こんにちは。むかえよしみです。

6月現在、お遍路ブログを名乗っている私ですが、
このたび本体が無事四国一周徒歩の旅を達成いたしました。

いやあ、やれるもんですね


その様子はまた後ほどブログにて・・・。


久々のPCです。
さくさく更新してこー。


25日目の行程(6/4)
大畑旅館 発 7:20頃
四十一番龍光寺手前 500m 徒歩23km 車お接待2.5km
旅館ほてい寮 15:00頃 2km



徒歩合計25km (累積636.2km)

この日は、前日狙いの宿が電話つながらなかったため、
当日宿を決めました。

中々中きまらず焦りましたが・・(^^;

ルート上丁度良かった3件の内、2件はすでに満杯、
1件はお店をたたんだようです。(よくある)

龍光寺は宇和島を通り過ぎたところにあるのですが、
幸い電車が近くを通っているので、最寄り駅(伊予宮野下)まで行き
電車で宇和島まで戻って泊まり、としました。


翌日は、また電車で伊予宮野下まで行って、
そこから徒歩をつなぎます。


~詳細~

この日は朝から雨。
しとしとしとしと降っております。

町の中央の川に雨が降り落ちて、
風情があるといえばあるのかもしれませんが、
降ろうが吹こうがひたすら歩くお遍路さんにはそんな情緒の余裕はありません。

まず国道56号沿いにひたすら歩きます。
通行量の多い道路脇の、アスファルトの歩道です。

 しばらく行くと、全長1.7kmの松尾トンネル。
迂回のおへんろ道もあって、地図上では

「トンネル内は交通量も多く排気ガスが充満、
 へんろ道は3.7kmだが緩やかな登りの自然満喫の道」

と明らかにおへんろ道を推していますが、
いかんせん雨ですし、2kmも余計に歩きたくない。

トンネルを選びました。
以前お接待でもらった厚手のマスクを装着して、いざゆかん。



道がカーブしているせいもあり、確かに空気は悪く、熱も籠っておりました。
心を無にして、呼吸を浅く保ち通り抜けました。

はぁ・・空気~

トンネルを抜けても、ひたすら国道56号北進。
雨+単調な道のりで、さすがにテンション上がりません。
また、雨だと休憩するところが中々ないので段々疲れてきました。

途中で屋根のあるバス停を見つけ、そこでひと休憩。
今日の宿が決まっていないため、候補の宿に電話をかけます。



候補1.四十二番 仏木寺近く
とうべや 「あー、いっぱいですー。すみませんな」

候補2.四十一番 龍光寺近く
民宿みま 「ごめんなさいねー。今日予約いっぱいなの~」
稲荷旅館 「Rrrrr、Rrrrr、Rrrrr・・・ (応答なし)」

 うーむ・・・( ̄ー ̄;
 正規ルート上はどうにもならんな。

候補3.北宇和島(電車で戻る前提)
へんろ宿もやい「今日いっぱいです~。またお願いしますねー」

候補4. 宇和島(電車で戻る前提)
佐々木旅館 「今日の宿を・・・・」「・・・はあ?何??」
        「失礼ですが、佐々木旅館さんでしょうか」
        「違います

 →何度見直しても、地図帳の番号もネットの番号も合ってたのですが・・。


さて。こんなに難航すると思いませんでした。
今日の宿が決まらない、という状態は地に足がつかない感じです・・・

まあ、地理的金額的条件を譲歩すれば、
ホテルは沢山あるため宿がないっちゅーことはまずない。
なので最終的な心配はしてませんでしたが、しかし少々焦りました。

で次にかけたのが同じく宇和島のほてい寮さん。
素泊まりのみですがネットで目にした記事では悪くない感じ。

そこでやっと「空いてますよー」と言われ、宿決定
ほっとしました。(-。-;)


そこから2時間ほどあるいて、13時ころほてい寮さんへ。
宇和島城を回り込んで、ちょっと行った先です。
看板を出してないため、近くで電話するとおばあさまが迎えにきてくれます。

いったんザックを置き、そのまま龍光寺近くの伊予宮ノ下駅に向かって再出発。

宇和島駅前に向かってあるくと、そこそこ発展した商店街が現れました。

宇和島は、何が有名かわかりませんが観光地のようです。
私も名前を聞いたことはあるような。甲子園かな。

他の人の記事を見ると「鯛めし」が名物だとか。
丁度昼時だったので、商店街で鯛めし屋さんを探しました。

すぐに見つけて、店内へ。

メニューを見ると、他にも名産がある様子。
腹の空き具合と、どうせ夜もここに戻ることを考えて、悩んだ末
鯛めしは夜に取っておくとして、昼飯はさつまというメニューを選びました。

焼き魚と麦味噌をすり合わせた汁を、麦飯にぶっかけて食べる、
この地方の伝統料理とのことです。



ん!なにこれ美味い(・ω・)/
シンプルなんですが、なんか食べたことのない種類の独特なおいしさです。

これ1000円てもうけ過ぎな気はしますが、でもおいしかった。
自分でも作ってみたいな。



宇和島の町並み(駅前)



宇和島駅を横目に、線路の反対側へ。
帰りはここに戻ってきます。

ところで、宇和島町内に入ってから、風がすごい。
強い風、というよりは、前触れのない突風が凄い勢いで吹き付けてきます。
当然雨も。

ぬおっ!

私の折り畳み傘は、壊れはしないものの
異様に簡単にひっくり返るので、そのたびパキパキと骨を戻します。

風だけならともかく、+雨はたまらない。


川も勢いを増してますね。


・・・難儀しつつも、歩いていると雨脚が弱ってきました。

傘をさしたりささなかったりしながら、また歩きます。
雨が上がると、わりと余力。

あと一時間もかからないなー、と思いながら
また屋根のあるバス停で一息ついていると、
道路の反対側に車を止めているおじさんが話しかけてきます。

おじさん「どこまで行くのー?」
私 「龍光寺までですー」

おじさん「乗せてってあげるよ!風凄いし」

私 「(・∀・) え、いいですかー?」

・・・・常々マイルールとして、ご厚意による車お接待は、
受けるつもりで腹を決めておりました。
大師様も受けたと思うの・・・。

これが初の申し入れですが、反射的に乗っかりました。

しかしよくよく考えると、今余力あったし、そんなにもう距離なかったし、
これで純徒歩喪失するのもったいなかったかなー、と思わなくも。

しかも、
「伊予宮野下駅までお願いします。
 そこから宇和島に電車で帰るつもりなので」
とはさすがに言えず、龍光寺まで、とお願いしました。
明日どうせ歩くのですが・・・。

おじさんと雑談しながら龍光寺手前500mくらいのところへ。
「あとはここまっすぐだから」と言われておじさんとお別れ。

おじさんが見えなくなってから、伊予宮ノ下駅まで歩き、
電車に乗りました。




で、ほてい寮へ戻り。

ほてい寮は80過ぎ(確か)のおばあ様が一人でやっています。
ぱっと見普通の民家ですが、2、3階は共通トイレや洗面台が2つずつ並んでおり、
確かに寮仕立て。

たまに来るなら対応する、くらいで
特に商売に力を入れているというわけでもなさそうですが、
このおかみさんは、足腰しっかりしてらしてフットワークも軽く、
お部屋も清潔に保ってますし、お布団もお風呂も
他いろいろサービスも普通にしてくれます。



部屋に文旦や、お菓子やお茶、缶コーヒーを用意していてくれました。

ふー、ありがたい。
話してても、何かいい感じのおばあさまです。


お風呂に入った後は、いよいよ夕食。

鯛めしを求めて外に出ます。
この辺りで鯛めしと言えば、丸水(がんすい)という有名店があるらしく。
宿から約徒歩10分。
よしそこに行こう!と決めました。

・・・しかし、外は再び雨脚が強くなり、
さっきから家を揺らすレベルの風が吹き付けています。

たかが10分と高をくくっていましたが、遠いこと遠いこと。


・・・ぬあぁああっ!!

突風です。
傘がその度持っていかれ、思いっきりひっくり返ります。

まさに字の如く、突然吹いてきます。
風に向けて垂直に傘を向けても、この傘しなりまくるので
傘のたわみが内カーブになって、顔と上半身のごく一部しか防げません。

足元は、濡れた運動靴なんて履きたくなかったので、
ゲタを借りて素足で歩いていますが、もろに水をかぶってびしょ濡れ。
冷えてきています。

突風の間は全く前に進めないので、歩いて、止まって、歩いて、耐えて、
そんな感じで宇和島城を目にしながら徐々に前に進みます。

うおぉおおっ・・!鯛めし~!!(=◇=;)

上ジャージ、足元ゲタ、すっぴんで髪を振り乱して
勤め人が帰宅する中を必死で歩く私は、かなり変な人だったと思います。

そんなこんなで、最後やっとお店に着きました。


まだ17:30くらいでしたので、お客はほとんどいないようです。
ともかく、鯛めしを注文。

出てきました。



鯛を混ぜる、卵かけごはんみないなもの、とのこと。
右上が鯛です。

食します。


・・・・・( ̄∀ ̄)


普通。

いや、美味しいんですけどね。
ここに至るまでのハードルを上げ過ぎたせいか、
そこまでの感動には至りませんでした。。。

マイルド味を選びましたが、わさびが効いてるやつの方が良かったかな。



そしてまた、宿に向けて突風の中を帰ります。
商店街のアーケードの中を通れそうだったので、今度はこちらから。
雨が吹かないので、行きのようなひどさはなく帰れました。

おかみさんが布団に毛布を用意していてくれました。
最近暑かったのに、寒い寒い。


突風が家や窓ガラスに叩きつけられる音を聞きながら、
就寝したのでした・・・。



~25日目終わり