1月3日に久しぶりにブログを投稿しましたが、その内容と同じことを、

現場検証を行なった結果で「実際にどういうことだったか」と報道していたものがありましたのでシェアします。

 

防火サイディングを外壁に張った戸建住宅で、大火の類焼が止まったこと。

建物が崩れて木材が道路を塞ぎ、そこを伝わって道路の反対側にも類焼が広がってしまった可能性。

 

について論じられています。

 

 

つまり

極力、地震で1階がペシャンコになる様な建物を作らない。その様な建物があれば補強しておく。

外壁材を耐火性能の高いものにする(準耐火構造用サイディングなど)。できれば窓も防火設備とする。

 

前回ご提案させていただいた、これをするだけでも大火を予防できる可能性が高いのです。

 

私の言葉だけでは信用できない方も多いかと思いますので、

この映像は多くの方に見ていただいて、上記を考える機会にして頂きたいです。

 

この大火、元は1軒から出たものと思われるとのことです。

耐火性能の高い外壁材、崩れにくい建物にするための構造の基本設計、これをしておけば被害はずっと小さく済んだ筈です。

 

 

屋根を瓦にしたい、外壁をタイルにしたい、という場合には、きちんと構造計算をして、

その重量に耐えられるだけの柱サイズ、梁サイズ、基礎形状、壁量などなどを確保しましょう。

 

見栄えよりもまずは命が大事です。

見栄えを良くしたければ、材料費だけでなく、構造設計にもお金をかけましょう。

これ、本当に重要なことです。

 

 

ちなみに東京で大地震が起きたら・・・の想定ですが、

一部の構造計画を立てずに建築されている建売は倒壊します。構造的に非常にアンバランスな建物も一定数存在します。

これは構造計算書のある建物の中にも相当数該当するものがあります。

 

しかし、23区内はほぼ全域が準耐火構造ですので、今回の能登で起きたほどの類焼が起こることはあり得ません。

4m未満の道路に接する密集地はゼロではありませんが、

地価の高い東京では建て替えも進んで準耐火建築物化が進んでおり、また、一定間隔で幅の広い大通りがあるため、

そこを越えての類焼は考えられないのです。

 

とにかく地方の密集地についてこそ、防火と構造の安全性を本当に真剣に考えて欲しいです。