私は犬である、
名前はクレア、
2年前に初めてヨン様家に貰われた、
そこで初めてヨン様というものを見た、
主人であるこのヨン様が何を考えているのかとんと見当がつかぬ、
が、どうやら人生の5分の4はいやらしい事を考えている様子である、
その証拠に他の四人の家族は事あるごとに
「アッパ、マジキモい!」を連発する、
たしかにキモい、さらにウザい、
毎晩、寝てる娘(小5)を舐めまわす、
家族じゅうの大ブーイングにも関わらず、
マイホームでアウェーっていったい、、、
私はオンマが好きである、
もはや「好き」という言葉では表現できない、
大大大大大大好きである、
初めの頃は冷ややかだった、
が、日が経つにつれ私を溺愛するやうになった、
「クーちゃんはホンマに可愛いなあ、
癒やされるわあ」
と毎日私を抱きしめながらいうのだ、
オンマを見ると私のしっぽはオスプレイのプロペラのようになる、メスだけど、
私の話はオチがない、落ちない、
そこがオスプレイと違うところではある、
ここはスルーしてくれてかまわぬ、
たまにヨン様と2人きりになるときがある、
まさに罰ゲームである、
以前、私が迷子になり北沢警察署にお世話になった時はヨン様が迎えに来た、
私は思わず「チッ」と舌打ちした、
「ヨン様かよ、、、」と、
私がしっぽを振らなかった事に彼は大いに不満気であった、
以来、ヨン様は私を「バカ犬」と呼ぶ、
がしかし、そこは私もトイプーとしての意地がある、血統書もある、
名誉挽回の復讐をする、
ヨン様がシャワーを浴びてる隙を狙い
浴室のドアの前のマットにウ◯チをする、
出来立てである、まるで早朝のパン屋のやうである、
シャワーから出たヨン様は悲鳴をあげる、
素足で私のぬくもりを踏みしめながら、
半狂乱になる、しかも全裸で、
他の家族からは拍手喝采である、
ニューヒロイン誕生である、
そして私は罰としてケージに入れられる、もとより覚悟の上である、
まるで日帝時代の女抗日闘士のやうではないか、
そんな抵抗を三度ほど繰り返す、
ヨン様はそんな私をテロリストとと呼ぶ、
しかし私には発言の場が無い、
自身の意見を表明する場がない、
与えてくれない、
そもそも人の言葉を話せない、
投票権も無い、
この部分はヨン様家族と同等、
そうなると、過激な手段に訴える以外方法が無いではないか、
その後、ヨン様家からあらゆるマットが消えたのは言うまでもない、
私はこの政策を「ヨン様のマット狩り令」と呼んでいる、
下北沢焼肉JUNのヨン様です!
ご主人様をなんだと思っているんだ、
バカ犬め、
「クー、お前もか?!」みたいな、、、
、、、、、
数年前、
爬虫類館でなぜかアルマジロが展示されていた、
息子が興奮気味に
「スターウォーズみてえ!」
するとストロベリーちゃんが
「パッパパーン パパパパーン」
それスーパーマンですから!
ああ、ツッコミたかたっけど、
爬虫類館にアルマジロ、
こっちの方がツッコミてー!
アンギラスならわかるけど、、、