「名は体を表す」なんて言いますが、体は心を表します。
 
うれしい時は「小躍りして歓び」、悲しい時は「肩を落とし」ます。うれしい時に肩を落とし、悲しい時に胸を張る人はいません。
 
このとき視線はどうなっているでしょうか。
がっかりして肩を落としてうつむけば、正面を見るためには上目使いになります。
 
同じ肩を落とすのでも、疲れて肩を落としている時は、顎が上がっています。バテてしまった状態を「顎が上がる」と言いますよね、あれです。
 
 
顎を上げた状態で正面を見ようとすると、視線は下目使いになります。
 
 
このように体の動かし方によって、視線は変化します。また、視線によって体は動きます。
 
 
さて、話が少し飛びます。
 
体には二つのエネルギーが作用しています。
 
重力という下方へのエネルギーとこれに対抗して立ち上がろうとする上方へのエネルギーです。
 
下方へのエネルギーは原子に働くエネルギーと同じで、左回転の物質を凝集しようとする働きを持つエネルギーです。
 
上方へのエネルギーは運動エネルギーとして、物質から熱を放出する働きを持つエネルギーです。
 
 
話を視線に戻しましょう。
 
暗い気持ちになったとき、視線は上がりません。視線を落とすのが普通です。
 
その視線が体の使い方の癖と関連して左の下方へ落ちたとき、体には暗い気持ちと同時に凝集する力が強まります。
 
熱放出が低下して、活動力が弱まり、体も冷えます。
 
左下方に視線を落として筋力テストをすると、元気な人でも筋力は低下します。
 
 
どこに視線があるか、これはなかなか意識できないものです。
写真を撮るとき、首の位置をなおされた経験はお持ちでしょう。本人はまっすぐのつもり、でも実は曲がっている。
 
 
左下方に視線を落とすのは、無意識です。
でも、そうして心と体を固めている人がとても多いのは事実です。
 
もしかしたら、左下方にノートパソコンを置いていませんか?
それが、心と体を固める原因の一つになっているかもしれません。
 
 
意識して視線を考えてみましょう。まっすぐに。
ものを見るときは自分の正面で見る癖をつけましょう。
視線の位置が体調管理につながります。