「ねえアッパ、月曜日一緒にミナリ観に行く?」
「それって、デートに誘ってる?」
「はイ?なら結構です、一人で行ってきますので」
普段コテコテ関西弁なのに、こういう時なぜか冷淡な東京弁になるストロベリーちゃん
「なになに、オレと一緒に映画観に行きたいの?じゃあ、行ってあげようか?」
「いいえ、全くそんな事は無いので、今の話は無かった事で」
誰も得しない不毛の夫婦間のマウント争奪戦。
相方の提案にホイホイ乗ると「負けた感」を感じてしまう悲しい性。
渋谷交差点から109を通り過ぎる、平日休みの朝は気持がいい。
ポップコーンの香りがほんのり漂う渋谷の映画館、清潔な座席、カルディコーヒーでちょっと奮発して買ったイタリアンローストと言うコーヒーをわざわざ家から持参して映画が始まるまですすりながらの久々の文化的生活。
映画「ミナリ」스포일러(ネタバレ)予告編程度。
母方のハルモニがねぇ、
うちもハルモニと言えば母方のハンメ。
うちの場合は単身で日本に来た私の父親は咸鏡北道吉州が故郷で現地の父親の身内は朝鮮戦争の際の米軍の爆撃で全員が消息不明になったと朝鮮に帰国した咸鏡南道咸興に住むイモ(母方のおばさん)から昔連絡があったそうだ。なので私の身内といえば母方しかいない。
映画でハルモニが孫のデイビッドを「デイビサ〜」と呼ぶ、語尾「サ〜」ね、うちのハンメも同じだった、ッてゆーか、朝鮮半島出身者はみんな名詞の後に必ず아、야、이(ア、ヤ、イ)を付けないと落ち着かないみたいで、
例えばうちの妹は花の心と書いて「花心(ファシム)」という名前で、日本生まれの私の同級生や妹の同級生なんかは화심FASHIMと呼ぶけど一世のハンメ、ハラボジ、父親はファシミかファシマと必ず最後にイかアを付ける、デイビサ〜がまさにそれ。
在日の場合、孫を日本の発音で呼ぶ場合もある、例えば光夫とか竜一とか、その場合も一世は「光夫ヤご飯食べたか?」とか「竜一ヤお腹空いたか?」と、必ずヤを付ける。けど、この場合は「まんが日本昔話」のおばあちゃんの「太郎や」「次郎や」に似てるからスルーされがちだけど、一世の場合はデビサ〜のそれだ。
愛に対しても사랑아〜サランア〜と語尾にアをつける。
文法的に説明できる人お願いします。
ちなみに朝鮮韓国、在日の1世達は孫や子供
顔を見ると必ず第一声が
「머시마〜야、밤묵읐나?(※モシマ〜ヤご飯食べたか?)」
うちの場合は全羅南道方言。
モシマ
慶尚道ではモスマといい自分の息子や孫を謙遜してそう呼ぶ。「荷運びや雑用をする奴」머슴군が語源という説もある。ハリウッド映画で白人がよく黒人に対して「ヘイ、BOY」と小僧のようなニュアンスで呼ぶのににている。
対して女子を가시나カシナと呼ぶが、
昔、初級部2年生くらいの時に朝鮮学校でクラスの女子に対してムンディカシナ〜ヤと呼んで、担任の先生からこっぴどく怒られて、更に家に帰ってこっぴどく怒られると言う「激おこ」ダブルヘッダーを食らって以来現在まで2度と使っていない言葉。完全にトラウマとなった。
それと「ディンドンブロークン」(壊れたおチンチン)
韓国のおばちゃん達や1世のハルモニ達は男の子を見ると必ず
「어디 좀 고치 보자〜」とか
(どれどれコチ見てみようか)
「어디 좀 고치 따 먹자〜」
(どれひとつ、コチ摘んで食べてみようか〜)
と言っては大爆笑する。
コチとはコチュ、唐辛子の慶尚道方言だけどどうやら都会でも言う全国区のようだ。
ハンメはこう言う今なら完全に幼児セクハラ発言を韓国語訛りで平気で公共の場で言うので本当にイヤだった。
そんな私も小学校5年生くらいまでおねしょをしてたから、
私もディンドンブロークン!イェス!
昔ミネソタでホストマザーに冗談で「ユーアマイビーナス!」と言ったところ発音が悪くて「ユーアマイペニス!」と相手が受け取ってドン引きされた記憶が新しい。
アイゴ〜、デイビサ〜だけでこんなに長くたってもうたやん!
えっとなんか〜
ウワサで、ストロベリーちゃんが、
私を映画に誘ってあげたら私がデートに誘われたと思ってめっちゃ喜んでた!って言いふらしてるみたいだけど、なんなんでしょうか?なんかいつも施しを与えているのはワタシよ、おっホッホッホッ!おっホッホッホッ!おっホッホッホッ!
みたいな感じは、、、、
네 즐거운 하루 되세요!
アンニョ〜ン!