春の陽気に誘われて、2月14日の正午過ぎ、ムジヰは旅立ってゆきました。

17歳6か月の猫生でした。

 

午前中に用事で外出していた私が帰宅してすぐのことです。

抱っこをしたら、数回の痙攣の後、ふうとひと呼吸して、私の腕の中でムジヰは息を引き取りました。

まるで私の帰りを待ってくれていたようなタイミングでした。

これまでの人生で一番、大人げもなく声を上げて泣きました。

 

夕方に動物病院の予約を入れていたのでキャンセルの連絡をしたところ、体をきれいにさせて欲しいとのお申し出を頂きました。

手元に帰ってきたムジヰはまるで眠っているかのような安らかなお顔で、純白のおくるみに包んでもらっていました。

ああ、ムジヰは逝ってしまった、とまた涙が溢れました。

 

1歳半のムジヰが我が家にやってきたのは2007年12月30日の夜のことでした。

今でもその時のことをはっきり覚えています。

それからの二人暮らしは、楽しいことばかりではなかったけれど、とても幸せでした。

ムジヰが可愛くて可愛くて、大切で、大好きです。

今年2月に入ってからはほぼ毎日の病院通いで、体調も日に日に悪化し、ムジヰにとっては特に辛い2週間だったと思います。

注射に点滴にネブライザーに強制給餌。手術も。

最後まで本当によく頑張ってくれました。

もう、痛いことも怖いことも嫌なこともないから、安心して眠ってね。

 

お別れの最後の夜は二人きりの時間をゆっくり過ごしました。

たくさん話しかけて、撫でてあげて、棺ごと抱きしめました。

寝るときは枕元に棺を置いて一緒に寝ました。

元気な姿で夢にもでてきてくれて、心配しなくていいよと、私を元気づけてくれたのかなと、勝手に思っています。

一緒に過ごした時間、5890日。

今までたくさんの幸せをありがとうね。

ムジヰのさらさらの毛並み、強い意志を持った瞳、幸せを引っ掛ける鍵しっぽ、忘れることはできません。

 

動物病院の先生方やスタッフの皆さんが本当に良くしてくださり、大切に扱っていただきました。

お悔やみのお花まで頂いて、ありがたいことです。

このブログを通してムジヰのことを見守ってくださった皆様にも、感謝しております。

ありがとうございました。

 

私の命が尽きるときには、きっとムジヰが迎えに来てくれるでしょう。

なので、その時までは私は私の人生を精一杯過ごしたいと思います。

寂しいけれど、またムジヰと逢えると信じて。

 

またね、ムジヰ。