本日は昨日買ってきた岩下の新生姜を使って、お稲荷さんを作った。魚べいのマネである。

 

しかし、所詮は素人。魚べいのような味にならず。

酢飯をベースにしないで新生姜を混ぜたからか、はたまた生姜をケチったからか。

ちょっとパンチ弱めの新生姜稲荷になった。これはこれで美味しかった。

 

私はズボラー日本代表なので、稲荷を1から煮たりなどしない。市販の稲荷揚げを買ってくる。

市販のはほんのり甘くて、昔は苦手だった。

 

我が家は、いなり寿司は甘みなど、異端審問にかけるべき案件であると言わんばかりに、甘みが一切ない稲荷がスタンダードだった。ちなみに卵焼きも。

なので、私も甘い稲荷には斜に構えて「ハッ。甘い稲荷など(嘲笑!)」、ローマの審問官の如く強気、気分は地動説?何いってんだこいつ。ガリレオ・ガリレイを見下す審問官である。

 

お寿司のお子様メニューには必ず入っている甘い稲荷寿司と玉子にも強気の姿勢を崩さなかった。

 

だが、いつの頃からだろうか。

 

多分、稲荷なんて煮てられっかよ!こちとら忙しいんだよ。という母の生活スタイルの変更に伴い、家で稲荷を煮ることも減り、市販品の稲荷寿司が食卓を侵食し始めた。

一度侵攻を始めた甘み稲荷は次第に勢力を増し、しょっぱ稲荷派の味蕾を侵食しだした。じわじわと、しょっぱみ派が宗派を変え、甘い稲荷派に対抗できうる味蕾はもはやごくわずか。何と言っても甘み。存在が強い。

 

甘い稲荷派に侵食され、すっかり宗派を変え、異端?なにそれ。天動説も地動説も大きく括ったら仲間じゃん、天文学じゃん。

都合の悪いことは有耶無耶にして、今ではすっかり甘い稲荷もしょっぱい稲荷もどちらもいいよね、という八方美人をしている。

自己主張をしない日本人の気質は、まさにこうやって作られているのかもしれない。

それでも日本は回ってる、ということで。(ガリレオに謝れ)