ウメトラ兄弟という駄菓子コーナーにある梅をご存知だろうか?
大半の日本人は幼少期にお世話になっているんじゃないかと思う3つ入りのカリカリ梅。
因みに昔は4個入っていたのだが調べたら2009年まで4個入だったとのこと。昭和生まれの特権かと思っていたが、そうでもなかった。
私は子ども時代、純粋にこの梅を普通に食べて楽しんでいたが、ある日友達が梅干しの種を割った後にある白いやつが美味しいのだと囁いた。
え?あのかったいやつ割るの?ピュアだった私は恐る恐る奥歯に梅の種を挟み噛み締めた。……存外キレイに2つに割れた。
中には白いやつ。「仁」と呼ばれるらしい。
それを取り出し、カリッと。
なんだコレ!超美味い。味皇になる!!
という事でウメトラ三兄弟を購入した際は大人になった今でも種を割る。
梅しばや、普通の梅干しではやらない。
梅干しの種の硬さがウメトラより硬い気がするのと、駄菓子ゆえのお気軽感を駄菓子以外で体験するのは何か違う気がするからである。
何だ、そのこだわり。
私は仁の美味しさを囁いた友達にその後軽いいじめを受け、何でかいじめっ子の彼女のほうが不登校になって交流は途絶えたが、今も元気に仁を食べているだろうか。
ウメトラ三兄弟を食す度、彼女を思い出すのであった。
しつけとか、常識とか。今にして思えば十分に施されない環境だった彼女だが、綺麗な子だったので今は幸せに暮らしていることを祈っている。