今年は冬が厳しかったせいか、体が春になるのが早い気がします。
少し前から、のぼせに悩む人が出ています。
春は芽吹きの季節ですから、人のエネルギーも上へ上へと上がります。
本来ならば、上がったエネルギーは下がるものです。
でも、春は上がるエネルギーが強くてなかなか下がってくれません。
その結果、頭ばかりが暑くて足が冷たいということが起こってしまいます。
先日、頭の熱に惑わされて、
「熱があるのかもしれないと思って、体温計で計ったら35度5分でした」
と、言っていた方がいました。
まさに春の「冷えのぼせ」現象です。
そして、この現象を増悪させることがもう一つ。
エネルギーが停滞して熱くなった頭の中で、脳が錯覚を起こします。
(体中が熱いに違いない)と。
体が熱いと錯覚した脳が、暑さ対策の指令を出します。
その結果、体はますます冷えてしまうのです。
頭の余分な熱は、やっかいなことを色々起こしてきます。
のぼせ感だけでも不快なのに、ふらつきが起こることも珍しくありません。
頭の熱によって足の裏がむくみ、足もとが不安定になってバランスがとりにくくなるために起こります。
ドライアイや鼻炎(この時期は花粉症と呼ばれることが多いですね)も頭部の熱が原因のことが多いのです。
春は日差しも暖かくなり、心弾む季節です。でも、同時に変調の季節でもあります。
「冷えのぼせ」を感じたら、とりあえずの対処療法として頭を「はちまき」で締め、湿布で冷やすのもいいでしょう。
足は甲にホカロンを張るか遠赤の布(IRシート)で暖めてください。
下痢をしているようなら、脚湯がお奨めです。