千葉県習志野高校のサッカーグラウンドで中央大会出場のキップを賭けて千葉朝中と埼玉朝中が対戦したときの事。
今でこそ埼玉朝中は東京朝高学区では1、2を争う名門でサッカー、バスケ、朝鮮舞踊全ての部活で全国の朝鮮学校で優勝を争う強豪中の強豪。
だが、我々の当時、千葉、埼玉、三多摩第一、第二(現西東京第1、西東京第2)は東京からハブンチョされて東京大会とかに一切入れてもらえなかったワケなんです。東京からは地方の朝鮮学校と蔑視されていたわけなんです。
予選の話、
習志野高校のサッカーグラウンドに登場した埼玉朝中の選手達はみんな真っ黒に焼けていてデカくて中3の上級生達はみんな※脇毛がボーボーで、我々千葉朝中の生徒達(千葉はあまり大きくなかった)はド肝を抜かれたワケなんです。
当時、中学生の男子にとって中学生で「脇毛」が生えてる!と言うのは脅威以外の何物でもないワケで、なんならウリナラの飛翔体に必要以上にビビる日本みたいな脅威があったワケなんです。
同級生の誰かが「脇毛が生えた」と言った日にゃ「え?マジマジ!うわ
、やっべー!マジか?!」みたいな、人だかりができたくらいですから。
その時の埼玉のキャプテンが、あのコ.ドグ先輩。
試合は埼玉押し気味なんだけど、埼玉の選手達イルボンマル100%!(日本語)
それも全員ヤクザのようなイルボンマル!「テメーどこにパス出してんだよ、殺すぞ!」
「それをやれってんじゃねーんだよ、殺すぞ!」
バスミスだけで殺されるなんて命がいくつあっても足りない、語尾に「殺すぞ」と言う言葉がマックのセットのポテトみたいに必ず付いてくる、ちょ〜こえ〜
でも、今だから言うけど私はベンチで心の底から「千葉負けろ、千葉負けろ」と祈った。
だってそうでしょ!
この試合に負けたら、あの嫌な三年生達が全員引退ですから!
もう、ヤキとか※ロールス・ロイスとかかばん持ちとか無くなって中2に自由と言う春がやっと訪れるわけなんですから!
※ロールス・ロイス
3年が「ロールス・ロイス」と号令をかけると2年が4人一組になって騎馬戦みたいに3年を載せて3年生が示す目的地まで運ばなくてはならない過酷な賦役。
更にロールス・ロイス対決と言う更に過酷な試合があり土台の我々2年生はいつも負傷が耐えず、そのマッチで破れた場合更に3年生からお仕置きを食らうと言う実に理不尽な身分階級制度。
埼玉のエースが4人、5人と抜くんだけどシュートが決まらない、
ちなみにこの時の埼玉のエースと言うのは後に都大会で東京朝高が決勝に進み全国大会まであと一勝と言うところまで来て立ちはだかった帝京高校のエース、周選手の兄。
なんだかんだしてるうちに千葉が決勝点を入れちゃって中央大会出場と言うこの上ない悲劇が起こり、あともう一歩すぐ先まで来ていた自由が音を立てて崩れたわけなんです。
もうね、東京なんて行きたくなかった、マジで、
ちなみに本大会で千葉はグループリーグで東京第2に0対1、東京第4に1対3で連敗し敗退したわけなんです、YES!
優勝は東大阪、準優勝東京第2、3位東京第7、4位※東京中高。
※東京中高中級部を今でこそ「チョヂュン、朝中」と呼ぶが、当時はみんな「チュンゴ、中高」と呼んでいた。
その時の中央大会で一番印象に残っているのは東京第7の中3がめっちゃデカくて更に短い髪なのに強引にアイパーをかけていた事!
当時、男子は五分刈りが校則だった朝鮮学校で第7のアイパーは埼玉の「脇毛」に匹敵するほど衝撃的だった。
今、朝中3年生の娘を見ながら感慨も更に深まる56才の夏、
皆さんはどんな夏をお過ごしでしょう?
それではラジオネーム「ジョニーデップリ」さんからのリクエスト、桜田淳子「夏にご用心」!
女子の夏服からチラッと覗く白い水着の跡、本当にドキドキしたよね、
アンニョ〜ン!