この曲に手を掛けたのは去年実家に帰郷してからまもない時だった。


まだなにも成し遂げてないまま帰郷することに少し後ろめたさはあったが、約8年の一人暮らしの孤独から解放されて、家族がいる安心感で満ちていた。

そこで何か形に出来ないかと曲を書き始めた。が、

月日を重ねていくにつれ人の考え方や家族との暮らしの理想にかなりギャップがあることを気づいた。

耳障りの良い言葉はこれが自分の本心なのだろうか?と書けば書くほど馬鹿らしくなって一度手を止めて考え方を変えてみることにした。


去年の5月と言えばmujakiが本格的に始動した月である。

当時は前身バンドが終わって色々準備もしていたし、新しいことを始める期待に心が躍った。

少なからず待っていてくれる人がいるだろうと考えていた。

そんな人達に『ただいま』と伝えたかったのだ。

しかし迎えた始動ライブ。

予想とは大きくかけ離れた散々な結果だった。


もうこの曲は書くのをやめようと思った。

自分の気持ちにうんざりした。


しかし活動も生活も時は止められない。心が色付きのなく進んでいく中で理想と期待が高過ぎるのではと考えるようになった。

こんなもんだろうと考えるようにした。

頭の中に余白を作ると気付くことも出てくるものだ。

もっともっとごく少数の中に理解者がいること、ずっとずっとライヴハウスに足を運んでくれる人がいること。

『いるじゃんか』

それで充分だと思えた。

そもそもいつからみんなの為になんて曲を書くようになったんだろう。

誰かの為にしか結局書けないのだ。


それから本音だけ並べてみた。

綺麗事だけじゃなくて、苦い思い出や鬱憤も載せた。


今だから言いたい。

『ただいま』

話したいことが沢山ある。

伝えなきゃいけないことがある。


指折り数えるほどしかいない、大切な人に感謝と愛を込めて。


これからもそれでいいのだ。


p.s.

この曲のレコーディングを終えた帰り道。

康平が車内で

『メイドカフェに行きたくないけど行ってしまう人を考えて聴いてみて』

なんて言い出した。

こいつはなにを言い出すんだ。と思ったがそう聴いてみるとなんだか笑えた。

そんな聴き方もありなのかもしれない…


んな訳ねぇだろ!馬鹿にしてんのか!


苦難続きの毎日だからこそ、当たり前にしていたことに目を向けて欲しい。

ただいまをお座なりにしたらおかえりは一生帰ってこない。

コロナが落ち着いたらまた『ただいま』と言わせて下さい!


写真

レコーディング:スタジオネスト けんさん

サポートドラム:ゲンさん


他 スペシャルコーラス マッドネスマンボウ D