1987年公開の映画で、昨年、松本隆の「作詞家生活50周年記念特集」としてCSの歌謡ポップスチャンネルで放映、最近の再放送で観ました。

 
「熱血少年ではない、しかし冷めているわけでもない。(微熱)を秘めていた少年時代を振り返り、松本自身の経験をつづった自伝的小説」を自身が撮った映画、だそうです。
 
 

主役の斉藤隆治 斉藤由貴の弟だとか。 仲間とバンドを組んでいる高校生役

申し訳ないけど、花がない。演技も下手だし。

 
 

顔は友人役のこっちのほうがマシじゃない? 演技力は二人ともチョボチョボだけど。

広石武彦 この人もバンド活動しているそうです。

 
 
主人公が海辺のキャンプで出会ったバンドの男(中央)
元CCBの関口誠人
 
 

この男の恋人 男は主人公に彼女を押し付ける。

メジャーデビューする男にとって女が邪魔なのだ。

主人公は彼女で初体験する。

 
 
関係ないけど、この頃(映画公開の頃1987)って部屋ン中で自転車に乗るの流行ってたのかしら?「愛と平成の色男」の中でも鈴木京香が部屋の中で自転車に乗ってたわ。
 
 
※「愛と平成の色男」より
(はてブロで記事書いてます。気が向いたらアメブロに転載します)

 

 

主人公と友人のバイトはビーチボーイズの曲を電話リクエス

すること。

このシーンだけにチョコっと出てるファンクラブのリーダー役の

この男性、岸谷五朗では?

岸谷五朗が「月はどっちに出ている」でブレークするのはこの

数年後。

 
 

電話が混線したことで主人公は一人の少女と知り合う。モデルに

スカウトされるくらいの美少女

なんとなく二人の服装が古臭いなあと思ったら、

この映画の時代設定は1966年だった。

ビートルズの来日直前の話なのだ。(朝ドラの「ひよっこ」を

思い出します)

しかし、髪型は公開当時(1987)っぽいし、バンドの男の彼女のファッションもバブルの頃風だし。。。ちぐはぐで時代考証がデタラメだ。

 
 
少女の打ち明け話から主人公は路面電車の夢を見る…
 
 
蛍を見つめる主人公と幼い日の少女… 
 
 

ビートルズの公演チケットを男から貰うために(交換条件として)男に言われて東京タワーにリボンを掛ける主人公

話を聞いた友人は男の腹を殴って主人公の後を追い、二人でタワーに巨大なリボンを掛ける。

 
 
実は男は彼女にこのリボンを見せたかったのだ。(上から5枚目の写真はタワーを見つめている彼女) (映画の中のリボンはもっとハッキリとピンクです)
 
 
主人公は武道館の前で少女を待つが、少女は現れなかった。
 
 
少女はモデルになる決心をしていた。
 
 

主人公は化粧品のポスター看板の少女の髪にリボンを描く。。。 

細かいシチュエーションはありますが、ざっとこんなストーリーです。

 
 

ゲスト出演者たち ↓

路面電車の車掌の細野晴臣

 
 
カメラマンの吉田拓郎
 
 
主人公の母親の森山良子
 
 
歌ってる爆風スランプ
 

その他、財津和夫とかも出てたみたいだけど。。。

 

名声と財力を手に入れた知名人が映画を撮るのは何故なんだろう?

物になった(それ以上)のは北野たけしくらいしかいないのに。蛭子能収の「いとしのマックス」(「歌謡曲だよ人生は」の一編)なんかは、蛭子を獄門台に送ってやりたいような代物だった。💀

この映画はすべてが微妙… シナリオは筒井ともみ。「それから」で評価されたライターだけど微妙で中途半端なストーリーだ。(松本隆の原作がどんなのかは知らないけど)

前半の恋模様と後半のハラハラドキドキ(?)な東京タワージャックに、もっとメリハリ付ければ良いのに。(こういう展開って「私をスキーに連れてって」みたいな。元ネタは「トラック野郎」っぽい)

この映画の最大の欠点は、ともかくまともな演技者が一人もいないこと。みんな芝居が下手すぎる。下手な演技者がキザなセリフを吐くから、観ている私は首筋が痒くなりそうだった。この程度の演技でカッコつけないで欲しい。

それでも何故か最後まで観られる映画に仕上がっている不思議。その辺が微熱なのかも。

松本隆と言えば、私は松田聖子の歌の作詞した人くらいの認識しかなかったのだけど(松本隆より阿久悠の方が好きだし)、検索すれば知ってる作品がいっぱいあった。

ひょっとしたらこの映画は松本隆の壮大なプロモーションビデオかも知れない。だって私、今、松本隆の作品ばかり聴いてるもん。。。