで!』
『逃げんのなら今がチャンスやでぇー!』
ムクさんはベジータのコスプレのエルフとサンジのコスプレの人に気付かれぬようコッソリ逃げました。
あっちコチあっちコッチ…
『頭匂てはんのん…?』
あっちコチあっちコッチ…
あっちコチあっちコッチ…
『…あああ…え…この…お方は…』
『も…もしや…で…でで…伝説の…』
『元掃除大臣の…福井一郎…は…ん…』
『確か福井九兄弟の長兄にして福井番長…』
『福井県全ての番長どもをシバき倒して…』
『次は京都シバく言ぅて向かいはったが…』
『舞鶴入って一発目のタイマンで敗北や…』
『おむすび踏みはってん…タイマン中に…』
『しかも素足でやで…指の間にニュ〜て…』
『あんなモン…誰でも負けるわ…ニュ〜…』
『…アカン…さぶイボ出る…指にニュ〜…』
『ヤメや!アカンて!勝てる気せぇへん…』
『いったい誰やねん…おむすび捨てたん…』
『50年程昔の一番荒れてた時代にやで…』
『福井の赤い彗星やて日本中知れててん…』
『そがいな赤い彗星がおむすびで負けや…』
『その屈辱たるや…もはや計り知れんで…』
『確かその翌日を境に福井捨てはってん…』
『故郷の福井も姓の福井も…何もかもや…』
『名をイチローに改めて渡米しはってん…』
『ホウキと雑巾と…ポケットの手ぬぐい…』
『それと夢だけ担いで海を渡りはってん…』
『しばらくしてメジャーリーグ出ててん…』
『伝説の赤い彗星がメジャーに出ててん…』
『天地をはくかの如しオーバースイング…』
『地獄のそこ磨くヘッドスライディング…』
『ド肝を抜くワザは全米を魅了したねん…』
『がしかし栄光は長くは続かんかってん…』
『ある大事な試合でそれは起こったねん…』
『地獄のヘッドスライディングしたぁな…』
『ガム落ちててん…ホームベース直前に…』
『指先から胸元まで…ガムニョーンやで…』
『ほら…フィリックスガムてあるやんか…』
『髪着いて取られへんイケイケのガムや…』
『アレが手からニョーンなったらしいで…』
『もぅな…ソレが気になってもうてやな…』
『ホームベースの寸前で止まりはってん…』
『それでチームの敗北が決まってしもた…』
『ファンは怒り狂い仲間達はガン無視や…』
『自宅は壊されで車は焼かれ…悲惨やで…』
『その後な…新たにイチローが現れてん…』
『打ってヨシ…走ってヨシ…投げてヨシ…』
『同時に旧イチローも球界を去ったねん…』
『再び名前も居場所を失ってもうたんや…』
『有るのは片道分の飛行機代とホウキや…』
『手拭いと雑巾はガム拭いて捨ててんて…』
『母国に帰った彼はホームレスなってん…』
『食べる物も生きる意味も全部見失うた…』
『そんな何月何日かぁも分からんある日…』
『念仏〜じょんがぁらぁ〜』
『津軽三味線に合わせ踊り始めよってん…』
『志◯けんとか松っ◯ゃんがスキそうな…』
『ヨボヨボで腰曲って手震とるジジぃや…』
『最初はワロタ…最初はボケとる思うた…』
『次第に声を失のうた…目が離されへん…』
『やがてココロが奪われた』
『何かが白に染まり…
音も無く弾け飛んだ』
『嗚呼…この人は踊るコトが使命なのか…』
『きっと…このまんま死んでもエエねん…』
『イイや…むしろこんまま死にたいねん…』
『覚悟はなんてとうの昔に出来とるねん…』
『全て背負ってはる…全てを鎮めてはる…』
『使命って何やろ…皆んなも持ってるの?』
『使命って何やろ…皆んなは見つけたの?』
『俺は死ぬまで生きてやる』
『それから数年後…ホウキを片手に舞う…』
『いや舞う様にはく大道芸人が出現した…』
『あの伝説の赤い彗星コト!福井一郎や!』
『のちにその道のプロを追う密着番組で…』
『彼はこう語った…少しだけ照れながら…』
『人の歩む人生なんてモンは簡単!簡単!』
『ヤリたいコト好きなだけやったらエエ!』
『ヤリたく無いならばヤメたったぁエエ!』
『何を悩むねん…何で泣くんや…アホか!』
『人から認められたいのなら努力をせぃ!』
『人から認められたいのなら我が楽しめ!』
『人から認められたいのならアホ呼ばれ!』
『人から認められたいのなら笑われたれ!』
『そのうち…次第に人が心配してきよる!』
『コイツ頭逝ったんとちゃうかーってな!』
『けど…コレでエエんです…魂の証です!』
『後は…いつも通り…ゆっくりゆっくり…』
『前も後ろも天も地さえも見えんでエエ…』
『魂の音と…風の声や…光の香りとかね…』
『ほら…あの鳥の羽ばたきは今何度目か…』
『あの蝶々はどの花を目指しているのか…』
『地球は産まれてからいくつ回ったのか…』
『さざなむ波たちは…いつしか笑うのか…』
『聞かなくてもね教えてくれるんですよ…』
『もしも…キレイな紙くずが落ちてたら…』
『拾ってゴミ箱に捨てるコトは簡単です…』
『ベトベトのティッシュって拾えますか?』
『もし子犬が内臓ブチまけて死んでたら…』
『抱きかかえ道の端に寄せてあげれます?』
『キレイなままで亡くなった子犬ならば?』
『たかがゴミくずと尊い命を比べるのは…』
『いけないコトなんですよね…本当はね…』
『比較の対象にしたぁ絶対ダメなんです…』
『でもゴミかて軽ぅ見たぁアカンのです…』
『誰かが無意識に投げた火ついたタバコ…』
『とても小さな釣り針や細い釣り糸やら…』
『ウッカリ落として割れたジュースの瓶…』
『役目を果たしたヌーブラかてダメです…』
『命が続く限り命懸けて舞いますよ私は。』
『確かその後はラッパーになりはってん…』
『次が確かスズメバチ駆除屋やりはった…』
『そんで行列が出来るラーメン屋さんや…』
『そして終いには内閣掃除大臣勤めてん!』
『任期を終えた後は行方知れずやったが…』
『まさか…こんなトコで舞ってはるとは…』
『どおりで…この町がキレイなはずやわ…』
『どないしょ…恐れ多いが…少しくらい…』
『何か話したい!イロイロと質問したい!』
『写メエエかなーサインくれへんかなー!』
『後悔したないねん…行ったれやワシっ!』
『初めましてっ!無垢山カオルいいます!』
『ワシ…ファンです…大ファンなんです!』
『ワシ…ガキん頃から…福井一郎さんの!』
『大!大!大!大ファン!なんですぅっ!』
『…ん?…赤い彗星のイチローはんでは?』
『…ん?…何ですか…ソレ…違いますよ…』
『…ん?…ラップで蜂のラーメンですよ?』
『…ん?…何ですか…ソレ…違いますて…』
『…ん?…元の内閣掃除大臣はんですよ?』
『いや…違いますよ…誰ですか…その人w』
ぽふっ!
超長過ぎてゴメンナサイ…おしまい
【次回】日本全国高校総番長。【14】
『ムクさんジュレットじょんがら。』
不定期更新なので今日か明日か明後日か…。
※念仏じょんがらのお爺さんは『ギリヤーク尼ヶ崎』という86歳で現役の大道芸人さんです。
大道芸の投げ銭だけで生きてます。
日常生活では腰は曲がりパーキンソン病は手は震えさせて介護を必要とするコトがあります。
簡単に立てないのです…
怖くて座れないのです…
胸にはペースメーカーです…
あんな身体で踊れるワケが無いのです…普通は。
『生きてるかぎりは踊り狂いたい』
『踊って踊って死にたい…街頭で』
『それ以外の生き方はしたくない』
踊りながら死ぬ…そんな魂の踊りです。
私はこの方に強くココロを打たれた…
なのにナゼ何もやろうとしないのか…
内臓が飛び出したネコの遺体を見た…
車で踏まない様に避けて通り過ぎた…
多分ね…明日もです…ゴメンナサイ…。
※ 2/18 0:00〜 NHK ETVでギリヤーク尼ヶ崎さんの特集の再放送があります。録画予約バッチしです。
(地域によるのかな?)














