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そして今登録くださってる皆様、ありがとうございます✨✨
京都の立命館大学にて、中世ヨーロッパのアーサー王のロマンス『サー・ガウェインと緑の騎士』を語りと竪琴でお届けします!!
中世文学・中英語の専門家の研究についてお聴きいただく機会はなかなかないかと存じます。
どなた様もご参加可能(ご予約不要)ですので、奮ってご参加くださいませ!!
特に伊藤先生はトールキンファンにはお馴染みの先生かと思います(エルフ語の研究をされている先生です)。
京都でお話を聞ける、しかも『指輪物語』が絡んでのお話なので、ぜひお聴きください。
岡本先生は映画『グリーン・ナイト』で字幕監修をされています。中英語やガウェイン卿についての専門家の先生です。
また、『いかにしてアーサー王は日本で受容されサブカルチャー界に君臨したか』の編集の先生でもあります。
先生方のお話が大学の教室で聴ける機会。
ぜひお見逃しなく!
(立命館大学なので岡本先生や藤井先生の学生さんとご一緒の形になります)
J.R.R.トールキン×円卓の騎士ガウェイン
ファンタジーの一源泉『ガウェイン卿と緑の騎士」
──トールキン&ゴードン版校訂本100周年を記念して
(Centenary of J.R.R. Tolkien and E.V. Gordon's SGGK Edition)
日時:2025年 11月14日(金)16:40~18:40
場所:立命館大学衣笠キャンパス学而館 403教室
1.妙遊
「神対応の騎士ガウェイン卿〜全方位を魅了する最高のコミュニケーション術」
2.岡本広毅
「トールキンへと至る道──中世ロマンスの珠玉はいかに発掘され、磨かれたか」
3. 伊藤尽
「魔法の力は存在するの?──魔法の緑帯と『指輪物語』の指輪」
4. 藤井香子
「再話される『ガウェイン卿と緑の騎士』──ローズマリー・サトクリフを例に」
協賛:立命館大学衣笠国際言語文化研究所・ヴァナキュラー文化研究会
企画趣旨
中世文学の傑作『ガウェイン卿と緑の騎士』
今年はJ.R.R.トールキンとE.V.ゴードンによる本作の校訂本刊行(1925年)からちょうど100年を迎える。この節目に、改めて本作品の魅力とファンタジー界での受容・影響について考える。
暑いのか、寒いのか、それが問題だ。
判断つきかねる時期になってまいりました。
こんにちは。吟遊詩人の妙遊です。
お元気ですか。
今大変困っていることといえば、、、
誰も『ケイ卿の探索』に手をあげてくれる騎士がいらっしゃらないことです!!!!!
どうしよう。
✨✨ケイ卿のプレゼンをするしかない✨✨
(爆速決定)
ランスロットやパーシヴァル、トリスタン、アーサー王は、プレゼンの必要はなかったのでしてないんですけどね……彼らはわかりやすいので……
しかし!!
ケイ卿はオタクしか魅力がわかりにくい!!
オタクでない皆様も!
ライトなオタクな皆様も!
オタクだけどケイ卿以外のファンの方も!
このプレゼンをお聴きいただければ、
ほんのちょっぴりケイ卿を好きになっていただけるはず!!
どうぞお聴きください!
特にこんなアナタにおすすめです↓
✅新撰組が好きな方
✅ケイ卿が好きだけど、好きな理由がはっきりしない方
✅ケイ卿がちょっぴり苦手な方
(健康商品の広告みたいな書きぶりですが……?いえいえこれはケイ卿の名誉回復プレゼンです!!いや、ケイ卿の名誉の健康を回復させるための広告なので合ってるの……か??)
そういえば、こないだ、ケイ卿が悪く見えるところをばっちりツイートで申し上げてしまったので、現代日本人の皆様には悪者のイメージがついてしまったのかもしれません。
名誉回復のチャンスをください……!!
ケイ卿の!!
さあ、では新撰組の話をしましょうか。
(なんで?!……というところですが、大丈夫、ケイ卿につながります✨)
新撰組というのは江戸幕府の末期、つまり幕末に主に京都で活躍した治安部隊のような人たちです。幕府側の会津藩お預かりで活動していました。
幕府をぶっつぶそうとしていた倒幕派の人たち(維新志士ですね)をガシガシ取り締まったので、蛇蝎のごとく忌み嫌われてました。蛇蝎というか、狼扱いでしたが。
池田屋事件では、そんな倒幕派の人が京都を火の海にしようとしてたのを一網打尽にする活躍でしたが、やはりひたすら倒幕派の人たちから恨みを買いました。
最終的に幕府は倒れます。それでも旧幕府側の新撰組は会津などの旧幕府側につき、明治を担う薩長の軍と戦になりました。
無論、歴史でご存知の通り幕府側が負けて、新撰組は局長は板橋で斬首、副長だった土方は北海道で戦死、いくばくかの隊士は生き残り新時代を生きていました。
……とまあ、なんで新撰組が人気あるのかはなんにも説明できてないんですが、この新撰組ね、寄せ集めの元々武士じゃない人たちも入った不思議な部隊なんですよ。百姓や商人とかも入ってる。
幕末の混乱した時期だったから、成り上がりでもなんでも戦力がほしかった幕府側の状況に合致したんですよね。
「武士になる夢が叶うぜ!」
なドリームな部分もありつつ、でももうね、それが泥舟だったという。
泥舟でないとドリームが発生しなかったというのもありますね。別に幕府がヤバくなければ、「百姓は百姓やっててね」で話が終わるので。
でも寄せ集め部隊なので、規律が乱れがちなんですよ。刀持つ特権を、もともと武士育ちでもない人に持たせてるわけですし、権力すら持たせてれるわけですし。
当然、隊規はクソ厳しく、とにかく悪いことやったら「切腹」。
逃げ出す奴は「粛正」。
とにかくバンバン人が死ぬというなかなか怖いところでした。
副長の土方歳三は「鬼副長」といういわれ方で有名です。
トップの局長が人望をなくすわけにいかないので、まあ汚れ役はNo.2に回ってきますよね。
(汚れ役なわけですが、それは役割として引き受ける人がいなければ困るもの。そこも含めて噛み締めた上で、新撰組の土方さんが大好きなファンは多数います。私だって大好きです!)
さて。この「武士になれる!」なドリーム。
気がつきませんか?
西洋にもあることを。
そう!!!!!!!
「騎士になれる!」
我らがアーサー王の円卓です!!!!!
騎士になって大活躍するのは憧れ。
現代人だって憧れる方は多いでしょう。
そうじゃなかったら、流行るかどうかも微妙なのに映画や舞台で何回も何回も何回も「アーサー王と円卓の騎士」が取り上げられるわけないじゃないですか!!
かっこよさは天下一品のキラキラした甲冑を見につけ!槍を持ち!盾を持ち!剣を持ち!!馬に乗り!最強を競い合う!!!!
そして素敵な姫との恋愛✨✨
一国一城の主。
……最高だろ!!!!!!
さて、現代人でも(一部の人は)そう思うのに、中世の当時の人たちはもっと強く望んでいたことでしょう。
たぶん武士になる!という江戸時代の百姓よりもっと強欲な感じで。
さて。
アーサー王の世界は大昔。
デジタル管理でパスポートがあり、やろうと思えば本国に戸籍確認できます🌟な現代ではありません。
アーサー王の宮廷に(ただの商人や農民が)素敵な身なりでやってきて
「私は高貴なる貴族の生まれ、〇〇国の△△の領主の三男にございます!円卓の騎士に選ばれたく!」
と言われたらどうします?
見定めて、偽者なら罰さねばならない。
もし偽者でなくても大して強くない騎士は円卓には要らない。
試験官が必要です。
必要なのに、アーサー王の宮廷の物語を紐解いても、「試験官」なるものはいません。
でも、毎度お馴染みのごとく✨ケイ卿✨が立ちはだかるんですよ。
決闘になることもあれば、ボロクソに言ってくることもある。
とにかく立ちはだかってくる。
実質的に試験官役をやってるわけですね。
そして……アーサー王物語ではケイ卿はいつもやられまくってます。
「いつもやられてたら試験官にならないじゃん」
そう思うでしょ。
それは「物語になる」ようなものは決まって、
「特別に強いヒーローが出てくる✨」
だからです!
フツーのごろつきや詐欺師やペテン師やホラ吹きが宮廷に来るのなんて、日常業務ですからね。
そんなのが来た話なんて物語になりませんから(……してくれてもいいんですよ?!むしろ書ける方は書いてくださいね!!この状況を物語に取り入れるのに著作権なんてありませんから!むしろアーサー王物語のオタク期間が長い方なら誰でも思い当たっておかしくない宮廷の状況。著作権などない!書いて!描いて!)
つまり普段はケイ卿が、詐欺師やらごろつきやら弱っちい奴やら全部片っ端から倒してることになるわけですね。
そして時々やってくる本物のヒーローにもいつものノリで喧嘩を売るので、まあ、本物のヒーローには酷い目に遭わされる。
偽物も本物の見分けなんて難しいことこの上ないでしょうし(パーシヴァルとかわかりにくすぎるんですよ。マジで女王様の子供のくせに、道化の格好して宮廷に来るんですよ?ただのヤバい子だと思うじゃんね。しかもアーサー王は「おまえは本当に可愛い」とかいって騎士にしようとするし!甘々な王様持つと!ケイ卿は!大変!!)
とりあえず全部をぶっ倒す。それでも俺を乗り越えた奴だけ円卓に入ってもヨシ。
雑なやり方ですが、もうこれしかないんですね。
……ということが物語を読み、物語の背後の状況を探っているとわかります。
もうね、アーサー王物語をしばらく観察してるとわかるんですよ。
アーサー王宮廷、ほんと変なんいっぱい来る!緑の騎士が来たり!鹿がビョンビョンしたり!(奈良か)聖杯も浮いてるし!
いろんなものが千客万来するアーサー王宮廷。
そもそもアーサー王自体がそれを大歓迎しちゃってるから(マジです。デッかい祝祭日の宴では、なんかとんでもないこと起きないとご飯食べない!というハンスト習慣すらもってますアーサー王)。
どうしようもない!!
新撰組のような鉄の掟の隊規はないけど、しょうもない奴は瞬で倒しに来るケイ卿がいる。一応宮廷内に入れても、ケイ卿はぶっちぶち文句言ったり揶揄ったりしてかかわってきます。放置しない。大事。
かくて今日もアーサー王宮廷の平安は保たれている……
そう、そのあたりを察しているのが中世の詩人。作家側の人でしょうね。
(ヒーローを出す以上、ボッコボコにやられる役が必要なのだ、許せよケイ!!)
と思ってたのか、ケイ卿をボロックソに描写しておきながら、
「ケイは立派な騎士です
」
とか謎のフォローを本文中でしてくるんですよ!
聞いてるこっちは
「えっ、なんでケイ卿を悪く書いておいて擁護してるの詩人?!意味不明すぎる!!」
なんですけど。
詩人もケイ卿を口悪く書いちゃったり、ボコボコのやられ役をやらせちゃったり。ケイ卿に対しては申し訳なくて、フォローしないと罪悪感で死ねるのでしょう。
ケイを中世ヨーロッパの詩人がフォローしているシーンを取り上げましょう!こうだ!
彼はまったく立派な人物であった。私の意見に同意する者がどんなに少なくても、ケイエ(ケイ)は誠実で勇敢な騎士であったと、私は主張する。さて、彼についてもう少しお話ししよう。アルトゥースの宮廷は、身分の高い人、卑しい人を問わず、数多くの異国人の目差す所であった。態度は如才ないが、他人をだますような人を、ケイエは決して相手にしなかった。宮廷の礼儀作法や立派な友誼を示す人物には、ケイエは常に敬意を表し、奉仕を申し出た。私は、彼は判定者なのだと申したい。
彼が激しい気性をむきだしにするのは、自分の主君を擁護するためである。彼は詐欺師や偽善者と立派な人々とを見分けて、彼らの行動に対しては、雷のように振舞い、蜜蜂の針よりも鋭く立ち向かった。こういうやからがケイエの名声をあべこべにしてしまったのだ。彼は男の誠実を心得ていたのに、こんな連中からは激しく憎まれていたのだ。
というわけで。
ケイ卿にほんのちょっぴりでも興味が湧いて。
「おおっと11月1日の夜なら行けるぞ!」なお方、
ぜひ、大阪はジャッキーの隠れ家まで!!
昔、仕事上での接客に悩み、
傾聴を必死で勉強し、
相手の意向を汲み取って仕事する
ということをやりました。
苦情はまったくなく、
平和に仕事ができるようにはなりました。
その結果、どうなったか?
私の心が壊れました。
いやあもう見事に。
というわけで今度は一転して
自分本位で生きたんですが。
「すべてと関わりたくない」
と一切の人間関係が
わずらわしくなったんですよ。
自分を無くすことまでしないといけない
他人なんがいらない!
ですね。
でもそうしてるとね、
お金はなくなるんですよね。
やはりお金は稼がなくてはならない。
生きていけないから。
お金を稼ぐならやりがいある仕事がいい。
私がやっていた公務員の仕事は
上の命令を聞き続けるだけで
なんのためにやってるのか
よくわからなくなるような
ものだったから。
ということで、
もともと目指していた
吟遊詩人をごりごりやってると
私ってアホやったなあ
と気づくわけですよ。
仕事って何か。
お客様に来てもらって、喜んでもらうこと。
また来たいと思ってもらえるように
工夫に工夫を重ねること。
とにかく毎日努力すること。
一生懸命は当たり前で、
それだけでは足りなくて、
頭もフル回転させて、
とにかく良いものを、
自分もお客様も「良い!!」
と思える仕事をすること。
それ以外はすべて二の次なんですよ。
もうね、まずは仕事をとにかく見ること。
これは。
私が吟遊詩人の仕事がしたくて、
良い仕事がしたくて、
それで生きていきたくて、
必死だから見えてきたのだと思う。
やりたくない仕事、
生きるために
どうしようもなくやってる仕事の場合、
相手に迷惑がかからないようには
必死でやったけど、
楽しくもなければやりがいもなく、
上からの命令ばかりで、
自分の裁量もなく、
でもきちんと
相手に寄り添わないといけない、
自分の意思を反映することなど何もない。
そんな虚無。
そのままだとたぶん私は何も見えないまま、
ただ世界を呪っていたと思う。
でも吟遊詩人のような
自分が掴み取った仕事だと、
虚無はない。
どストレートにめちゃくちゃ傷つきますし、
自分の実力で収入にダイレクトに響くし、
大変以外のなにものでもないけれど。
一緒に仕事をしてくれている人は
私の仕事の腕を見込んでくれている大事な人。
絶対に粗末にしてはいけない人。
だから必死で仕事もする。
でも自分から仕事を生み出す以上、
そこには私の意思がかならずある。
他人の命令でもなんでもない。
虚無には絶対にならない。
代わりにめちゃくちゃ傷ついたり、
めちゃくちゃ嬉しかったりするけどね!
というわけで吟遊詩人をやるのは
大変だけど最高だということ。
楽でもなんでもないですが、
楽しくはあります。
楽しみながら
とにかく努力する。
しんどくても
苦労しても
とにかく努力する。
人は、美味しい手の込んだ工夫を凝らしたケーキになら大金をはらいます。
時の権力者は、素晴らしく緻密で美しい建築に莫大なお金をかけてきました。
私に対して他人様にお金を使っていただくなら、
そういう風に使ってもらいたい。
素晴らしい物語を語って奏でて、
技術、情熱、知識、
すべてを使って伝えて、
お客様に「素敵な物語に出会えた……!!」
と思ってもらって。
それでお金をいただいて
生きていこう。
そう思って吟遊詩人を
やっております。
今お読みくださいましたあなたに
物語を届けられる日が来ますように。
お読みくださりありがとうございました。
吟遊詩人のみゅうでした。
《直近の吟遊予定》
11/1 『ケイ卿の探索』
アーサー王伝説に出てくる騎士ケイ卿の物語。
彼は人生を選べなかった人です。
自分の家に養子に来たのが王子様だったばっかり。王様の血の繋がらない兄として、弟に仕えたお兄さん。そう生きるしかなかった人です。
しかし、その生き様は見事でした。
ちなみに、パッと見には
ものすごく悪い人に見えます。
口めちゃくちゃ悪いですからね。
ただし、よくよくお聞きいただくと
本質が見えてきます。
ぜひ人間というものの
奥の深さを見にいらしてください。
11月1日(土)19:30〜大阪日本橋。
ミナミの道頓堀のご近所なのですが、「隠れ家」の名前通りの落ち着いた内装……かつワクワクする素敵なものを置いた空間です。
《イベント詳細》
11/1(土)
19:30~21:00(19時開場)
〇会場〇
ジャッキーの隠れ家
大阪市中央区千日前1-7-23 2F
大阪メトロ千日前線・堺筋線「日本橋」駅
なんばウォークB26番出口から徒歩2分
〇演目〇
『ケイ卿の探索』
◯吟遊詩人の語りと竪琴〇
妙遊
アーサー王伝説が好き過ぎて国際アーサー王学会の門を叩いた変わり者の吟遊詩人。現会員。
〇料金〇
1 drink order + charge 500yen+ 投げ銭
(休憩中の追加drink order歓迎・フードのみ持込可)
終了後、1時間1drinkの交流会がございます(任意参加なので、ご希望者様のみです)。
ケイ卿の騎士叙任を祝して、乾杯しましょう!
◯ご予約◯
メールにて
ginyushijin@ymail.ne.jp
件名「ケイ予約」・本文「お名前・人数」をお送りください。会場のお店でもご予約可能です。
《円卓システム》
ご予約の際にあなたの騎士名を申し上げます。
その騎士名だけお忘れなくご記憶して、お越しください。
当日、会場内にて使います。
(お客様にしていただきますのは①受付で騎士名をお尋ねしましたときに、名を教えていただく②会場で騎士名をお呼びしたときにお返事いただく……の2点ですので、難しいことは一切ございません。ご安心を!)
Q&A
Q.ソフトドリンクはありますか?
A.ございます!
私もクー・フーリンのミード(お酒)や白桃烏龍茶(ノンアルコール)をいただいたことがありますよ🌟
https://steam-jacky.com/news/6854f5387619fe5cbf5ae4f2
Q.投げ銭ってどのくらい?
A.通常通りお集まりいただきました騎士様でしたら1000円程度でございます。
しかしながら、探索に成功してご帰還になった騎士様は!気前良くさらに積んでいただけますと詩人は幸せに存じます!
インドラ
引用元 wikipediaより
あるとき、インドラは邪竜ヴリトラを倒しにいきます。しかしヴリトラはとても強く、なかなか決着がつきません。
あるときにはインドラが丸呑みにされたことすらありました。そのとき神々が「あくび」というものをこの世につくりだし、インドラは身体を小さくしてヴリトラの口から出てきたので、事なきをえました。
しかし、戦いつづけた結果、インドラは退却してしまいます。
王が退いてしまって、どうしよう?と恐怖にかられた神々は、ヴリトラとインドラとのあいだに和平を結ばせることにしました。
ヴリトラは言います。
「乾いたもの、濡れたもの、石、木、普通の武器、インドラの使う武器・雷のヴァジュラ。これらによって私が殺されないことを約束せよ。
また、もうひとつ約束せよ。
昼にも夜にも、私がインドラや神々に殺されないことを約束せよ。
このふたつを守るなら和平に応じよう」
神々たちは、ふたつの条件をのみました。
インドラは和平後も「とはいえ、ヴリトラは倒さねばならぬ」と機会をうかがっていました。
ある日、たそがれどきにインドラはふと気づきました。
「今だ!昼でも夜でもない!」
しかし、もうひとつの条件により、普通の槍や剣も、インドラの武器・雷のヴァジュラも使えません。
インドラは、最高神のヴィシュヌを念じました。
するとインドラは海の上に、山のように大きな泡を見出しました。
「泡を武器にして投げよう!」
インドラは泡をヴリトラに投げつけました。
すると、ヴィシュヌがスルリと泡の中に入りこんでくれました。
最高神が入りこんだ強き泡はヴリトラを殺しました。
邪竜ヴリトラが滅んで、すべての者は大喜びでインドラを讃えました。
しかし、インドラは恐怖にとらわれました。
なんにしても、和平状態にあったヴリトラを騙し討ちにしたのです。
またヴリトラは、当時一番偉い地位のバラモンの階級のものでもありました。バラモン殺しは罪が重いのです。
「罪深いことをした」とインドラは罪にうちひしがれ、その場を逃げ出し、蓮の中に隠れてしまいました。
〜つづく〜
と、まあ続くのですが。
いったんここで、おしまいにしましょう。
(ちなみにインドラはめっちゃくちゃなんやかやあって、きちんと王様の地位に戻ってきます。ご安心を)
インドラは、とにかく行動をパチパチと打っていきます。
そう、将棋のように。
そして事を成した後、いきなり反省して怖くなり逃げ出します。
……でも、インドラがヴリトラを倒さなかったらもっと大変なことになっていました。
ヴリトラは、水をせきとめて旱魃を起こすタイプのとんでもない竜です。いちいち「殺したら罪になるから」とか言ってられません。
早く倒してしまわないと、人々が渇きによってバタバタ死んでしまいます。
そのようにインドラは、細かな罪を考慮することなく、大義としての邪竜退治を優先させました。
これは誰も責められることではないでしょう。
……でも自分で自分を責めるタイプなんですね、インドラ。
ま、真面目か……!!?
でもこういう人が王様だと、臣下や民はだいぶ安心でしょう。とにかくやるべきことはさっさとやってくれるのですから。
このように、神様であろうと完璧なことができないこともあります。
ベストなんていう選択肢が存在せず、ひたすらベターを選ぶしかない。
罪になることもあるかもしれない。
でも、とにかく真っ先に大事にすべきはなんなのかを考えて、真っ先に対処すること。
インドラの、軽率かもしれなくても、真っ先に大事にすべきを考えて、真っ先に対処する姿勢。
すべての仕事に、すべての物事に通じるのではないでしょうか。
もちろん丁寧にできるときは丁寧にやったほうがいいのは、いうまでもありません。
でも急ぐべきときは早め早めに次々と手を打っていくこと。
物事を成し遂げる秘訣を、インド神話の神々の王が教えてくれる……そんな気がする神話でした。
神でも完璧にはできないのだから、人間に完璧ができるはずもありません。
そのときの最大限で、勝負していきましょう。
このインドラの神話は来月9月6日の土曜夜、大阪で、もっと詳しくお話する予定です。
吟遊詩人の臨場感あふれる語りと竪琴で、インド神話の世界に入りこんでお楽しみください。
終了後にご希望者様は交流会もあります!
(1時間1ドリンク)
https://note.com/ginyumu/n/n81c98b055d00
ぜひ、おこしくださいね。
画像引用元
参考文献
『マハーバーラタ 5』上村勝彦訳 ちくま学芸文庫
『リグ・ヴェーダ讃歌』辻直四郎訳 岩波文庫